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女も子供も家督不可? 追放先の自治領を立て直したら、いつの間にか天下を取っていました  作者:


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第2話:穀倉の鍵

 空腹で目が覚めるという経験、前世でもあった。


 締め日前の残業ラッシュで夕飯を抜いた翌朝。胃が鳴って午前四時に覚醒するあの感覚。


 ただし今回は比較にならない。


 胃袋が背骨にくっつきそう。体が重い。十二歳の体は大人より燃費が悪いらしく、昨夜の薄い(かゆ)一杯では全然足りていない。


 この体に転生してから、頭の中と口から出る言葉がまるで別人だ。内側では三十二歳の行政職員が毒づいているのに、外に出すときは十二歳の領主として整えなければならない。――慣れるしかない。


「……ミチカ様」


 薄暗い部屋の隅で、ミナが膝を抱えて起きていた。いや、眠れなかったのだろう。目の下に薄い(くま)がある。それでも、私の名前を呼ぶ声だけは柔らかい。その手には、布に包まれた何かがある。


「これ、干し麦です。最後の……私の分ですけど」


 差し出された布を開くと、ひと握りにも満たない干し麦。粒の一つひとつが小さく、痩せている。


 ミナの指先が微かに震えていた。空腹なのは彼女も同じだ。いや、私より長くこの飢饉(ききん)の中にいたのだから、もっとひどいはずだ。


 前世の私なら「ありがとう」と受け取っていただろう。


 でも今の私は領主だ。


「ミナ、ありがとう。でも半分だけもらいます」


「え、でも――」


「命令」


 短く言い切る。干し麦を正確に半分に分けて、片方をミナに返した。


「民と同じ量しか食べません。領主が飽食して民が飢えるなら、それは統治じゃない。ただの搾取です」


 ミナが目を見開いた。それから、唇をきゅっと結んで――その目がじわりと潤んだ。


「……ミチカ様は、すごい方です」


 小さな、ほとんど吐息のような声。独り言に近い(つぶや)き。


「すごくありません。合理的なだけです」


「それが、すごいんです……」


 ミナは自分の分の干し麦を大事そうに口に含んだ。()みしめるたびに、頬が微かに動く。その横顔に浮かぶのは、安堵(あんど)とも信頼ともつかない表情だった。


 さて、空腹だが頭は()えている。


 干し麦を噛みしめながら、私は昨夜から整理していた情報を反芻(はんすう)した。


 飢えた民。施錠された倉庫。鍵を持つ護衛兵ガルド。――そして昨夜、ミナが教えてくれた一つの事実。帳簿が全て持ち出されていること。


 どこの世界でも、帳簿を隠す人間の動機は一つだ。見られたら困る数字がある。


 前世の行政職員としての勘が、静かに警鐘を鳴らしている。


 窓の外が白み始めた。夜明けだ。


「行きましょう、ミナ。視察です」


―――


 領主館の前に、ガルドが立っていた。


 昨日と同じ革鎧(かわよろい)。腰の剣。そして――頭上に浮かぶステータス表示。


『ガルド/忠誠度:7/(うそ)反応:あり』


 忠誠度7。昨日は「本家・報酬・個人」と三項目に分かれて表示されていたのに、今朝は総合値だけの簡易表示になっている。……どうやらこのスキル、状況に応じて表示形式が変わるらしい。緊急時は詳細、平時は概要。便利と言えば便利だが、仕様書がほしい。


 ここで一つ、このスキルの数値基準を整理しておく。昨夜、何人かの集落民にステータスオープンを試した結果、おおよその目安が見えてきた。一般的な臣下で40から60が標準域。70を超えれば篤い忠誠。20を下回ると離反の警戒域に入る。


 7は、もはや敵意に片足を突っ込んでいる数字だ。


 ただし、数値だけで断定はしない。忠誠度が低い理由は横領以外にもありうる。着任したばかりの子供の領主を信用しないのは、むしろ当然かもしれない。


 大事なのは、証拠だ。


 そしてその隣に、もう一人。


 昨夜、扉の前に立ってくれた少年――レオン。同い年くらいの体格だけど肩幅がしっかりしていて、亡き父の形見である丸盾を左腕に提げている。あの盾だけがぴかぴかに磨かれているのが、この子の全てを物語っていた。


『レオン/忠誠度:51/嘘反応:なし』


 51。昨夜の48から少し上がった。一晩、扉の前で凍えながら立っていた結果がこれだ。そして嘘反応がない。この子は思ったことをそのまま口にする――というか、嘘をつくのが下手な類の人間だ。


