3/3
第一章『~異世界~』その2
パジャマの服でおおよそ35分ほど
その場につったって考えた挙げ句、
出てきた考えは誰かに召喚されたのでは?
という馬鹿らしいものだった。
無いわけではないが、召喚されたのならその理由が何なのかさっぱり分からないからだ。
「じゃぁなんで…何なの…。」
考えてもわからない渦の中に
自ら入り込んで既に迷宮入り状態だ。
「まぁ、少し歩いて散策してみよ…」
半信半疑で歩きだし、まずは
言葉が通じるか試すことにした。
「あの…すみませ……」
私が今いるのは洋風な建物の並ぶ場所だ。
獣だったり、人に似ていたりと沢山の生物がいたが
声をかけようとしても中々話を聞こうとする奴がいなかった。
服装や、顔のせいだろう。
「顔のせいってどういう意味だよ…」
彼氏いない歴16年の私に向かって失礼な…とか、余裕そうな冗談を言いながら歩いていると、向こうのほうから
誰かがこちらへ手を降ってきた。
「お~い!!おねぇさん大丈夫~?」
多分現代で言う警察のようなおにぃさんがこちらへ向かって走ってきた。
私は思わず叫びそうになった。
ーー美少年だアァ!!!!可愛い!!!
私はその場に満面の笑みで倒れこんだ。