No.2_心の中身と空の状態
1. 睡眠不足
2. 最後の晩餐
3. 美しいね
4. ドライフラワー
5. 9月1日 07:34:57
6. 私が殺した。
7. 後悔
8. 明晰夢
9. 貴方は?
10. 廃棄物が輝く理由
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睡眠不足
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理由不明の
憂鬱感、虚無感、空虚感に
苛まれた時は、
心が折れてしまわないように
気を付ける。
繊細だから、壊れやすいから。
でも私の何処かしらが
腐って、崩れているような
気がして、怖くて、
背中が冷たくて、ゾワゾワして、
不安に駆られて、眠れなくなって、
インターネットに沈む。
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最後の晩餐
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動物の体の可食部を食べて、
『美味しくない』
なんて思う今日この頃に
嫌気がさして。
寝て、
起こされて、
食べさせられて、
寝て、
連れていかれて、
食べさせられて、
帰って、
寝る。
なんてつまらない日々なの。
もう嫌。帰りたい。
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美しいね
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天国なんて知らなければ、
そこが地獄であることになんて
気付かない。
分からない。
地獄なんて知らなければ、
天国にいることに感謝するなんて
しない。
出来ない。
自分より不幸な人を知らなければ、
自分の人生は素晴らしいなんて
思わない。
なのに生きていて良かった、って
思えるのは、
自分より不幸な人がいるのか、
はたまた無自覚のうちに
誰かを見下しているのか。
もしくは自分の過去と比べて
昔の自分を今の自分より
下に見ているのか。
もうちょっとで良いから、
穢れてて欲しかった。
じゃないと、私が、
惨めで、悲しい、存在に。
綺麗な事が妬ましいなんて、
変な人間も居るもので。
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ドライフラワー
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色褪せてしまって、
前のように扱ったら
ぐちゃぐちゃになってしまうほど
脆くなった。
薬漬け、永遠に朽ちることはない。
薬漬け、永遠に戻ることはない。
お願いだから、
こんな私を
『綺麗』だなんて
言わないで。
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9月1日 07:34:57
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おはよ。
やっぱり私はここに居るよ。
君と心中が夢だったのに、
君は死ねないから。
君が自由になるまで待ってる。
君の為に生きて、君と死ぬ。
ずっと一緒だよ。
ほら、まだ寝たほうがいいよ。
学校とか、仕事とか、
たまにはサボっていいんだよ。
じゃあ、おやすみ。
いい夢を。
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私が殺した。
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どうしても渡したくて
ラブレターを書いた。
便箋を選んで、
とびきり丁寧に文字を綴って、
封蝋にニゲラを閉じ込めた。
でもどうしても渡せなくて、
返事を聞くのが怖くて、
言いふらされるのが怖くて、
嫌われたくなくて。
下駄箱に入れておこうかと
思ったけど、
馬鹿にされそうで、
踏み躙られそうで。
だから破って燃やした。
小瓶の中で、
時を止めたままで、
恋心を抱えて、
無垢なままで、
私の過去が眠っている。
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後悔
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『君はさぁ…』
―――自殺ってどう思う?
君からそんな単語が
出てくるなんて、
思いもしなかった。
「ありよりのあり」って、
軽々しく答えた。
君が、とは思ってなかった。
砂漠に花が咲いたかの様に
笑う君が、
死なんて無関係そうに
生きてる君が、
5月25日、
私の誕生日に、
この世から消えた。
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明晰夢
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嫌な夢の中にいる時に限って、
『あ、夢だ。』と
知れる。
でも意識は
覚醒している筈なのに、
思うように体が動かない。
夢なのに、
夢じゃないみたいで、
いつの間にか
夢って事も忘れて、
唯ひたすらに
迫り来る恐怖から逃げる。
そして昇る太陽の光に、
鬱陶しさを覚える。
頭の片隅で。
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貴方は?
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何色が好き?って質問。
小さな子でも
答えれるくらいには
簡単な質問。
でも、
私は答えられなかった。
なんでかは分からない。
その色で
私の印象が決まるのが
怖かったのか、
私はまだ
何色にも染まっていないって
信じていたからか。
だからいつも、
「『とうめい』が
いちばんすき。」って。
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廃棄物が輝く理由
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恋は綺麗じゃなくていい。
愛は美しくなくていい。
だからそのままでいい。
何も変わらないまま、
そのままの貴方を、
好きでいてくれる人を、
愛していてくれる人を
見つけて。
そのまま、
どろどろに溶け合って、
宇宙の塵になって、
輝いていればいい。
綺麗で美しい星々も
全ては塵だと考えれば、
恋も愛も、
美しくない。
綺麗じゃない。
全ては混ざり合わさって、
綺麗だったものも、
美しかったものも、
全部、穢れて、跡形もなく、
消え去る。
そんな運命なんだから。
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