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弐:閻魔様と日常


皆さん、おはようございます!


昨晩から閻魔様の娘を滞在させる事となった如月神無です


まぁ、外人をホームステイさせるくらいの軽い気持ちで引き受けたんだけど、これがまた酷いもんで‥


彼女の性格やら何やらが少し分かったような気がしました


朝飯作りながら説明します

(ちなみに今朝は和食です)




閻魔とお付きの鬼の2人が帰った後、彼女を2Fの空き部屋に案内しようとした‥


つもりだったが、





「あ…」ズルッ

「へ?」



ガンッ!ガゴゴゴゴゴンッドーーーン!!!!



階段の途中で足を踏み外し、前方の階段に頭を強打して一気に下まで落ちていった彼女



「・・・・・」

俺の頭はフリーズ状態



「・・・・あ」

小さく声を発して彼女は起き上がった



「あっ、大丈夫か!?」

フリーズが解けた俺は急いで下に降り、彼女の顔を覗き込んだが、



「スプラッタァァァ!!!」思わず叫んでしまった



だって彼女の額はパックリ割れて、顔面血だらけ

軽くホラー状態



救急車を呼ぼうかと思ったが、彼女曰わく

「いつもの事」らしいので応急処置のみ



その証拠にその後も、再度階段から落ちそうになり(未然に防ぎ)、部屋に着けば扉の段差で転び、タンスの角で足をぶつけ(ペキッて言ってたが‥)、お風呂で滑り後頭部にタンコブを作ってきた



夕食はカレーを食べたが、人参を口に入れた途端


「みぃぃぃぃぃぃぃ!!」


と叫びながら居間のモノを破壊し始めた挙げ句、両手に黒いモノをため始めた



「アーッハッハッハー、人参なんかこの世から抹消してやるー!」



何か嫌な予感‥

しかも性格変わってるし‥



「くらえぇぇ!!ブラックボール」


黒いモノは俺に向かってきた



「ギャーーーーー!?」



ドゴォーーーーーン!!!



避けたオレが見たモノは‥抉れて消えたテーブルの残り半分と脚だけ残った椅子の残骸(=俺が座ってた場所)



マジっすか‥!?

久々に冷や汗



「ハーッハッハッハッ、貴様運がいいなぁ?だが次は仕留める」



ターゲット俺ェェェ!!?




「ハハッ、メガブラックホー‥ドスッ ゥグッ!!」





ボカァーーーーン!!



反射的に目を瞑ったが今にも放たれると思ったブラックホールは来ず、彼女は壁に吹っ飛ばされて変な呻き声でうずくまっていた


「え?何?」


『まったく、世話が焼けるわねぇ神無は』



またもや

「誰ですか!?」



『あんだけ一緒にいてわかんないわけぇ?』



いやいや、そんなこと言われても‥レオタードがばっちり似合うような知り合いはいませんから!!



『じゃあヒントね!』


黒レオタードに生えた黒いミミとシッポ



「も、もしかして‥こ」

「小次郎殿!」


「そうそう、って朱祠さん!?」


復活早っ!!


「あぁ、またやってしまった‥すまぬ、如月殿」

朱祠さんはペコンと頭を下げた


「昔人参にトラウマがあって、人参を食べると我を忘れてしまうんです」


『あーちゃんの人参嫌いも治ってなかったのねぇ(笑)』


「お恥ずかしながら」


嫌いのレベルじゃないだろ‥


「へぇ〜って、なんかナチュラルに入ってきたけど、本当に小次郎?」


『なぁにーまだ疑ってるの?もぉ〜これならいい?』


女性のは消え、足元の位置に黒猫が一匹


『納得?』


「納得!ってできるかぁぁぁ!!!」


『もぉ〜神無頭固いわねぇ〜、はげるわよ?』


「俺の髪はフサフサだぁ!」


「如月殿、落ち着いて、私が説明します」




朱祠さん曰わく、小次郎は既に200才を超える長寿で猫又となっているらしい

閻魔とは旧知の仲で、よく遊びに行くらしい(仕事は?)

如月家にて実はメスだったが、神無の母が当時気に入っていたアニメのキャラの名前を独断で命名してしまったらしい

小次郎は魔力が高く、人型にもなれる

‥ということだ


「お分かり頂けたか?」


「まぁ何となく」


『おいおい慣れていけばいいでしょ♪』



性別違いで軽くショックなんだが‥

まぁ、慣れるしかない

俺も少し丸くなったな



「納得するしかないみたいだな」


『そーゆーコト♪』


「しばしの間小次郎殿も宜しく頼みます」


『あーちゃん可愛いから大歓迎よ♪よろしくね!』







ということがあり、奇しくも小次郎が実はメスだったり、朱祠さんは段差に弱かったり、人参嫌いだったり、殺されそうになったりと、新たな事実が増えました



バリアフリー化しようか真剣に検討中‥



よし、朝御飯が出来た

今朝は麦飯、味噌汁、肉じゃが、紅鮭、ほうれん草のお浸し


さて、朱祠さんを呼んでくるかな



「朱祠さーーん」




ガッターーーーーーン!!




あぁ、また転んだな

階段降りれるかな?




「朱祠さん、大丈夫〜?」







こうして今日が始まる

何事もなく終われば良いけど‥無理だろうなぁ〜




●余談●

俺は1つ気になっていた

「なんで小次郎さんはレオタード?」

性別が判明してから何となくさん付けになってしまう




『ウフフ♪聞きたい?』

小次郎の目が光った


「え〜っとぉ・・」

聞かなきゃよかったぁ(泣)


『きーきーたーいー?』


「はいぃ!」


『じゃー教えてあげる!私ね、キャッ○アイになりたかったのー♪だって素敵でしょー!私にピッタリじゃない!!スタイル抜群で美人だしぃ、身体能力もバッチリ・・・うんぬん・・・』



長いのでカットしますが、要するに小次郎もアニオタってコトみたいです


「腰巻きが紫だから長女のコスプレか!似合うな小次郎殿!」



ここにもいました

なんで知ってんのさ!?



『あーちゃんもする?』


「いいんですか?」




しちゃうのかよ!?




『もっちろん♪あ‥』


ルンルンだった小次郎さんがふと思い出したように言った


『私が長女なら、あーちゃん次女でしょー?三女もいるからぁ‥』


「・・・・・」

静かに居間を出ようとする俺



『か〜ん〜なぁ〜♪』



ギクッ!!



「・・ぜっっってぇイヤダァァァ!!」

俺家中全力疾走


『待ちなさい神無〜♪』


「新天地が開けますよ如月殿ぉ!」











誰が開くかぁ!!






まぁ、その後はみなさんの想像にお任せします



とりあえず俺は、普通の生活がしたいです(泣)

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