12話 妹の実力
だいたい一話投稿するごとにブクマが一件増えてく感じですかね(そういうこと言ってると増えなくなる法則笑)
そろそろ作者が矛盾点や読みにくい文を発揮するころです
容赦なく…だと泣くかもしれないので優しく指摘してほしいです
「やったねお兄!」
「そうだね。マカの『舞空剣技』って二つ名は強いな。俺の二つ名よりもよっぽど応用力がありそうだ」
『舞空剣技』はレベルによって扱える武器の種類、本数が増えていく。
レベル1の状態では片手剣が2本。それが限界であり、MPを1分間に10消費する。
「でも今のでMP無くなっちゃった。しばらくは使えないかも」
MPの回復はHPと違い自然回復はするが、戦闘中に期待できるほど回復力は高くない。
駆け出し冒険者であれば1分間に1回復する。マカが再び二つ名を使用するには10分のインターバルが必要となる。
「まあ二つ名だけで戦闘することはないよ。俺は二つ名はあくまで切り札って考えだし」
実際、二つ名なしの職業のスキルだけでも闘うことはできる。
駆け出し冒険者であれば一人では厳しいかもしれないが、仲間がいればそれもない。
「切り札……かっこいいね!」
「しばらくは俺がサポートするから普通に片手剣を装備して闘ってみな。シズネはそのままラビを育成してくれる?」
「……わかった」
シズネとラビの方を見るとすでに戦闘は終わっており、ラビの回復中であった。
テイマーのスキルである『モンスターヒール』により減った体力が戻っていくが、よほど激しい戦闘だったのか回復は遅い。
「マカがレベル10になったら街に行こう。俺の手持ちの下位ポーションでそれまではマカの体力は回復させるから」
「ありがとうお兄!」
「……マカ、がんば」
「しず姉もありがとう!ラビ、一緒にがんばって強くなろうね~」」
「キュルル」
マカの言葉にラビも返事をする。
「マカ、しばらくは効率を優先させてMPが回復し次第、二つ名を使おう。だけどそれまでは二つ名なしでの闘いを経験しようか」
「うん!」
リュウキとマカは『狂った犬』の元へと近づく。
『汚れた犬』よりは防御力がないため、速さに対応できればそこまでの敵ではないはずだ。後は攻撃中に相手からの攻撃に備えられれば……。
「マカ、この犬はな……」
「攻撃に怯まないんでしょ?さっきしず姉とラビの闘いがちらっと見えたから分かったよ!」
「そ、そうだよ……。なるべく俺も手助けするけど気をつけてね」
戦闘中によそ見など、と思ったが先ほどの闘いではマカに失態はなかった。むしろ遠距離から全体を見ていた視野の広さを褒めるべきか……とリュウキは悩む。
「えいやっ!とうっ!」
「ほとんど一人でも倒せるようになってきたね。もう俺がいなくても倒せそうかな?」
「一回やってみる!」
そう言ってマカは一人で『狂った犬』へと向かって行く。
リュウキは周りにいた他の犬たちをその戦いに近づけないように排除していく。
「見ててね、お兄!」
「ああ、よく見てるからな!」
マカは手に1本、空中に1本の片手剣を装備する。
二つ名を聞いたところ、1本でも2本でも消費するMPには変わりはないらしいが……どう闘うんだ?まあ1本のほうが2本よりも扱いやすそうだけど。
リュウキの疑問はこの後すぐに解決した。
「といやー!」
マカは片手剣で『狂った犬』に斬りかかる。『狂った犬』はマカに気づいていなかったため、初手は成功。連続で斬り返すことでそのままHPの4割ほどを斬り崩す。
そこで『狂った犬』はマカに敵意を見せる。
「グギャギャ」
涎を垂らして『狂った犬』がマカへと噛みつこうとする。
「……妹が涎垂らした犬に攻撃されているのを黙って見ているのもなんかなー」
いや、これは純粋にお互い命をかけて闘っているのは分かっているのだが……リュウキは頭を振って真面目に応援をする。
「マカ、がんばれよー」
「すぐに倒すからね!」
『狂った犬』の攻撃を剣で受け止める。
マカのステータスはATKが高いため、そのまま競り合っても勝つが、あえてマカはその拮抗を維持した。
『狂った犬』がマカに注意を向ける中、『狂った犬』の背後から剣が1本、飛んでくる。無防備なその背に剣は刺さり、ダメージを負わせる。
突然の背後からの攻撃に『狂った犬』は背後に振り向くが、そこには誰もいない。
「もらった!」
またも背を見せた『狂った犬』にマカは片手剣を振り回し、連続でダメージを与えHPを削りきった。
ポリゴンとなって消えていく『狂った犬』に背を向け、マカはリュウキに笑顔で駆け寄る。
「やったよお兄!一人で倒せた!」
「よくやったな」
よくやったとリュウキはマカの頭を撫でる
「えへへー」
マカも嬉しそうに大人しく撫でられる。
リュウキが手を出すとマカはそれに手を合わせ、ハイタッチをする。
「やっぱり楽しいね!」
「そうだね。人気あるだけはある」
「違うよ! お兄と遊ぶのが楽しいんだよ!」
もー分かってないなーと拗ねたような顔をした後、マカは笑う。
「ふふふっ」
「ははっ」
マカが笑い、何だかリュウキもおかしくなって笑う。やっぱり兄妹っていいなと改めてリュウキは思う。
ひとしきり笑い、マカは自分のステータスをリュウキに見せる。
