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第6幕ー3

続きの方も投稿しますので宜しくお願いします。打ち切りはないのでご安心ください。


 ブルエスター帝国の北東に鯨の魚人の貴族の棲む高級街があった。その高級住宅街には一切他の魚人達は立ち入れなかった。その街には人間を襲わない穏やかな性格の魚人達も住んでいた。そんな魚人街の中心地に位置するセルディアの街にマルムボリ家の豪邸があった。マルムボリ家はブルエスター帝国の政治にも携わっていた。

そもそもブルエスター帝国内には魚人国がありその魚人国を統治している魚人の王がいた。その王は魚人でありながら海龍でもある王であり竜王と呼ばれている。

 魚人国は6つの地域に分かれその地域の長は大公と呼ばれていた。その大公は全部で六人おり六公と呼ばれている。その六公にはそれぞれは大卿と呼ばれる貴族が付いており2人で協力してその地域を収めていた。その大卿は全部で6人おり全員が鯨の魚人である。その城に蝉鯨の魚人であり貴族であったルシアナ・ステファニー・マルムボリは目を覚ました。昼寝をしていたのだ。彼女は口にリップクリームを塗ると階段を駆け下りて母親であるペールに挨拶をした。


「おはようございます。お母様、どうしましょう。もう寝坊してしまいましたわ。昨日はヴァーリン卿の家に遊びに行ってましたわ。もう飲み過ぎてしまいましたわ。高級ワインを瓶4本分も開けてしまいましてよ。もうお肌に悪いですわ。ワインのおつまみとしてチーズなどが最高でしたわね。お母様今度、カスペルと会って良いかしら?最近カスペルとデートしてよくわかったの。カスペルはとても理知的で素晴らしいわ。私の知らない世間の事をよく知っているの。彼と一ずっと一緒にいられたらって思うんだけど。。」


彼女の母親であるペール・エーリク・マルムボリ卿はマルムボリ家の4代目女性公爵であった。ペールは機密書類を記入していた。その書類は帝国議会で提出するものだ。ペールはふと顔を上げた。その顔は娘の結婚を反対する母親の顔であると同時に恐怖に満ちていた。彼女は貴族でありながら父から受け継いだ大手デパートの社長となったのだ。そんな彼女には部下が沢山いた。毎日のように売り上げが記された文書がペールの元に送られてくる。高級な皮を使用した洋服やドレスを自身の魔法で作っていたのであった。そんな彼女は娘の結婚に反対していた。カスペル・ヴァーリン卿はかなり小柄な若い公主の魚人であったがまさか摂家同士の結婚をペールは許せなかった。


「許せません。妾にとって、ヴァーリン家の鯨の魚人とそういう関係になろうだなんて決して許されざる者ではありません。良いですか、ルシアナ、貴方は妾の経営するデパートのたった1人の跡継ぎなのです。皇帝の命令を忘れたのですか?貴方には既に将来を約束した相手がいるでしょう。エスぺレンヌ侯爵ですわ。そうあの者こそ貴方に相応しいのよ。ヴァーリン家と仲が悪いのは知っているでしょう。妾の父の代からそうやって決まっていたのですから。」


「お母様、私はもう張り裂けそうです。どうして私はエスぺレンヌ侯爵など好きではありません。カスペルは陸上人の狩りがとても上手なのですわ。カスペルは話もお上手でこないだなどは陸上人と良い関係になりデートにまで誘ったようですわ。私達は唯一陸上で生活ができる種族なのですから、ねえ私もデートに行って良いのかしら。美味しい陸上人の肉を食べたいのですわ。馬鹿な鮫魚人や鯱の魚人は船を襲撃して海底に引きずり込むなどとしているのに、、そんな方法で探してもきっと時間の無駄ですわ。」


「妾が教えた安全の狩りの方法ですか?

陸上人の男の肉は確かに美味です。男だけではない。陸上には美味しい動物や植物、その他良い自然が豊富にあるのです。そう、私もかつては陸上で暮らしていた時期があるのですから、、そこで私は人間と生活をし、子供を産んだのです。陸上人の男を愛してしまった。決して産まれる筈のない命ができるなんてね。鮫魚人や鯱魚人は知能がありません。彼らは湖底人を沢山虐殺して食べる為だけに産まれ闘争本能の赴くままに生きる。愚かな種族ですよ。さあ行きましょう。」


ペールとルシアナは家を出ると車に乗った。ルシアナはカスピ海の上の方を見渡した。彼女は時々陸上に上がるのだ。彼女は潜入していた。トルコ共和国の女海軍兵に化けてその海軍兵から陸上の情報を聞き出していた。海軍兵とデートするとホテルまで連れ出し海軍兵を殺した。そうだ。あの日だってあの男に近づいた。とても旨そうだった。上質な肉だったのだ。そう、全ては竜王の命令だった。ルシアナとペールはとある場所にやってきた。そこには竜王がいた。


