迷走 4
あくまでも、比喩と、象徴、物語、ですので、過度に、影響を受けないようにご注意くださいませ。できれば、さらりと流してくださいませ。
「生きるということ」
誰か自死するのを見かけたら
私はきっとこう言うだろう
・・・楽になる事ばかり考えずに生きてみろ
・・・死ねば楽になるのは当然だ
・・・生きることがどんなに辛いか知っているのか
・・・みんな耐えて生きているんだ
誰かに自死するのを見つけられたら
私はきっとこう言うだろう
・・・放っておいてください
・・・私は幸福はいらないが、けど、平和が欲しいのです
・・・生きることは今なんです、未来でも過去でもない
・・・人生は参加に意義はないでしょう
結局、私が誰かに生きろと言ったことは
自分が死ねなくなることで
私が誰かに言われることは
きっと生きろということでしょうね
結果、なんにもわからないんです
生きるのは苦しむためでしょうか
いや、死なないんじゃなくて
死ねないんじゃないんですか
これなら話は少しだけわかるんですが・・・
「悲劇なのかな?」
臆病な彼は薬屋へ行けません
変な眼で見られるのがたまらないのです
薬屋に限ったことではないのです
彼は人に対するのが苦手なのです
拒否することが、拒絶することができないのです
それをすれば、再び話せないような
それをすれば、再び顔を合わせられないような
だから、ハッキリしません
断言できません
臆病な彼は薬屋へ行けません
燈の明るい下で主人と向かい合って
睡眠薬をください、と言えません
もし言ったら変な眼で見られて
そして、いろいろ詰問されて
家族みんなが出てきて
じろじろ見られて
ケイサツへ突き出される
そんな気がして
それで薬屋の中に入れません
そばまで行っても
誰か見ているようで入れません
彼はたいへんな臆病者なのです
それでも死にたいなどと思っているのです
薬以外は美的嫌悪が・・・と呟くのです
ヴェ○○ールとジ〇ールの致死量を飲むと
大変確実性があるということを本で読んで
薬が欲しいのですが
さっきも言ったように
彼はたいへんな臆病者なのです
滑稽を通り過ぎて悲惨です
「控えめな想い」
すべての人々が
こうやって、呻きながら
生きていってしまうのでしょうか
ただ日々は流れて行ってしまいます
今日もカレンダーには✖印が
ひとつ増えました
世の中で
存分に幸福を享受できるのは
選ばれたる少数の者たちなのだそうです
その少数というのは
白痴と悪人の異名なのだということです
しかし、それにしても・・・
私が死んだら柩の中に
ギターと麦藁帽を一緒に入れてもらおうと
密かに思っています
死後の世界を信じるわけではありませんが
帽子をかぶって、ひとりギターを弾いていたいのです
これも淋しい者のロマンティシズムなのでしょうか
できることなら・・・と
今まで幾たび思ったことでしょう
数限りない夢を追い続けました
覚める事も知らず、求めて歩いた道に
ポッカリ開いていた穴に気が付いてしまったのです
今はもう、ただ、流れていきます
「装った笑顔」
ああ、この体をどうしたらいいんだろうか
呆れかえるほど、なんにもわからない
わあ! と叫んで発狂しそうだ
めちゃくちゃに暴れださないように
自分を静かに押さえつけておくだけで
今はもう手いっぱいだ
押さえつけていても手は動く、足は動く
ぴくぴく・・・
手も、足も、みんなどこかに走り去って
後に頭だけ残って
それがどうにも動きが取れず
転がったまま発狂していく
口をパクパク、目をぱちぱち、耳をぴくぴく
歯をかみ鳴らして、小鼻を閉じたり、開いたり
目玉が飛び出るほど動かしたり
顔じゅうの筋肉をひきつらせて
なんとか発散させようと努力して、そして
脳髄だけ腐っていって、なお顔は生きていく
貌はたいした役者なんだと思う
こんな今でも微笑みを浮かべてる
この頃の詩、と言えるかどうかわかりませんが、は、どうにもならない心を持て余して、まんまを書きなぐっているので、不愉快です。これでも、少しは推敲してるのですが、ってか、かなり削除して、まったく載せてない詩篇もあります。なにやってるんだかと思います。