vsポイズンザウルス
「あっ、やべ」
「なんやどうしたん?」
「いきなり不穏ですね」
「うッス」
四人は沼地のフィールドにやって来ていた。
「あーやばいな。強化薬と間違えて毒薬飲んじまったわ」
「なにしてんですか! ちょっと、体力ごりごり減ってますよ!」
「アホ中のアホやな……」
「まったくッスね」
「ああ、まったくだ」
「いや、あんたのことでしょうが!! 早くこれ飲んで回復を!」
「分かった分かった。解毒剤だな……ゴクっ」
「あっ、間違えた」
「ん?」
「それ猛毒薬でした……」
「……」
三人は超猛毒で力尽きたヒムラを置いてクリーチャー探索を始めた。
「おっ、いたッスね。それ」
クリーチャーを発見したドモンが信号弾を打ち上げた。
「あー先越されたわ。そっちだったか」
「ちょっと、遠いですね」
偶然同じエリアではち合ったミズキとカザマは、信号弾の上がったエリアへと踵を返した。
「しかし、なんでヒムラとお前は毒薬なんぞ持ち込んでたんや?」
「え? だって今回の標的、毒が弱点でしたよね?」
「あーお前それ、前作までや。今作はそれ効かへんで」
「そうなんですか? やばいですね……持ってる情報がヒムラさんと同レベルだとは」
「そこかい! いくらヒムラでも聞いたら泣くぞ」
「泣かないですよ。真っ白に燃え付きますよ」
「もっとひどいやないかい!」
「おーい、無駄口叩いてないで、応戦してくれッス」
「無駄口で悪かったなな。ほな行くで、毒魔法!」
ミズキは構えた杖から毒魔法を放った。
「いやいや! 毒効かないんでしょ!」
「あっ、間違えてもうた。もー、お前が毒毒言うからやで」
「完全に八つ当たりじゃないですか。ちなみにこいつに毒攻撃するとどうなるんですか?」
「あ? そりゃお前……怒るで」
怒り状態になったクリーチャーにドモンが突き飛ばされた。
「ドモーン!!」
「ドモンさーん!!」
「ドモーン!!」
「どわっ!? ヒムラ、いつの間に!?」
「はっはっは。アタシの得意スキル「持久走」の効果をなめるなよ!」
「なんですかそのスキル……もっと他にいいのあるでしょ」
「うるせぇな、いちいちスタミナ回復すんの面倒なんだよ」
「そんぐらい我慢せぇや!」
「あーの、あっしのこと忘れてないッスか?」
「おー悪い悪い、ドモン。毒薬やるから許してちょ」
「それはもうええわ! ややこしいことになるから!」
「ちょ、皆さん目の前に敵が!」
ヒムラ、ミズキ、ドモンの三人はクリーチャーに突き飛ばされた。
「あーあ、言わんこっちゃないですね」
「クソがぁ! お前ら、とっととあいつを討ち取れ!」
「お前も戦えや!!」
「あっし、もうボロボロッス……」
四人はなんとかクリーチャーを撃退した。