 全幅の信頼を置くには早い。でも、今必要なのは信頼じゃない。逃走経路を塞げる体格と、嘘をつかない性質だ。限定的な役割なら任せられる。


「ガルド」


 私は正面からガルドに向き直った。


「倉庫の鍵を渡してください」


 朝の冷気が頬を刺す。ガルドの目が一瞬泳いだ。


「……あの倉庫は本家の管理物資を保管しております。領主であっても、本家の許可なく開けることは――」


 ステータス表示が点滅した。


『嘘反応:強』


 やはり。


 行政職員時代に何度も聞いた言い回しだ。「その書類は本庁の管轄なので支所長でも見られません」――管轄を盾にして現物確認を拒む。横領の初手。


「ガルド、もう一度聞きます。あの倉庫の中身は本家の管理物資ですか?」


「……左様です。そもそも、女子供の領主風情に倉庫を開ける権限など――」


『嘘反応:強』


 来た。やはりそこを突いてくる。


「権限なら、あります」


 私は懐から一枚の書簡を取り出した。昨夜、荷物の中から見つけた追放状。本家当主の署名と印が押された、私をこの辺境に送り出した正式な文書。


「本家からの追放状です。ここに『辺境領ラーゼン三集落の管理を委ねる』と明記されています。管理を委ねる――つまり、領主権の委任です。女性の家督相続は認められていませんが、これは相続ではなく委任。本家自身が署名した文書です」


 ガルドの顔が(ゆが)んだ。


 正直、この解釈が法的にどこまで通用するかは危うい。本家の意図は「体よく追い出す」ことであって、正式な領主権の付与ではなかっただろう。だが文言は文言だ。行政職員時代に学んだことがある――契約書は、意図ではなく文面で効力を持つ。


「ガルド、もう一度聞きます。あの倉庫の中身は本家の管理物資ですか?」


「……左様です」


『嘘反応:強』


 三回目。同じ反応。


 状況証拠としては十分。だが、決定的な物証が要る。倉庫の中身を確認する。


「わかりました」


 私はガルドの横を通り過ぎた。ガルドの注意が私の背中に集中しているのを感じながら、二歩ほど進んだところですれ違いざまにレオンへ小声で告げる。


「レオン。倉庫の裏手に回って、通路を塞いでください。誰も通すな」


 レオンの目が一瞬鋭くなった。意味を理解したのだろう。小さく(うなず)いて、足音を殺しながら反対方向へ歩き出す。革鎧が微かに(きし)んだが、ガルドは私の動きに気を取られていて振り返らなかった。


「お、お待ちください! 鍵がなければ――」


「鍵は要りません」


 倉庫は領主館の裏手にあった。石造りの小さな建物。頑丈な木の扉に、鉄の錠前が一つ。


 この地方の倉庫は、水害対策で扉が低く作られている。錠前の位置も腰のあたり――十二歳の私でも、腕を伸ばせば十分に届く高さだ。


 錠前に手を(かざ)す。鉄製、やや()びている。鍵穴は旧式の回転錠。


 ――ここで、もう一つの能力を使う。


『インベントリ』。転生時に与えられた二つ目のスキル。目で見て、手を翳せば、生き物以外の物体を異空間に格納できる。逆に、格納したものを取り出すこともできる。


 制約は三つ。生物は不可。対象を視認すること。そして――腕を伸ばして届く距離で、手を翳す動作が要ること。


 昨夜、部屋の中で小石を使って試した。見ているだけでは駄目で、手を向けて意識を集中させて初めて発動する。距離は腕の長さが限界。十二歳の腕では、せいぜい五十センチといったところだ。


