vsリーフウルフ
「よしお前ら、準備はよいか?」
「ええでー」
「いいですよ」
「はいッス」
大人気VRMMORPG「クリーチャーブレイカー」の電脳世界内に四人の少女の姿があった。
「じゃあ行くぞ! 皆の衆!」
「なんやねん、そのキャラ」
四人はフィールドへと出発した。
「さてさて、今日の獲物はなんじゃらほい? ミズキ」
「確認して来てないんか、ヒムラ」
「今日は「リーフウルフ」ですよ」
「お前が答えんのかよ、カザマ」
「え? ダメなんですか?」
「だめでしょうよ、そりゃあ。なぁ、ドモン?」
「あ? ごめん聞いてなかったッス」
「……相変わらずやな、お前は」
「ホラホラ、無駄口叩いてないで行った行った!」
「始めに口開いたん、お前やろが!」
「まあまあ。口喧嘩はそれぐらいにして、行きましょうよ」
「そうだそうだ! ドモン、もう行っちまったぞ」
「あいついつの間に!? マイペースにも程があるやろ」
「いいから、行け行け! この後、バイトあるんだから」
「いや、知らないですよ。そんなの」
「ホンマやで。お前なんか遅刻してクビになればええんや」
「ふざけんなよ。しゃーねぇな行くか」
三人は各々クリーチャーの探索を始めた。
「おーい、居たか?」
「いてへんで」
「あっ、いました」
「マジか!?」
「……ドモンさんが」
「そっちかい! ドモンお前、何しとんねん?」
「ポーション忘れたんッス」
「お前、我先に走り出してその様かよ」
「ごめんッス」
「大丈夫ですよ。わたくしのあげますから」
「あざッス」
「もー、早く行くぞ。バイト時間迫ってるんだから」
「だからそれは知らんて!」
数分後、四人はクリーチャーを発見した。
「よし、かかれ! しもべ共よ!」
「誰がしもべや!」
ミズキの構えた杖から放たれた炎魔法がヒムラを襲った。
「いってぇ! 何すんだ!」
「うるさいわい! お前なんか燃えちまえ!」
「ちょっと、何やってんですか。敵は向こうですよ!」
「いや、真の敵は己自信ッス」
「いや、知らないですよそんなの。何を深いこと言ってやった感を出してるんですか」
「おいそこ! 無駄口叩いてる暇あるなら、クリーチャー倒せ!」
「わかりましたよー、もう。行きましょうか、ドモンさん」
「タンマ。弾切れッス」
「このタイミングで!? 何に使ったんや!?」
「さっきザコ倒した時に使いすぎたみたいッス」
「何してんねーん。自分アホか?」
「まあまあ、ザコから入手した素材あげるッスから」
「いらんわ! そんなん!」
「あっ、アタシそれほしいわ」
「いるんかい!」
「ちょ、皆さん! 敵が目の前まで来てますよ!」
「マジか!? オラオラ、かかれ皆の衆!!」
「だからそのキャラなんやねん」
その後、四人は見事クリーチャーを倒した。