「ペール、ルシアナか、長くの陸上への潜入はご苦労であった。既にこの国は我輩の望む世界になったのにだ。ルシアナ、ペール、陸上にて我々を嗅ぎ回っている者がいる。命を消せ。

我が息子を奪った者だ。」


「竜王様、ご子息はご立派に成長されたのです。そろそろ呪いを解いてあげてもよろしいのではないですか?陸上人とは言えご子息を育ててくれた者なのです。」


「ペールよ!!!黙れ!!!この呪いを解けばカスピ海にあの龍が放たれてしまう。ペール、、あの日お前が私の息子を陸上に追いやったという事実を知っているのだな。何故陸上人などに渡した。陸上人に渡したお陰で息子は陸上人として生活する事になったのだ。」


「妾はしっかり観測していました。その陸上人達はご子息を立派に育てあげたのです。そのご子息がまさか魚人狩りとしてこのカスピ海に戻ってくるなど予期せぬ事態です。私共の命を狙ってくるでしょう。竜王様、その呪いのお陰で罪なき陸上人が犠牲になってしまったのも事実なのです。我々の目的は魚人の望む世界を作る事であり罪なき沢山の人間の命を奪う事ではありません。アロイスザンはブルエスター帝国を統治して陸上にミサイルを放つなど愚かな行為をしておるなど明らかに時間の無駄なのに、、、」


「ルシアナ、あの日、、何故、アレイスターを連れ戻さなかった。お前の使命はアレイスターの奪還だ。我が息子アレイスターのな、お前は陸上へと行きアレイスターに近づく筈だった。アレイスターが暮らす大学に潜入してアレイスターを取り戻す為に。」


「想像以上でしたわ。アレイスター様は、陸上世界で人間と良い関係になっておりましたのですわ。私は陸上世界に潜入して女の陸上人に化けましたわ。そしてアレイスター様に偽りの記憶を埋め込みアレイスター様の幼馴染として潜入していましたのですわ。だが私とした事がヘマを犯しました。アレイスター様を連れ戻す事ができなかったのです。そればかりか、鯱共がアレイスター様の乗る筈だった船にミサイルを放ち襲撃した。アロイスザンの命令ですわ。私は結局二度とアレイスター様に近づく事ができなかったのです。あの日、アレイスター様に告白してしまった罪で。私は加納梨沙と名乗りアレイスター様に告白しました。アレイスター様を騙して、その罪は決して償えるものではありません。」


「アレイスター様がこのカスピ海に戻ってきたのです。妾は五卿の女としてアレイスター様をお迎えしなければなりませぬ。アレイスター様を助ける為に、そもそも破滅の帝国は本来は人間を襲うような種族ではなかったのです。五卿のグリューネバルト・グリーガー卿、クリスチャン・ゾーマ卿、六公のゲルディーニ・ヴィラヴェルズ大公、ダーヴィト・エルデス大公が結託して鯱の魚人と鮫の魚人を大量養殖して人類殺戮兵器へと作り変えたのですからね。鮫魚人と鯱魚人は人間を殺す為に作られた兵器なのです。そんな彼らをアレイスター様は抹殺しようとしている。我々は生贄として捧げられた高級な人間しか食べません。その高級な人間とは上質な肉や血液を持つ者なのです。それは食人の(レプラヴァリマ)によって定められた規則、新約聖書にもそう記されていました。」


「鮫も鯱も奴らに好き放題動かれては困る。奴らはいつ我々に氾濫を起こすか分からんからな、、そしてペール、ルシアナ、分かっておるな。今から陸上世界に行き、陸上人に近づけ。標的の名は結城貞治だ。奴は我々の存在を嗅ぎ回り始めた。陸上人に化けて奴から情報を聞き出せ。奴はアレイスターに関する秘密を知っている筈だ。日本とかいう愚かな国の連中は生かしておけん。」



竜王は奥の部屋に案内した。奥の部屋には海龍人である竜王の部下のジュアエウ・フォン・ザッケンヴェルグという巨大な海図が表示されている。その海図は巨大名前の男がいた。ジュアエウは竜王にお辞儀をするとモニターに表示されておりそのモニターには様々な街が映っている。かつてアトランティス大陸として栄えた街。赤く記されているマークは発射台だ。その発射台から放たれるミサイルは陸上に放たれれば、甚大な被害を齎らすのだ。そう、大西洋バミューダ沖に存在する謎大き城その名は奇巌城。遥か彼方アトランティスが作り出した神秘の遺跡。その遺跡には無数の核弾頭が眠っている。その数が何万発をも超えると言われている。そしてその奇巌城にはプロメアというコンピューターが存在しているのだ。そして竜王は奥の部屋にあるコンピューターを操作した。

