vsフォレストスライム
「あっ、やべ。ポーション忘れた」
「のっけから何しとんねん! はたくぞ!」
「……しょうがないですね。後であげますよ」
「あっしにもくれッス」
四人は森のフィールドにやって来ていた。
「なんでドモンさんにもあげなきゃならないんですか! 忘れたんですか?」
「いや、試しに言ってみただけッス」
「流石ドモン。抜け目ないねぇ」
「何がですか! わたくしの分がなくなっちゃいますよ!」
「はいはい。静まれやー」
「おっ、珍しくミズキが仕切ってる」
「なんや、悪いか」
「まさかあの四六時中イラついてるミズキさんがッスか?」
「ドモン! はっ倒すぞ!」
「おうやれやれ! 祭りじゃ祭りじゃ!」
「祭りじゃないですよ! ほら、さっさと行きましょうよ!」
「行くってどこによ?」
「お前はホンマ! 確認しろゆうとるやろが!」
「フォレストバットの撃破ッスよ」
「いや、フォレストスライムの方ですよ」
「あ? どっちだよ?」
「スライムの方や! 四人中二人しか把握しとらんやんけ!」
「まあよくあることだ。大目に見ておくれ」
「おくれッス」
「……行くで、カザマ」
「え? ちょっ、待ってくださいよミズキさん!」
「あっ、コラ待て! カザマ! ポーションよこせ!」
「あっしにも!」
「クズ共が! ええ加減にせえ!」
ミズキの放った炎魔法がヒムラとドモンを襲った。
そして数分後。
「あっ、いましたよ! フォレストスライム!」
「ホンマか!? ……おーいたいたいたいた!」
「信号弾あげますね。それっ!」
「あいつら、どこほっつき歩いとんねん」
「仕方ありません。とりあえず二人で応戦しましょう」
「せやな」
「あれ? ここさっき通ったか?」
ヒムラは迷子になっていた。
「あー? おかしいなぁ」
「あッス、ヒムラさん」
「わぁ!? ……ドモンどっからわいて出た」
「害虫扱いは心外ッス。なんか迷っちゃったんッスけど」
「お前もか? なにやってんだよホントに」
「ヒムラさんには言われたくないッスよ」
「うるせぇ。ほら、とっとと行こうぜ」
「どこにッスか?」
「あ? そりゃお前……どこだ?」
「ははは! 相変わらずヤバイッスね、ヒムラさん!」
「お前に言われたくねぇよ!」
二人はどこへともなく歩き始めた。
「あっいたいた。おーい!」
「おいッスー」
「あっ、やっと来ましたねお二方」
「おどれやアホ共が。もう倒し終わったで」
「はぁ!? お前、そこは待っとけよ」
「かーっ! どの口が言うねん! このウスノロが!」
ミズキの放った炎魔法がヒムラを襲った。
「やめろや! 回りの木に引火したら大事やぞ!」
「そこですか!?」
その後、四人は反省会を開いた。