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パイオニアオブエイジ  作者: どん
第二部
50/201

『POA組織図』

 まず初めに、フィルムで三十分間『POA組織図』を視聴する。

 それによると、パイオニアオブエイジ(POA)は、七つの宮廷国、パラティヌス・カピトリヌス・カエリウス・エスクリヌス・アウェンティヌス・クイリナリス・ウィミナリスの統治者会議で、二年前から模索されていた組織らしい。

 本部を、当時からテロリストにとって難攻不落の国であるパラティヌスに。

 支部を各宮廷国に置くことに決める。

 人事は各国の軍関係者を中心に、民間に至るまで幅広く選出され、そのスカウトに政府関係者が駆けずり回っている。

 組織は最高司令官にウィミナリス統治者、ヤヌアリウス・ウィン・デミウス。

 支部局長に他の六つの宮廷国統治者が就く。

 その傘下に陸・海軍、情報部、執行部の三つの部門が配置されている。そして、それとは別に総務課・企画課などの十三の課が存在する。

 そのうち陸軍の警備課にサクシードは配属になる。つまり、内容は警備兵だ。

 そこまで明らかにして、フィルムは終わった。

「質問はあるかな?」

 ドギュストが教壇の前に来て言った。

「陸軍の警備課ということは、私には捜査権はないということですか?」

「うん。捜査は捜査課が主に行う。それから情報部が諜報活動を通して、捜査課と協力する。その流れはこうだ」

 ドギュストはホワイトボードに一連の流れを書き出した。


 テロリストの追跡調査→諜報活動→情報分析→国家間条約監査→捜査活動→包囲網・特殊工作→逮捕・検挙→撤収・事後処理→総括

 

 サクシードはこれをノートに写した。

「実際にはもっと細かい業務が絡んでくるが、大まかな流れはこうなってる。警備課はこの流れの中には入ってないが、テロ多発地帯の警備・哨戒にあたるから、最前線に立つことになるね。場合によっては不穏な情報をキャッチする通信塔にもなり得るから、警備課の役目は重要だ」

「……」

 ドギュストはサクシードの心理を読んで言った。

「もし……捜査・逮捕にこだわるなら、今のうちに方向転換を勧めるよ。そうした場合、訓練期間の延長、さらに軍か警察官の実務経験が問われることになる。かなり遠回りになってしまうが、その道はあるにはある。どうするかな」

 サクシードは考えた。

 初めはテロリストの逮捕にのみ情熱を振り向けていた。

 しかし、数年の経験を積んで、その情熱はテロリストから市民社会を守ることに変わったのだ。

 警備兵として最前線に立つのは、自然の流れだ。

 今さら捜査活動にこだわることはない。

「警備課を拝命します」

 沈黙の後、そう告げた。

 ドギュストもその決意を重く受け止めた。

「……うん。それが賢明だね。君の力を生かすには、テロリストから社会を守る”正義の盾”になることだと思う。——今のところはね」

「はっ?」

「いや、先走っても仕方ないな。もう少しかかるだろう。そう遠くない将来、必ず」

「?」

 別のことを考えているらしいドギュスト。

 サクシードが思うに、まだ決まっていないという執行部の人員の見通しが立ったように聞こえたが、特に問わなかった。



 

 


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