「これで駆け出し冒険者がレベル10になったから街に行けるね!」
「ああ、シズネと合流しようか」
「ここがガラクサって街?すごい、おおきーい!」
ガラクサに到着するとマカがはしゃぎ始めた。その腕には当然のごとくラビがいる。ラビも戦闘に疲れて歩く気力がないのかそのまま大人しく抱かれている。
「昨日はいなかった小中学生らしきプレイヤーがいるな。やっぱりみんなやりたかったんだよな」
ガラクサの街は始まりの街というだけあって、初心者が多い。まだサービス開始一か月だけあって第二の街までしかプレイヤーは到着していないが、初期からプレイしている者はそちらに向かっている者が多い。
それだけにこの街の半分が10歳から15歳ほどの少年少女で溢れているようだ。
「……リュウキ」
「お兄、何小学生見てニヤニヤしてるの!」
何やら勘違いした二人がリュウキを責め立てる。
「い、いや違うよ!マカと同年代の子たちが多いからマカに友達ができればいいなって思ってたんだ」
「……それは確かに。……マカに友達が増えるのはいいいこと」
「ふーん。それなら納得してあげるか」
口を尖らせつつ何だかんだマカは自分のことを心配してくれていたリュウキに対して嬉しそうだ。
「さ、転職して来なよ。たぶん二つ名のレベルも上がると思うから」
ギルドに着き、受付へとマカを促す。
「じゃあ行ってくるね!お姉さん、冒険者登録お願いしま~す」
トテテテと受付へと走るマカをリュウキは苦笑いをし、シズネは表情を変えないが少し柔らかな顔で見る。
マカは受付嬢と話し込み、時折リアクションを見せる。
俺の時はそんなに話したっけな?と思いながらリュウキは見守る。
5分ばかし話した後、マカは戻ってきた。
「お兄!私剣士になったよ。これで剣系のスキルも使える!」
『舞空剣技』で扱う武器はそれぞれで武器スキルを使うこともできる。もちろんそれだけMPを使うことになるが、それでも威力の強いスキルを連発できることは非常に強力だ。
剣を主に使う職業は剣士と戦士がある。剣士は剣しか使えないが、その分剣スキルが豊富で剣を極めたいならこちらが推奨される。戦士は剣以外にも様々な武器を使えるが、一つ一つの武器のスキルは少ない。
マカが剣士を選んだのは彼女が手で装備するのは剣と決めていたからだ。
普段は剣を使うため剣に特化してもいいという考えだ。
それに、剣を多く持っていれば壊れても代用しやすい。DNOを始めたばかりであったが、今までの情報から求めたマカなりの最善案だ。
「二つ名のレベルも上がって4つまで装備できるの!それに片手剣だけじゃなくて両手剣も!」
「じゃあ午後はマカにバンバン剣スキルを使ってもらおうかな~」
「……マカ、リュウキのことは任せた」
「うん、しず姉。任された!支援よろしくね」
おそらくシズネの魔法であれば支援ではなく止めとなりそうだが、マカはまだリュウキのもシズネのも二つ名を見ていない。自分と似たような武器で闘う二つ名だと思っているのだろう。
「じゃあ昨日頼んだ俺の新しい装備を取りに行って、昼食にしよう。マカの装備もギャブーさんに聞いておこうな」
「ギャブーさん?」
「……鍛冶師。……武器を造ってくれる人」
「ふむふむ。お兄の新しい装備ってのも楽しみだね。しず姉のはまだできてないの?」
「シズネのはたぶん今日の午後に闘いにいくモンスターの素材も必要になるらしいんだ。だから今日の帰りに素材を渡して明日受けとるって感じになるかな」
「……マカのも今日取りに行けたら行こう」
やったーとはしゃぐマカを引き連れリュウキとシズネはギルドを後にした。
ギルド中にいた冒険者たちが三人を品定めするように見ているとは露知らずに。
リュウキ 格闘家 LV8
『悪鬼変身』 LV2
HP 208
MP 68
ATK 52
DEF 23
INT 18
AGI 49
DEX 20
LUK 19
*ATK・AGIに補正
所持スキル:格闘家スキル
装備:ギャブー印の失敗作(格闘家用)
シズネ テイマー LV6
『地底神王』 LV2
HP 128
MP 88
ATK 12
DEX 22
INT 40
AGI 9
DEX 45
LUK 30
*HP・MP・ATK・DEF・INT・LUKに補正、AGI・DEXが微減少
所持スキル:岩魔法 テイムスキル
装備:ギャブー印の失敗作(テイマー用)
マカ 剣士 LV1
『舞空剣技』 LV2
HP 120
MP 20
ATK 20
DEF 15
INT 8
AGI 12
DEX 4
LUK 10
*ATK・DEXに補正
所持スキル:剣スキル
装備:ギャブー印の失敗作(剣士用)
【ギャブー印の失敗作(剣士用)】
ATK・DEFに補正がかかるが、INT・AGIが減少するという失敗作だが他に比べるとまだマシな性能。
見た目は金属鎧
ラビ ブラッドラビット LV7
『赤黒毛皮』 LV2
HP 120
MP 25
ATK 24
DEX 13
INT 10
AGI 25
DEX 10
LUK 10
完全にヒロイン消失してしまいました笑
主人公がシスコンみたくなってますね
ちなみにラビの『赤黒毛皮』は二つ名レベルが2になったことによりよりダメージを受けにくくなりました




