#2 欲するものと与えるもの。
さっさと登場人物を増やしたい。
未だ名前明かされてるの主人公だけってなんだよ。
後若月ィ!お前しれっと服装で呼びやがって!
おっさんにもちゃんとジョセフ•ベンジャミンって名前があんだぞ!ったくもう、、、
発射された弾丸が、不思議とゆっくりと進んでいるのが見える。走馬灯とかいうやつだろうか。ほぼ動けない状態で頭目掛けて銃弾発射、こりゃ死んだかな。某探偵の幼なじみのツノ生えてる方もここまで動けなかったわけじゃないし、俺にそこまでの運動能力はない。考えている間にも銃弾は進んでいる。これから死ぬという現実を受け入れられないのか、ここまできてもゲームのように考えてしまう。
あぁ、この銃弾を、刀で切れたなら、カッコいいだろうなぁ。と
[いいぜ、乗ってやるよ]
そして、次に俺が見たのは、右手に握られた刀だった。それが、勝手に動くようにして、銃弾を斬る。
は?
パァギィィィィン!!
銃声と切断音が重なる。流石の軍服も体の自由を奪い確実に殺す気で撃った弾を無から生み出した刀で斬られるとは思わなかったようだ。現実が思考に追いついてくる。その手の感触が、未だ刀は存在しそして俺が銃弾を切断したという事実を突きつけてくる。どうして俺が刀を振える?何故刀がここにある?あと鞘は?
その一才の疑問を切り捨てる。何故って?ゲーマー諸君、一度は夢見たことがあるだろう?「俺もゲームの中に入りたい」ってなぁ?
もはや逃げはない。銃弾斬った時点でゲームだこんなもん。
「ヤァァァァッッ!」
まずは右足首を掴んでいる右手を斬り、体の自由を確保する。
「攻撃喰らったのは初めてか?軍服」
「••••••」
なんでこいつ何も喋んないんだ。
とりあえず右手は封じた。動脈を斬ったからか、血が流れ出てくる。軍服は拳銃を左手に持ち替え、発砲する。もはや迷わない。確信を持って切り捨て、その勢いのままに軍服を弾き飛ばす。体制を崩したところで首打ちを狙うが、軍服は前に出て前蹴りを放つ。吹っ飛ばされた俺はそのままビルの壁に激突しその衝撃で刀を落とす。どうやら刀を振えるようになっただけで耐久性にはなんの変化もないらしい。
急いで刀を拾い、構える。どうやら衝撃で頭を打ったらしく出血しているが大した問題ではない。見た目通り、軍服は近接格闘もいけるらしい、リーチの差で不利だ。そして、、、軍服は拳銃をしまい、アサルトライフルを取り出し、構える。
「は?」
打つ。ズダダダダダダダダ!音と共にコンクリートに穴が穿たれる。
「ちょいちょいちょいちょい!単発が斬られるなら連射ってかぁ?」
とりあえず横に飛び、ゴミ箱で射線を切る。どうする?
選択肢1:全部切ってリロードで接近
選択肢2:リロードまで待つ
選択肢3:避ける
3は論外だな、俊敏さにも補正はかかってない。1も連射速度が高すぎて全部は無理だ。何発かは切れずに直撃する。よし、リロードを待とう。見た感じマガジンはゲームとかで一般的な60発装填できるもの。60発ならゴミ箱も持つだろう。よし、待機!
十秒経過 「えっと、、、」
三十秒経過「あの、、、」
一分経過「その、、、」
三分経過
「長いッ!」
と叫んだ瞬間に、ゴミ箱に風穴が開く。流石に3分間の銃撃には耐えられなかったのだろう。そして、命綱の崩壊が意味するところは、選択肢3の強制。
「ちょっ、まっ!」
元から反射神経には自信がある、が若干重い刀を持ちつつ銃弾を避けるに足りるほどだとは思わない。必然、左脇腹に一発喰らい横転する。そこにまた頭に照準を合わせる軍服。
完全にさっきの状態に戻ってしまった。さっきは抵抗するだけの刀は手に入った。次望むとすれば取説かな。
[またかよ、まぁいいが]
俺の意識は暗転した。
—————————
「ッハ!」
[やっと起きたか下等生物]
形容するならば光が人の形をしている。どちらかというと神に近い。またもや銃弾を頭に喰らいかけたらば次は神域的雰囲気を感じる特殊エリアへご案内。うーん、冷静に、だ若月晴樹
「会話の成立は久しぶりだな、で、何者だ?」
[???]
「は?」
[欲望の主とでも言えばわかるか?愚民。]
「まぁなんとなく」
なんだこいつ見下してんのか?
「で、ここどこよ」
[精神世界とかそんなもんだ、ちょっと言いたいこととルール説明のためにな]
「はぁ」
[まずはお前が持ってる刀が何故握られていて、何故それを使えるかだ。]
「夢が転生かデスゲームでは?」
[黙っとれ能無し。一言で済ませるとお前が欲したからだ。刀で銃弾を切れるだけの力をってな]
「こんなもんでもらえるんなら秩序崩壊してそうだけどな」
[まぁ確率の問題だ]
「ならいい、で?これで終わりか?」
[まただ、急ぐな低次元生物]
こいつ毎度毎度言葉を変えて煽るんだから頭に来る。
[お前が望んだのは刀じゃなく力。その力の説明をしてやろうって言ってんだ。]
「じゃあお願い」
[よかろう]
——————
俺は前蹴りを繰り出す、が避けられたところをそのまま踏み込み左足の回し蹴りに繋げる。左足に確かな足応えを感じたところで刀を横に薙ぐ。が軍服は後ろに跳びかわす。
「悪いな、取説読んだからな、無敵なんだよ」
息を整え、全身の緊張を解し俺の能力の名を告げる。
「我修羅也」
To be continued.
設定ぶちまけコーナー!!!
にする予定です。本文で説明できなかったこと、する予定のないことはここに書き連ねていきます。
渡瀬高等学校
偏差値は中の上ぐらい、生徒数はまあまあ多めの共学。
若月と白衣が通っている高校である。ちなみに若月白衣共に2組。