龍王は発射地点を操作した。地球の中で発射地点を選出したのだった。


「竜王様、貴方も悪いお方だ。

まさか遂に陸上本土にミサイルを落とす計画を立てるとは、更に、世界は恐怖に包まれますぞ。」


「アロイスザンは世界全土に核ミサイルを放つ計画を立てている。だが手始めに落下地点を予測してゆくのだ。東京、ドイツ、ミラノ、ニューヨーク、上海。5地点に選出すれば良いのだ。これを実行に移せば陸上人は戦争を起こしてゆく。戦争を起こす事で、世界を破滅に導くのだ。アロイスザン、、いやプロメアがな。」


カスピ海の湖底に巨大な潜水艦が出現した。その潜水艦が開くとそこには六公家のダーヴィト・エルディス大公とゲルディーニ・ヴィラヴェルズ大公が現れたのだ。ダーヴィトは虎と北極鯨の頭を持つ獣魚人だ。ゲルディーニはユーラシアオオヤマネコと座頭鯨の頭を持つ獣魚人だ。ペールとルシアナの2人はダーヴィトとゲルディーニに会釈をした。


「ゲルディーニ様、ダーヴィト様、、良くぞお越し頂きました。これより陸上へと向かいます。陸上人へと接触する準備が出来次第、計画を遂行致します。」


「ペール、、久しぶりだ。私は、獣人の力を得て以降、破壊砲の威力を増す事が出来た。領地の長として私は狩りに飢えた。同じ鯨の魚人を喰いつくし人間をも捕食してゆく。我々は陸上人を捕食できる唯一の存在なのだ。哺乳類として高度な知能を持ち陸上人をいのままに操る事が出来るのだからな。私は邪血の獣魚人なのだからな、、」


「ペール、ルシアナ、元気に過ごしていたか?

現在ドイツには鳥人の国を設立した。余は鳥人の姿にすらなる事が出来る。さあ手始めに世界を破壊し尽くすのだ。ブルエスター帝国、最強の貴族、余の名は、ゲルディーニ・ヴィラヴェルズ大公だ。」


「お会いしたかったです。ゲルディーニ様、、」


『大公様、、大公様、、万歳!!!

大公様、、大公様、、万歳!!!!!

全てはブルエスター帝国の栄光の為に、、

ブルエスター帝国の栄光の為に、、」


ゲルディーニの部下達や周囲にいた魚人達はゲルディーニを称えたてゆくのだった。ゲルディーニに導かれペールとルシアナは潜水艦の中に入ってゆく。その潜水艦は広大だった。潜水艦の中には異空間が広がっていたのだ。巨大な螺旋状に束ねられた巨大な空間に貴族が住んでいる部屋が存在している。ペールとルシアナは大広間へと集合した。その大広間には五卿と六公家が一気に集っていた。その中で1人だけ態度の悪い鯨の魚人がいた。胡座を掻いて座っている。グリューネバルト・グリーガー卿だ。


「おいおい、、てめえら来るには随分遅えじゃねえか?、、ペール、、てめえ、、娘を呼ぶとはどんな神経してんだ、こら????


O, geniş torpaq sahələrinə sahibdir, kral ailəsi ilə bərabər danışır və sınaq raketləri ataraq dünyanı məhv etməzdən əvvəl öz əlləri ilə şəhərləri məhv edərək quru dünyasını məhv edir. Biz planın təfərrüatlarını bilirik: Azərbaycanın məhv edilməsi. Xəzər dənizinin ətrafı od dənizinə çevrilir. Dəniz əjdahasının gücü ondan ibarətdir ki, o, yalnız bir dağıdıcı topla bütün şəhəri yer üzündən silə bilər. . . Gəlin, həqiqətən də olduğu kimi danışaq! !


《広大な土地を所有権を持ち、皇族共と対等に話す存在、そして陸上世界の壊滅、、試験的なミサイルの落下により世界を滅ぼす前に都市をこの手で壊滅させてゆく。計画の詳細は分かっているな、アゼルバイジャンの壊滅だ。カスピ海の周囲を火の海へと変えてゆく。たった一つの破壊砲で街一つ消し飛ばせるのが海龍の力。。。さあ、本来の姿で話そうじゃねえか!!!!!》」


グリューネバルトは叫び尽くすとグリューネバルトの姿が見る見る変わってゆく。そしてグリューネバルト・グリーガー卿は海龍へと変化を遂げた。大型青色海龍ディアスガルスへになった。龍は巨大な咆哮を上げると炎を吹き出したのであった。五卿と六公家の貴族達は次から次へと海龍へと進化をしてゆく。ペールは赤色海龍ホルスディアスへとなった。ホルスディアスはディアスガルスへと放つ。


「街を破壊するのは容易な事だ。我々の力を使えば、、多くの地で世界を火の海へと変化させるだろう、、、」


そしてこの後世界の破滅へのカウントダウンは刻々と進んでゆく。

読んで頂きありがとうございます。

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