vsグリーンラビット
「どひぃえあああ!!」
クリーチャーの攻撃に突き飛ばされたヒムラが叫んだ。
「すっごい変な叫び声出おったな……」
「聞いたことないですよそんなやられ声……」
「はっはっはッス!」
四人は草原のフィールドにやって来ていた。
「なんだお前らその心配ゼロな感想は! あとドモン、笑い過ぎだ!」
「はっはっはッス!」
「アカンな、どうやらドモンはツボったみたいやな」
「そんな面白かったですか? 今の?」
「さあな、ドモンはアレやから……若干あの……ドモンやから」
「なんですかそれ……そんな形容詞ないですよ」
「はっはっはッス!」
「だからちょっとはアタシの心配をしろよ! あと、ドモンはいい加減笑いやめ……」
次の瞬間、クリーチャーの突進がヒムラを襲った。
「であっひゃあああ!!」
「いやだから、おかしいやろその声は!」
「流石に今のはわざとじゃないですか?」
「そうッスね」
「おいドモン、そこは笑えよ! アタシがスベったみたいじゃねぇか!」
「滑っとるやろ! 現在進行形で野原を!」
「流石にやばそうですね。これで回復を!」
カザマはヒムラにポーションを投げ渡した。
「サンキュー! 今度使うぜ!」
「いや、今使ってくださいよ! なんですかその貧乏性!」
「あーもうコントはこれぐらいにして、戦闘の続きいこか? クリーチャーも呆れとるで」
「そッスね。爆笑してる場合じゃないッスよ」
「お前が言うな! ドモン!」
「ヒムラさん! 前! 前!」
ヒムラにクリーチャーが迫っていた。
「三度も食らうかよ! そいや!」
ヒムラはクリーチャーの攻撃を華麗にかわした。
「……いや、そこは食らう流れやろ」
「いやいや! それだと流石に天丼がくどすぎますよ!」
「確かにッス」
「それ以前にアタシの身がもたんだろ!」
「平気やろそれぐらい。お前は死んでも死ぬような奴やないし」
「どういう意味だよ!」
「んーこれじゃあ一向に戦闘が進展しませんね。ここは私の槍で!」
「おっ! 眠れる獅子、槍使いのカザマが目覚めたで」
「よっ、千両役者ッス!」
「ちょ、持ち上げ過ぎですよ……へへっ」
「まんざらでもねぇじゃねぇか! いいから攻撃すんだよ!」
「なんでお前が命令するねん! まあええわ、いったれカザマ!」
「分かってますよ! そりゃあ!」
カザマは槍を構えると、それをクリーチャー目掛けて投げた。
「投げるんかい!!」
「まさかッスね……」
「あはは……これが一番安全な攻撃手段なんで」
「ただのチキンやないか!」
「おっ、でも命中したみたいだぞ」
「当たるんかい!! なんやねんもう……」
「まあ結果オーライッスよ。今のうちにたたみかけるッス!」
「おう! みんな武器を投げつけろ!」
「せんでええわ!! 全員チキンかい!」
その後、四人は無事クリーチャーを撃退した。




