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詩 10編  作者: 呪癒 黎蘭
9/15

No.9_曖昧な関係でいたい

1. 心

2. 頑張るね。

3. 不安定

4. にじいろ

5. 恋は盲目

6. 朝食

7. ???

8. 救済措置

9. 今なら君だけの私キャンペーン開催中

10. 躁鬱

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ずっとずっと、

慰めて、諭して、

どうにかして両足をささえていたいたけれど、

もう、泣き止まなくなってしまった。

悲しいことしか思い出せない、

視界が濁った映画のワンシーンのような、

後悔を煮詰めたような、

青にも見える灰色の、

輪郭がぼやけた記憶。

わたしは弱くない、決して弱くないの。

でも最近、小骨のような針のようなものが

咀嚼しても、抜こうとしても、

喉の奥に刺さったままで、

心がやわくなっているの。

すぐ泣きたくなる、じんわりと侵蝕されていく。

わたしは弱くない、

今日も悲しい事しか思い出せなかった。

きっと、日々が楽しすぎて

悲しい事が目立つ、

なんてハッピー、

そんな風に変換できないだけ。

弱くない、弱くないの。

少しでいいから、

立ち直る時間を与えてほしいの。


---------------------------------------

頑張るね。

----------------


パステルカラーの色褪せた空、

そんな日はロックがかった儚さが響く音楽が

聴きたくなる。

生きていけない、死にたい、

なんて言ってても生きていけるし、

正解がわからないから、とか

すきぴと両思いじゃないから、とか

そういうもんなのはわかってるんだけど、

まだ生きていかなきゃなのに、

もう私が生きているちっぽけな世界でさえも

怖く感じてしまったから、

怖いものだと決めてしまったから、

もう世界は広がらないかも、なんてことに

危惧している。

対象としてみられてないんだ、

好き、って気持ちに性別も年齢も境遇、なんてものも

関係ないってなりかけているのに、

だから、逃げようと思って、

死にたくはないの、負けた気がするから、

捉え方は人それぞれだけれど、

私は、常に戦ってるの。


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不安定

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言い難いなら言わなければいいのに。

簡単に人を信じては行けないけれど、

信じなければ進まないこともある。

自分がいじめられる、なんて物語は

想像できなくてくるしかった。

あの子みたいにはならないよ、私は。

ほんと、殺してやりたいほど憎いよ。

おねがい、気付いて。

ぜんぶ嘘だから、嘘つきってことにして、

そのままでいいから、終わらせて。


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虹色

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君のオーラは虹色、

ちゃんと神々しいだけでなく、

混ぜればものによって白にも黒にもなる、

そんな君が好き。

君は何なんだろう、

でも、君が好きなことには変わりないよ、

禍々しい黒の濃霧、

虹は、気付いたときには消えているものだよ。


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恋は盲目

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好きの皮を被った空虚、

満たそうとするあまりの愚行、

生きているからには果たすべき役目がある?

私の全部を愛してほしい、

求めるばかりじゃ上手くいかない?

下の名前で呼ばれるだけで嬉しくなる、

可哀想だから、友達だから、じゃなくて、

好きだから、優しくしてよ。


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朝食

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優雅とは掛け離れた栄養重視の朝、

とりあえず口にすれば良いと思って、

嘔吐かないように、飲み込めるように、

時間なんてないよ、見た目に使いすぎたから。

鞄にやる気をかき集めて投げ入れる。

髪を梳く、スキンケアをする、

まつ毛は下がったままだけど、

二重は安定しないけど、

貴方に会いに、駆けていくから。

今日こそは、おはよう、って。


---------------------------------------

???

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幻視幻聴を伴った錯乱状態、

とけていく脳、ふえていく空洞、

消えていく感覚、壊れていく感情、

現在と過去が入り乱れていく視界、

ずーっと、ずーっと、怒られている声、

叱責により泣いている私、

泣けなくなったのは、いつから?

なんで私だけ、って、

頑張るのが馬鹿らしくなって。

貴方に理解されなければ殺される、

私のすでに死んだ私、

明日の涙、私の聲、

今ならわかる、私は、

愛されたくて、認めてもらいたくて、

仕方なかったんだ。


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救済措置

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爪にヒビが入った、

そこから広がって、折れた。

痛い、失恋が指先で起こったみたい。

なかなか踏み切れないね、

つらいね、かなしいね。

そんな貴方には紐をあげる。

やっと私、報われる。

いってらっしゃーい、来世でもお元気で!


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今なら君だけの私キャンペーン開催中

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私だけをみてくれない君は嫌い、

ちゃんと一途だよ、

保証書もついてるし、

返品、交換は受け付けてないけど、

頑張ってなおすから、

なんで、なにがだめなの?


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躁鬱

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寝れなくて、ただぼーっとするしかなくて、

なんで夜はこうも鬱いでくるんだろうか。

睡眠薬に頼りすぎるのは良くないとわかってて。

目を瞑っていればすぐに朝が来るんじゃないかって。

寝ている時間が好きなのはなかなか眠れないからで、

夜から隠れることができるからで、

君といっしょに包まれた夜はきらきらしてたんだけど。

唇の血色感が死んでいく、

隈が酷くなっていく。

メイクで覆い隠す、私を見えなくしていく、

これはきっと体にとっての夜。

君がいなければ何一つ楽しくない、

冷えたバルコニーからみる星は好きだったけど。

ねえ、

君が目を離した隙に私が死んじゃったらどうする?



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