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第18説 壊れた人形

無意識のうちに裏庭へとやって来たジーク

そこでは、一人の少女が庭の手入れをしていた

ジークの見た覚えのないその少女は

一体、何が目的で此処にいるのか


開始!

館内での一騒動から少し経ち、フラリと館の裏庭へとやって来たジーク。そこには、小さな少女が庭に手を突っ込んで雑草を抜いては種を撒いてを繰り返していた。しかしジークには違和感があった。この館にあんな少女はいただろうか。そりゃ、小さい子供だらけなのは分かる。しかし、その顔をジークは見た覚えが無かった。


「・・そこで何してるんだ?」

不思議に思いながらもジワリと近づいて行ったジークにやっと気付いたのか、草むしりをしていた少女はやっとジークに気が付いた。それを見たジークの第一印象「・・(ゴスロリ?)」


「何って・・・草達の手入れですけど?」

何故質問されたのか分からない様に、今の現状だけ教えた少女はまた草むしりを始めた。今の返答でだいたいの予想は着いた。どうやらこの子もイヴが拾って来た子なのだろう。しかし、ジークが帰って来た時も此処で草むしり。出陣の時も此処で花と戯れていた。しかし、幾つか疑問は残った。たとえば、何故イヴはこの子を紹介しなかったのか等が挙げられた。


「ええっと・・・そうなんだ・・分かったよ。それじゃ、続けてて?」

謎を残したままその場を去ろうとして後ろを向いたジークだったが、その瞬間に何処からともなく殺気が滲み出ているのを感じたジークは驚いて振り向いた。しかし、そこには先程の少女一人しかいない。おかしいと思いつつも再び戻ろうとして、今度は武器が飛んでくるのを感じ取ったので飛んで交わした。その時に振り向いたジークは、己の視界を疑った。


「えっ!どうなって・・」

ジークが見た物は、先程の少女が小さな自分の分身、もしくは仕掛け人形の様な何かを大量に放ってこちらに投げて来ていた。その時の少女の目には、殺意が目で分かるほどに湧きでている。それほどの恨みでもあるのかと思ったジークだったが、彼女は考える時間など与えないつもりらしく、攻撃は止む事もなく激化して言った。流石に体力のあるジークでも疲労が見えて来た。しかし、ふと攻撃がやんだのでジークも足を止めた。


「・・・何故・・こんなことを・・」

少し足元をふらつかせながらも立っていたジークは、少女を問い詰めようとした。しかし、頭がフラフラするのを感じて少しバランスを崩してきた。


「そろそろかな・・」

少女が、持っている人形に呟く様に話しかけていると、ジークは意識が薄れて行くのを感じていた。理由はどうあれ、目の前がかすんできた事が事実であるジークは、辛くても立っていようと足を踏ん張った。しかし、踏ん張りもいつまでも続かずに倒れそうになった。そして、倒れそうになった瞬間に後ろから何かがジークに刺さった。


「・・痛っ!」

ジークが刺さった物を見てみると、それは人形が木の枝を持ってジークをつついている姿だった。それを見ていた少女は、驚愕で体が止まっていた。その隙を見つけたジークが、一気に間合いを攻めて裏拳を少女の寸前の所で留めた。それだけでも、驚愕していた少女は力が体中から抜けたようにしゃがみ込んで、開いた口がふさがらないでいた。


「まったく・・なんだってこんなことを?」

頭を掻きながら、ため息を吐きつつ少女に呆れていたジークは、少女に何故こんな事をしたのか聞こうとした。しかし、少女は何も喋ろうとはしなかった。不審に思ったジークが少女の顔を良く見てみたが、特にこれと言った外傷もない。となれば、目を開けたまま気絶していると考えるのが妥当だった。しかし、ジークはこのままこの子を自分の屋敷に入れても大丈夫かどうか不安になっていた。目を覚まして、また襲われても迷惑なだけだ。しかも今度は館内だからメイド達にも被害が及ぶかもしれない。眉を吊り上げて必死に考え込んでいたジークだが、バランスを崩したのか少女が倒れそうになっていたのでジークがささえてあげた。 その時、少女の服の中から一枚の紙切れが落ちたのを見たジークは、それを拾って読み上げて見た。

長いので要約すると、彼女の名前はフォル二カ・ネルス。書いたのは別人のようだった。なにしろ、漢字ばかりだったからだ。そして、この子には能力があるらしく、ジークの元に送り込まれて来たらしい。これでは脅迫文と何ら変わりない。しかし、この少女自身はしっかり者なのか封筒の隅に自分の名前を書き足していた。因みに差出人の名前は無い。子供と言う所も考えると、結果は見えていた。


「・・・どう説明しよう・・」

気が付いたら襲われたとも言えないジークは、少女を支えたまま茫然としていた。そんな状態を続けていると、腕が疲れて来たのでフォル二カを降ろした。すると、フォル二カの周りを幾つもの人形が何処からともなく現れて彼女を守るように円陣を組んだ。どうやら、フォル二カは能力持ちの様だ。アダムやイヴも能力を持っているが、流石に気絶してしまうと使えない。しかし、フォル二カは違っていて意識が無くても人形を操れるようだった。暫くの間は様子を見守っていたジークだが、人形がジークの方にも寄って来た。不思議に思って人形を見守っていたジークの目の前で、何処からともなく取り出した塗り薬をジークの気付かない場所の傷口を塗り始めた人形達。それでジークにある仮説が浮かんだ。もしかすると人形の意志は彼女にフィードバックされているのでは?という、至極単純なことだったが先程まで危なかったジークにしてみれば、その程度でも少し時間を食ってしまっていた。


「ご主人?どうかしたかニャ?」

ここで運悪く、庭の掃除に当たっていたミリアが裏庭に異変を(主にジークの)感じて駆けつけて来た。その状態で彼女が見た物は、横になって気絶している少女とその隣でひとりでに動く小さな女の子の形をした人形に薬を塗ってもらっている当主の姿だった。思考が若干卑猥に出来ているミリアは、まず最初にジークを悪い方向に考えて反射的に覗いていた場所を飛び出した。その時、ジークの慌てる声が聞こえて来たがミリアは気にせず館の中へと駆け込んだ。


「みんな~~!ジークが・・」

館の玄関口で大声を上げて皆を呼びだそうとしていたミリアだったが、途中で足を滑らせて顔面から転んでしまい、痛みのあまりに気絶してしまった。その後、駆け付けたアミが軽々とミリアを持ち上げて皆の元へと持って行ったのは約3分後だった。その後になって、異変に気が付いたクルスが裏庭へと訪れていた。


「・・可愛い・・・」

クルスが、いつも常備しているぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて、ジークの世話をしている人形達を見つめた。その眼は本当に少女そのものだった。クルスの声に気が付いたジークは、クルスを呼んだが当のクルスは恥ずかしがってなのか館の入り口へと走って行ってしまった。その後、驚異的な回復速度で傷が癒えたジークはフォル二カを抱えて館へ入り、みんなにフォル二カを紹介していった。本人は眠っているから目を覚ました時には驚くことだろう。そして、ジークは疲れたので玄関口の壁にもたれ掛かって寝息を立て始めた。

安らかな眠りは心を癒す

内容にもよるが自分を傷つける

ジークは夢を見る。そして、館では緊急事態が?!

次回 トラウマ 番外編 乙女の園part1


過去の柵を超える事は出来るのか?!ジークフリート

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