私...帰れないんですけど!!
眠い...最近の主食は栄養ドリンクです。。。
※改名しました。活動報告をご覧下さい。
「え?スーフェが天界に忘れ物?」
私は天界から1本の電話があり、親友、スーフェルト・ドラニキアが天界に遊びに来た時に忘れ物をしたそうだ。
「そうなのじゃ。だからお前が届けてくれぬかの?」
「分かりましたおじいさま。私が届けます」
「助かる。今は冒険者にメイド選択されて、駆け出しの街にいるそうだ」
「それじゃあ行ってきます。情報ありがとうございます」
私は電話を切り、異世界への扉を開き、駆け出しの街にループした。
◇◇◇
「な、なんであんたが...!?」
「あらあらゼルネちゃん。ぶっ殺されに来たんですか?おい!」
「まさか!?スーフェ!?こいつに選ばれたの?」
「はい。晴太郎様はいいお方ですよ」
ゼルネは絶望したような顔で俺を見つめた。
「あんたスーフェに手出したら許さないからね?」
「わーとるよ」
俺は適当に返した。
「で?お前スーフェに用があったんじゃねえの?」
「あ、そーそー。はいこれ」
ゼルネがスーフェに羽衣的なのを渡していた。スーフェは受け取った瞬間大事そうにぎゅっと掴んだ。
「ありがとうございます。探していたんです。」
いきなり泣き出すスーフェに少し驚いた。
スーフェは大事そうに身にまとい、満面の笑みを見せた。
羽衣を身につけたスーフェはなんと言っても女神だった。
ドラゴンの翼は天使の羽のように見え、羽衣を纏った天使のように...。
「何見てんのよ気持ち悪い」
空気の読めない自称女神のせいで妄想は終了した。
「それじゃ。私は帰るわ。スーフェ気をつけてね色々と。」
「分かってますよ」
俺を無視して会話を続ける。
俺も混ぜてと言いたいところだが世間の目というものもあり、俺は先にギルドを出ようとしたときだった。
「転移!転移!転移!!」
ゼルネが転移ボタンを押しているがまったく魔法が発動しない。
「ゼルネ?どうしたの?」
「やばい...。閉じ込められた!」
◇◇◇
うわぁぁあんと泣きじゃくるゼルネに寄り添うスーフェが見えた。
俺達は少し場所を変え、酒場にいた。
ぜルネは夢中で酒を飲み酔っ払っていた。
「なんで、かえれないんっすよヒック、少し待てば帰れんすかね?ヒック」
しゃっくりをしながら俺とスーフェに言ってくるゼルネの顔は赤く、明らかに酔っていた。
「おい、そこでやめといたほうがいいんじゃねーか?」
「うっさいわねヒック黙って見てればいいのヒック」
俺は何も言わずに席を立ち、外に出た。
◇◇◇
外の風が少し涼しく感じる。
数時間前までは猛暑だったのに夜になると暑さが消えて、涼しい風が肌に触れる。
「ここにいたのですか。晴太郎様」
「スーフェか何でこっちに?ゼルネの方いた方が良かったんじゃないか?」
スーフェは俺の横に腰掛けた。
「夕焼け...綺麗ですね」
「そうだな」
真紅色に染まる夕焼けに俺達は見とれていたのかもしれない。
まるでその世界に入り込まれるような気がした。
「私は晴太郎様に選ばれてよかった気がします」
スーフェは立ち上がってまた酒場に戻っていった。
「俺も良かったと思ってるよ」
俺は一言呟いて、酒場に戻った。
◇◇◇
「私が帰れない以上私も一緒に旅をするわ!」
次の日の朝酒場に集合し、会議を始めた。
スーフェはこの生活には慣れていないのかまだ眠そうな顔で話を聞いていた。
それとは逆にゼルネは元気に独り言をバンバン喋っている。
俺は何も言わず話を聞くだけで終わった。
「まずはダンジョンよ!...このオーク狩りってのはどうかしら?」
オススメレベルも俺と同じくらいだったし、俺たちはオーク狩りを受注した。
「ここがオークの森ね」
ゼルネが妙に気合が入っていた。
金が欲しいあまりか、武器を整えガチガチ装備で俺たちは森に入った。
「ここ、薄暗いな」
「そうですね。晴太郎様、ランタンを持っていますがつけますか?」
「ああ、よろしく」
ゼルネはマッチの火をランタンにつけた。
すると、周りにはオークの集団がいた。
「え...?」
「やばいやばいやばいやばいやばいやばい!!!!!」
「晴太郎様!やばいですよ!」
オークの集団が俺たちに襲いかかる。
すると次の瞬間
「おら!おら!おら!!!」
聞き覚えのある声とメイド服を着ている少女が短剣を持って暴れ狂っていた。
「え?スーフェ?」
「やっぱなっちゃったか...スーフェ」
神様はやはり俺の異世界に変なやつを送り込むそうだ。
次も頑張ります!