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7/13

7:デメリットの活かし方

「こいつが……」

「ピピ……挑戦者4名ヲ確認。戦闘ヲ開始シマス。」


 俺たちを待っていたのは、俺たちの2倍くらいの身長を持つ、剣を持った全身が青い人形だった。

 人工物といった感じしかしないそのモンスターに、俺は少しの意外性を覚えた。


「コイツがか。もっと凶悪そうなもんだと思ってたぜ。」


 確かに、感情とかそういったものを一切持たなさそうに見える。現にロボットっぽいことを喋っていたし。


「しかし、敵の見た目と強さは関係ありません。気を引き締めて行きますよ! 」


オームが皆を鼓舞する。流石、落ち着いている様子だ。


「はい![マルチ・アップ]! 」

「[エレキテック・ブラスト]! 」

「[バーン・タックル]! 」


 俺以外の三人が、スキルを使い始める。

 オームの目の前には電気の塊が現れ、キンの身体は炎に包まれ始めている。偶然にもどちらも知っているスキルだ。たぶん、キンが前衛として、オームは後ろから攻撃するスタイルなのだろう。

 何はともあれ、この2人がいるなら心強い……と、思った矢先。

 

「Bランク以上のスキル使用ヲ感知。[グレー・ゾーン]」


 と、敵から灰色の波動が放たれる。


「なにっ! 」「なんだと!? 」

「あれっ? 」


 それと同時に、3人から出ていたスキルのエフェクトが消えた。


「どうした、皆!? 」


 予想外の出来事に、全員が動揺を隠しきれていない。そりゃそうだ、最初からこちらの動きを封じてくるモンスターなんて、聞いたことがない。


「だったら、[エレキテック・フィールド]!……ダメですね……」


 オームが別のスキルを使おうとするが、何も出てこない。


「それならさっき預かった……ええと、[アイス・ハンド]!……いけました! 」


 エルの腕と剣とが、冷たい氷に包まれる。

 こっちは使えるのか。だったら、どんな違いがあるんだ……? アイツの使ったスキルは[グレー・ゾーン]。つまり……?


「なるほど、名前からしてCランクのスキルしか使わせてくれないって訳か……」

「道理で所長は俺達にこのメダルを……?知ってたんなら教えてくれよ……」

「これは苦戦しそうですね……」


 俺以外は皆、元から持っていたスキルがBランク以上だ。影響をもろに受けている。

 俺が頑張らなくちゃいけない。


「[カブトワリ・ブレイド]」


 見れば、既に敵は目の前まで来ており、高く剣を掲げている。切りかかって来るってことか。

 ……というかマズイ、考えすぎた!どう対処する!?


「うおっ、やばっ!……そうだ!」


 俺はとっさに、あることを思い付いた。


「[リバース・ハンド]! 」


「どういうつもりですか!?まだスキルは受けてないんじゃ……」


 訳が分からないとでも言いたげに、オームが言う。


「こういうことだ!」

読んでくださりありがとうございます。秋継梓です。

一日休んでしまったのが大分効いているようで、色々と目に見えて減ってしまいました。

評価やブックマークを付けて下さると、大分励みになります。

良ければ、よろしくお願いします。

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