 右手を錠前に向けて伸ばす。指先が錠前にほぼ触れる距離。


「格納」


 小さく呟いた瞬間――錠前が光の粒子になって消えた。


 手の平に、半透明のウィンドウが一瞬だけ浮かぶ。


『インベントリ:鉄の錠前×1』


 成功。実戦での使用は初めてだが、問題ない。


「な――っ!?」


 背後でガルドが息を()んだ。当然だ。錠前が目の前で消失したのだから。


「さて」


 扉を引く。重い木の扉が軋みながら開いた。


 朝の光が倉庫の中に差し込む。


 そこには――穀物袋が積まれていた。


 麻布の袋。一つひとつに赤い(ろう)の封印が押されている。正規の領地備蓄用穀物だ。


「ミナ、数えて」


「はい!」


 ミナが小走りに倉庫へ入り、袋を指差しながら数え始めた。私も反対側から数える。


 一列目、十五袋。二列目、十四袋。三列目――


「ミチカ様、こちら側は四十四袋です!」


「こちらは二十九。合計七十三袋」


 私は振り返り、ガルドを見た。


「帳簿が持ち出されていたので、直接聞きます。この倉庫の備蓄記録は何袋ですか?」


 ガルドの顔から血の気が引いていく。


「……百袋、です」


『嘘反応:なし』


 ここは本当のことを言った。つまり――


「百袋のうち、二十七袋が消えています。ガルド、どこへやりましたか?」


 沈黙。


 ガルドの目が左右に動いた。逃走経路を探している。体が僅かに後ろに傾いだ。


 ――その動き、読めている。


 ガルドが(かかと)を返した。


 走る。倉庫の入口を飛び出し、裏手の通路へ――


 角を曲がった瞬間、革鎧の重い足音が急停止した。


 倉庫裏の通路。レオンが丸盾を正面に構え、通路の幅いっぱいに立ち塞がっていた。


「――退け!」


 ガルドが腰の剣に手をかけた。鞘走(さやばし)りの金属音。刃が朝日を弾く。


 レオンは動かない。盾の縁から(のぞ)く目が、冷静にガルドの剣先を追っている。


 ガルドが斬りかかった。横薙(よこな)ぎ――速い。大人の護衛兵の腕力は伊達(だて)じゃない。


 だが、レオンの盾がそれより先に動いた。父親仕込みの構えだ。


 ガシッ――と鈍い衝撃音。丸盾の面で刃を受け流す。剣が逸れ、石壁に火花を散らした。


 ガルドの体勢が崩れる。その一瞬を、レオンは見逃さなかった。


 盾を持つ左腕でガルドの剣腕を外側に押さえ込む。同時に右足を踏み込み、ガルドの軸足を内側から払った。


 バランスを失ったガルドの体が傾ぐ。レオンが盾ごと体重をかけて押し倒す。地面に(たた)きつけられたガルドの背中から、くぐもった呻き声(うめきごえ)が漏れた。


 レオンの膝がガルドの背に乗る。剣を持つ右腕を地面に押さえつけ、もう片方の手で手首を極めた。


「――剣を、離せ」


 低く、硬い声。有無を言わせない圧。


 ガルドの指から、かちゃりと剣が落ちた。


 私は通路の角から一部始終を見ていた。息を詰めていたことに、終わってから気づく。


 レオンの動きは無駄がなかった。巡回兵というのは嘘ではない。実戦経験のある動きだ。


「ぐっ――離せ! 貴様ら、本家に報告してやる! 本家が黙って――」


「本家?」


 私はしゃがんで、地面に押さえつけられたガルドの顔を覗き込んだ。


 ステータスを確認する。


『嘘反応:なし』


「本家に報告する」――嘘ではない。本気で本家との(つな)がりを持っている。


 先ほどの「本家の管理物資」は嘘反応が強だった。このスキルが判定しているのは、発言者自身が虚偽だと認識しているかどうか。ガルドは本家と繋がりがあるのは事実だが、倉庫の中身が本家の管理物資だというのは自分でも嘘だとわかって言っていた。


 つまり――本家との関係は本物。だが、横流しは本家の正式な指示ではなく、ガルドが繋がりを利用した私的な犯行。あるいは、本家の一部が非公式に関与している。


 どちらにせよ、本家が絡んでいる可能性は高い。


 でも、今はそこまで踏み込まない。物証が足りない。


「本家は私をここに追放しました。追放状には『管理を委ねる』と書いてある。つまりここは私の管轄です。本家の管理物資なんて、最初から嘘だったでしょう?」


 ガルドが歯を食いしばった。


「ガルド。あなたを追放はしません」


「……は?」


 ガルドだけでなく、レオンも目を見開いた。


「追放すれば、あなたは別の場所で同じことをする。それでは何も解決しない」


 前世で一度だけ、同じ判断をしたことがある。


 自治体の財務部門にいた三年目。同僚の一人が、委託先からのキックバックを個人口座に流していた。発覚したとき、上司は即座に懲戒解雇を主張した。


 私は反対した。始末書と配置転換を提案した。


 理由は単純だ。解雇すれば会社からは消える。でもその人間は社会には残る。同じ手口を別の会社で繰り返すだけだ。それより、目の届く場所に置いて、仕組みで再発を防いだほうがいい。


 結果――その部下は配置転換先で三年かけて信頼を取り戻した。退職するとき、「あのとき切られていたら終わっていた」と言った。


 あの経験が、今の判断の根拠だ。


 私は立ち上がった。


「護衛兵は領主直属の配下です。先代――父の死去に伴い、その指揮権は領主である私に継承されています。追放状に記された管理委任の範囲には、人事権も含まれます。その権限に基づき、労役による償いを命じます」


