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私、異世界の揉め事に巻き込まれちゃいました。その14

月依(つくよ)に奏よ。此度の働き、まことに見事であった」



応接室(ちゃんと修復してあった)に呼ばれた私達はそう声をかけられる。



「いえいえ。こちらこそ私達のせいで、犠牲が出てしまって申し訳ないです」

「それもいたしかたなかろう。リュウグウが攻めてくることは予期しておったのじゃからのう……」

「そう言ってもらえるなら助かります」



言いながら深々と月依(つくよ)は一礼する。

リュウグウはと言うと、私達がリュウグウを離れると同時に兵を引き何処かへと飛んで行ってしまった。

あんだけ月依(つくよ)が脅したんだから当分は大人しくしてるだろう。



「クリュウ、そして此度のリュウグウでの働き。何か欲しいものがあれば褒美をとらすぞ」

「え、ほんとですか、元始天尊様!」



その言葉に真っ先に食いついたのはいうまでもなくアカリだ。



「だったら私、宝貝(ぱおぺい)が欲しいです!」

「どのような宝貝(ぱおぺい)が良いのじゃ?」

「えっと、それじゃどんな遠くでも見通せる宝貝(ぱおぺい)ってありますか!」

「千里眼の宝貝(ぱおぺい)じゃな。よかろう」

「やった!」



アカリ……絶対あんた、悪用しかしないでしょ。

陽花(ひはな)がアカリにからかわれる未来しか見えなくて心底同情する。

そしてそれから順番に欲しいものを言っていく。


桜花(おうか)はアカリと同じく千里眼の宝貝(ぱおぺい)

これも絶対悪用する気満々だろう。


陽花(ひはな)は千里眼でも見通せない部屋を作る宝貝(ぱおぺい)

明らかにアカリと桜花(おうか)対策。

ホント、この子達は仲が良いのか悪いのか分からないな。


月依(つくよ)莫邪宝剣(ばくやほうけん)

光を放ち、離れた相手を斬る一撃必殺の宝剣らしい。

これからの旅で自分のカムイだけじゃ何とかできない時用に欲しいとのこと。


刹那は別に俺はいらねーと言って辞退した。


そして私はと言うと。

コンロンの宝貝(ぱおぺい)のデータを一式貰うことにした。

ついでに今回貰った携帯食のレシピも教わった。

これで少しは私の能力も使い勝手良くなればいいんだけどな……。


コンロンからタカマガハラへの帰り道。

相変わらず律義に公主さんが見送りに来てくれた。



「公主さん、あなたのおかげで少し自分の能力の使い道が分かった気がします」

「それは、良かったです……。けれど、まだ他にも秘められた力があるように思えます……」



まじか……。

他にどんな使い方があるっていうんだろう。

まぁ旅を続けてるうちに分かるかな。



「それじゃ、またです、公主さん」

「はい、またお会いしましょう……」



そうして私達はタカマガハラの家路へとついた。

のだけれど……。


相変わらず転移門の前で待ち受けていた衛兵達に私と月依(つくよ)と刹那は皇照宮(こうしょうきゅう)へと連行されてしまうのであった。

陽花(ひはな)達が呼ばれなかったのは、今回のギフト回収のことについてだろうなあ。

ギフト回収に遅れが生じたからちょっとしたお小言を貰うに違いない……はぁ。

やれやれだ。



そんなわけで皇照宮(こうしょうきゅう)の応接室。

応接室で待つテラスちゃんの顔はいつにも増して不機嫌そのものだ。



「遅かったな、月依(つくよ)よ」

「ごめんなさい、テラスちゃん」

「リュウグウの件はもう良い。それよりもだ。かなりまずいことになった」

「へ……何かあったんですか?」



テラスちゃんの言葉に私は思わず問い返す。



「あなた達がリュウグウに囚われている間に三ヶ国のギフトが何者かの手によって奪われていたことがわかりました」

「小さな山位あるギフトも奪われている。普通に盗まれたとは考えにくい」

「は……?」



小さな山位のギフトが盗まれた?

一体どうやって?



「それ、本当なんですか?」

「ああ……本当だ。しかもその奪っていったものの姿を目撃したものもいる」

「捕まえられなかったんですか?」

「……衛兵達が気付いた時にはもう目の前から姿を消していたそうだ」



……。

まさかその力って……。



「……時間を止められたんだろうな」



今まで黙り込んで聞いていた刹那はそう言葉にする。



「……恐らくそうだろうな」

「犯人の特徴は?」

「ギフトを奪っていったやつの背中には黒い羽が生えていたそうだ」

「……『輪廻の守護者』のやろうか」



えっと……。

『輪廻の守護者』って言えば『刻の番人』の刹那の対になっているっていう天使のこと?



「なんでその天使が刹那の記憶の欠片……ギフトを奪っていくわけ?」

「さぁな……俺もその辺の記憶が欠けててさっぱりだ」

「ともかく、同盟国のギフトの回収は最優先で行ってくれ。その『輪廻の守護者』とやらに先を越されかねん」

「うん。わかったよ」

「わかりました」



月依(つくよ)と私はそう返事をする。



「言ったな?」



その言葉にフフリと笑みをこぼすテラスちゃん。

あの……その笑みはもしかして。



「これから当分休みなしで一日二個のペースで頼むぞ」

「それだけはやめてーーーーーーっ!!」



せめて週休一日で良いから休ませて!

お願いだから!

そう節に願う私と月依(つくよ)だった。


私達が回収したギフトは二十五個。

『輪廻の守護者』に奪われたギフトは三個。

残りのギフトの数は八十個。

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