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パイオニアオブエイジ  作者: どん
第一部
14/201

『人物評価』

「どんな人たちかわかった?」

「ああ、個性派ぞろいだな」

「そうなのよね、どういうわけか集まっちゃって」

「レンナは人脈作りが上手いな」

「縁は異なもの味なものってね、呼ばれてナンボなのよ」

「武勇伝じゃないか」

「やめてー! 恥ずかしい」

 階段を通り過ぎた左脇に洗面所はあった。

 中は、右側に長い洗面台と鏡。左側には収納棚と洗濯機が二台据え付けてあった。

「収納棚のここは、サクシードが自由に使って。これ、お風呂と洗面セット。サービスだからもらってね。ファイアートに聞いたから、大概必要な物は入ってると思うんだけど、お風呂のお湯は終わったら流して。明日は六時半頃まで寝てていいわよ。あと何かある?」

「……特にないな」

「そう、それじゃごゆっくりどうぞ」

「ああ、おやすみ」

「おやすみなさい」

 レンナは洗面所の扉を閉めた。リビングに戻って来る途中で、部屋に電気スタンドがあるといいかもしれないと思ったが、明日にしようと思い直した。

 

 レンナがリビングに戻ると、他の四人は談笑していた。

「何の話?」

「なぁレンナ、サクシードって見かけによらないよな」

 ファイアートが意外そうに言う。

「なにが?」

「パッと見、強面じゃないか。でも冗談も通じるし、気楽に話もするし、肩揉まれても困ってるぐらいにして、なかなか味のあるヤツだと思ってさ」

「レンナさんに花束プレゼントするなんて、かっこいいですよね」

 ロデュスが言うと、ファイアートが彼を指差した。

「それだよ、タイミング合わなきゃ台無しだっていうの。レンナ、惚れただろ」

「かっこいいって、ああいう人のことを言うのかな」

「……へ?」

 しん、と静まり返る。

 レンナは慌てて取りなす。

「一般論よ、一般論!」

「確かにかっこいいよ、サクシードは。ラファルガーとは別の意味でブレイクするね。硬派と見せかけて、穏やかな性格。意外性に富んでるよ」

 顎を指で押さえて、ファイアートが評価する。

「レンナ、うかうかできないぞ」

「——バカね!」

 プイッとそっぽを向くレンナ。

「熱血かと思ったら、違ったな」

 ラファルガーが言うと、他が「うーん」と唸った。

「世界を転々としてたってことは、行く先々で衝突してたのかと思ってしまうけど、それはないよな、絶対」

 断定するファイアート。

「きっと、惜しまれて辞めたんでしょうね」

 ロデュスも肯定する。

「自己鍛錬を積んできたんだと思うわ。警備士の仕事って、体力もだけど忍耐が一番必要だって聞いたことあるもの。心が磨かれているのよ、きっと」

 正直に、思うところを言うレンナ。

「彼は木陰を作る樹木ね。人に希望や生命力を与えて、動じることがないの。そんなふうになりたいと思ってきた人だわ。今度は私たちと、その力を分かち合うために、ここへ来たの」

 フローラが大らかに表現して見せた。

「そういう人で良かったわ。ね、レンナさん」

「いい人で良かったってこと?」

「ええ」

「うん、いい人よね」

 レンナは安心して人心地ついた。 

 

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