追放
こちらはかなりスローペースの更新になると思います
「お前、もうここにいなくていいから」
「何を言っている」
「正直に言わせてもらえば、あなたは足手まといだ」
「そうよ、あんたみたいなのと一緒にいるとほんと気持ち悪くなるからいなくなってほしいんだけど」
俺の所属してるパーティの勇者のレオンと騎士のステラと盗賊のリーゼが俺に出ていけと言ってきた
俺は、戦闘が苦手なのは確かだが、最善を尽くしてきたつもりなのだが。というか俺はいろんなことをしてるはずだ。
「俺は、戦闘以外はいろんなことをしてきた。料理、準備、交渉。全部してきたぞ。なんでだ」
「だって、お前いつも何考えてるのかわからないし、いなくてもいいかな」
「ミーナがいないだろ。ここに」
「あれ、アルマ君は知らなかったのかな〜 ミーナちゃんは僕にぞっこんだよ」
「そんな、馬鹿なことがあるか」
「信じてないのかい。なら、この記録の魔導具に記録してある僕たちの愛の営みでも見るかい」
「そんな趣味はない」
「レオン、本当にアルマを追放するの、アルマはいろんな事してくれてるわ」
「エレナ、心配することはないさ。なんせ、この勇者レオンがいるからね」
「でも、今までこのパーティでやって来たでしょ」
今、反対しているのは聖女のエレナだ。まぁ、どうせあいつも本心では俺のことを何もできない穀潰しだと思ってるんだろうな。
「それは、心配ないよ。だってもう新しい人を募集してるからね。だから、アルマもう早くどっか行ってくれないか」
「お前みたいな奴に言われなくたって出ていく。それがリーダーの意思ならな」
「だけどお前、俺たちが居なかったら生きてけなかったよな。ということで、金と装備を置いて行け」
「ちょっと、何行ってんの!そしたらアルマがー」
「エレナ、もういい君の御託は聞き飽きた」
「アルマ!あなたのために行ってるの!」
「それは私は親切ですって勇者に見せつけるためか。いいよなお前らは他人事だから。これから、勇者とよろしくやって将来安定するからか。だから、装備と金はそこに置いていく。金輪際もう俺に関わるな」
「そんな理由じゃー」
「わかったから、じゃ。生きてたら会いましょうね。アルマくん」
「チッ」
本当に不愉快だが、まずはギルドにだけは行かないといけないな。ただでさえ人と付き合うのが無理なのにかなり辛かったな。しかし、悲壮感はないな。相変わらず俺には、感情が乏しいらしい。
ここがギルドだな。しかし、どいつもこいつも俺の方を向きやがって、俺は見世物じゃないのだがな。
「おい、あいつアルマじゃねぇか」
「そうだと思うが、あいつがここに一人で来たのは初めてだぞ」
「どうせ、弱いから切り捨てられたんだろ」
「違いねぇ」
「アルマさん、今日はどうされましたか」
「パーティを追い出された」
「...はい?」
「だから今日から俺は勇者パーティじゃ無くなった」
「あ、わかりました」
「しばらく依頼は受けないとギルマスに伝えといてくれ」
「ええ!アルマさんが勇者パーティを追い出された!すぐにギルマスに伝えないと!」
なんか、行ってるけど気にしない方向で行くとするか。
しかし、本当にあの女の通りになるとはな。
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あれは、3日前だったな。
「ねえねえ、あなたはアルマ?」
「そうだが」
「あなたは三日後に一人になるかもしれないよ。そうしたらここに来てね」
「はあ」
あの時は、こいつはなに言ってるんだと思っていたが本当にそうなるとはな