 言い切る。ガルドの目が揺れた。


「この集落の復興作業に従事すること。期間は、穀物二十七袋分の労働量を算出して決めます。――消えた二十七袋の行方については、追って調査します」


 血筋で排除するんじゃない。制度で更生させる。


 それが、私のやり方だ。


「ミナ」


「はい!」


「民に伝えてきてください。倉庫の穀物を配給します」


 ミナの目が潤んだ。


「ミチカ、様……」


「走って」


「はいっ!」


 ミナが駆け出した。朝日の中を、全速力で。


―――


 ミナが戻ってくるまでの間に、配給の準備を始めた。


 七十三袋。だが、全てを配るわけにはいかない。


 一袋あたりの穀物量を概算して、集落の世帯数で割る。次の収穫まで最低限の備蓄を残す必要がある。さらに、八角形の封印がある袋は証拠品としての価値もある。


 計算する。配給に回すのは五十四袋。一世帯あたり約三袋。半月は持つ。残りの十九袋は備蓄として倉庫に戻す。うち八角形の封印の袋は証拠保全も兼ねる。


 最前列の袋を一つ下ろし、封印の蝋を割って口を開ける。中の麦の状態を確認する――虫食いはないか、()びていないか。配る前に品質を見ておかなければ。


 麦の状態は悪くない。二袋目の封印に手をかけたとき、指先が止まった。


「……封印が違う」


 穀物袋の蝋封印。赤い封印は全て同じに見えていたが、手に取って比べると二種類ある。


 一つは丸い紋章入り。領地の正規備蓄印。


 もう一つは――八角形の紋章。見覚えがない。


 行政職員の習性が頭の中で回り始めた。封印が二種類ある。つまり仕入先が二つある。正規の備蓄ルート以外から穀物が入っている。帳簿が持ち出されている状況で、帳簿外の入荷があるということは――


 これは偶然混ざったのではない。意図的に混入させている。


「ミナ」


「はい、ミチカ様」


「封印を見てください。丸い紋章と八角形の紋章、二種類あります。全ての袋を分類して」


「わかりました!」


 ミナが袋の封印を一つひとつ確認し始めた。私も反対側から確認する。


「ミチカ様、こっちの列は……八角形が多いです。奥に固めて置いてあります」


「奥に固めて?」


 ミナが頷いた。


「はい。手前が丸い封印で、奥が八角形。わざと分けてあるみたいです」


 いい観察だ。見た目の分類を指示しただけなのに、配置の偏りまで気づいている。


 丸い封印:四十八袋。


 八角形の封印:二十五袋。


 合計七十三袋のうち、三分の一が別の出所。


 つまり、この倉庫には二つのルートから穀物が入っていた。


 正規の備蓄は百袋。現在、丸い封印の正規品は四十八袋。ということは、正規品だけで五十二袋が消えている。そのうち二十七袋は横流し。残りの二十五袋は――八角形の封印の穀物と入れ替えられた?


 数が合わない。何かがおかしい。


 帳簿外の入荷があるなら、その出所を示す痕跡があるはずだ。


 八角形の封印がある袋を、一つひとつ手に取って確認する。封印の状態、縫い目の処理、麻布の質。正規品と比べて麻布がやや粗い。封印の蝋の色も微妙に濃い。


 五袋目。底の縫い目が他と違った。正規品は二重縫いだが、この袋は一重。しかも縫い目の一箇所が不自然にほつれている――いや、ほつれたのではない。一度ほどいて、雑に縫い直した跡だ。


 何かを出し入れした。


 底の縫い目に指を差し込む。麻布の隙間に、紙の感触。


 引き抜いた。


 小さな紙片。数字と記号が並んでいる。


『第一集落 27 → M商会 銀貨140  済』


 二十七。消えた穀物の数と一致する。


 M商会――御用商会の頭文字。


 銀貨140。横流しの対価。


 つまりこういうことだ。


 正規の備蓄百袋のうち二十七袋を御用商会に横流しし、代わりに別ルートの穀物二十五袋を紛れ込ませて数を誤魔化そうとしていた。帳簿が持ち出されたのは、この不一致を隠すため。


 でも計算が合わない。二十七袋出して二十五袋入れたら、差し引き二袋足りない――いや、そもそも帳簿ごと消せば誰も気づかないはずだった。


 私が来なければ。


 ガルド一人の犯行じゃない。護衛兵一人で二十七袋もの穀物を運び出せるわけがない。荷馬車が要る。運搬人員が要る。受け取り先の商会との連絡経路が要る。


 組織的な横流し。


 飢饉の原因は天災じゃない。


 人災だ。


「……ミチカ様」


 ミナが、紙片を覗き込んでいた。文字が読めるのかはわからない。でも、私の表情から何かを察したのだろう。


「ひどい、ですね。みんなが飢えているのに……」


 その声は怒りというより、悲しみに近かった。この集落で飢えていたのは、ミナも同じだ。自分の最後の干し麦を差し出すような子が、その飢えの原因を目の当たりにしている。


「ひどい。でも、証拠が出た。これで動ける」


 ミナが顔を上げた。目が赤い。でも、泣いてはいなかった。


「ミチカ様。私にできることがあれば、何でも言ってください」


「……ありがとう、ミナ」


 配給の知らせを聞いた民が、倉庫の前に集まり始めていた

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