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花散る音、空音の鈴  作者: 彩華
一章、入隊体験
5/8

寮へ行きましょう

「じゃあ、封筒を開いてください」


 やっと、許可がでた。


 封筒を開きます。

 中には一枚の紙。そこにはアルファベットと数字。

 D-3

 智紀と千香も同じ。


 いつの間に。

 浮き出るようになっていたのか。

 さすが護花鈴。一流が集まっているのだろう。


「そこに書かれているのが、チームとグループです。初めは親しい者となっている事が多いです。そうでない者は確認しておいてください。下に日程と場所、裏には地図が書いています。無くなさないようにしてください」

「寮案内にかわるね〜」


 そこまで言って、二人は壇上を降りた。


「一緒だよ」

「よっしゃっ」


 あたしたちは喜びあった。


「はい、注目。

 私は世良、こっちは(たすく)。寮の管理人です。

 今から寮に案内します。寮と言っても体験入団に終了までの寮になります。男の子は佑に、女の子は私についてきてください」


 壇上前に現れたのは至ってふつうの恰幅のいいおばちゃんとおじさんだった。


 智紀に別れをいい、おばちゃんについて行く。


 10分ほど歩くと古い木造の建物があった。

 蔦が建物に這うように伸びている。


「ここが女子寮だよ。男子寮は逆ね。行き来はしちゃダメだよ。見つけたら即刻、除隊だから。

 もし用があるなら私らを通して会談室で会う事。

 食事の時間は朝は6時半から7時半の間。昼は本部。夜は7時から9時の間。

 こっちが無理なら本部で食べれる。

 消灯は午後10時半。夜勤者は管理人に一言かけてね。

 休みの外出は一週間前から前日の夜までに言う事。休みの日の食事は11時半から午後1時半。

 いらない者は早めに言ってちょうだい。

 あと、行く時と帰ってきた時は、寮の入り口に名簿をおいとくから、自分の名前をチェックすること。

 寮の決まりはそれくらいかな?

 あと、軍服は入り口に横の購買にある。部屋に一度行った後買いに行きな。数はきちんとあるから、急がなくて良いよ。

 軍服は年に一度、1人二枚支給になる。夏、冬、合服があるから、計6枚だね。これは初めは支給だがそれ以降は実費になる。

 ちなみに汚れたり破れたりの補修もやってるから、気軽に相談しな。ただ、着なくなったのは回収するから、きちんと持ってくるんだよ」


 おばちゃんはガッツリと説明してくれた。

 あまりの情報に頭が追いつかなくなりそうだったが、一応部屋に寮の規律表があるということだった。



 あたしの部屋は千香と同じだった。

 そしてあと、二人いた。


 安曇 真帆(あづみ まほ)和泉 佳奈(いずみ かな)と言った。

 親友だと言う。


 キリリ美人と跳ね返り少女と言ったところか。


 なんだか楽しくなりそうだった。


 あたしたちは荷物を整理して終わると軍服をもらいにに購買に出かけた。

 既に人の固まりになっている。

 見本に置いてある服を吟味しているようだ。


 手伝いをしにきている女性から、服の一覧を書いた紙を渡される。


「決まったら、コレにチェックを入れて窓口に持って行って」


「どんなのがおすすめかわかります?」


 彼女は複雑な表情を見せた。

 なんでだろ?


「そうね・・・。動きやすいのかな・・・。第四、第五部隊は街中駆けずり回るから袖がスリムなのを好む人が多いかな。下は好みだよね。ズボンとスカートが半々くらい、かな。人によっては両方持ってる子もいるみたい。長さはコレも好みだね。第三、第二部隊は、特殊だから、見た目重視で選ぶ人が多いみたい。第一部隊の方々は・・・本当に自由にしてらっしゃいます・・・」


 羨ましい、あこがれが微かにあるもののどこか、寂しそうだった。


 あたしは普通の形の上に膝丈のプリーツスカートにロングのブーツにした。2枚目はホットパンツにニーハイソックスとショートブーツ。千香も上の制服は同じ形のだが、スカート丈は膝上、スパッツとショートブーツ。ニーハイソックスに、運動シューズだった。合服は中のシャツだけ変わるようだった。夏服は注文だけし、制服をもらう。


 新しい制服を抱え込むように持ち、部屋へと帰る。これからの生活にワクワク感をもたらすものだった。








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