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第1幕ー4


デンス・ヴァレンストリームは、総合司令官のベテルギウス・クロウリーの命令によりアクアポリス総合基地へと呼び出された。その原因はアレイティ帝国のミエスタに投下原子核ミサイルが落下したことによる緊急の軍事会議であった。デンスは部下のケルヴィト、アルブレヒト、バレトロと共に軍用車両でアクアポリス総合基地へと走らせていた。


「しかし、、見渡す限りの酷い荒野だ。さすがブルエスター帝国の連中だ。湖底人の命などもなんとも思わない連中だ。そのような連中の為に、こっちは時間まで割いているというのにな。」


デンスは口にした。そのデンスの一言を聞いたケルヴィトは運転席から外の景色を見渡しながら、口にした。


「やりきれませんよ。ブルエスター帝国の野望の為に何の罪もない一般人が大量に殺され核兵器に苦しむというんですから、やりきれませんよ。俺たちの気持ちもどこに発散すればいいのか。」

ケルヴィトの一言を聞いたデンスはがっくり肩を落とした。そんな上司の背中を見つめるようにアルブレヒトは、口を開いた。アルブレヒトはデンス率いるアレイティ湖底軍隊の第一隊の副隊長の立場であった。


「隊長、、しかし、ベテルギウス総合司令官から直々に呼び出すとは、、まさか例の陸上人の処分についてでしょうかね。」


「ああ、、陸上人に対する処分は重いからなあ。それに、俺たちの秘密を知られてしまった以上は生かしておくわけには行かん。軍本部もきっと同じ意見を言うだろうな。おっ、、見えてきた。ケルヴィト、アルブレヒト、お前達は先にミエスタへと向かってくれ。被害状況がわかり次第伝えてくれ。くれぐれも放射能には気をつけてな。」


車を降りると、アクアポリス総合軍隊基地へと到着した。この巨大基地には、湖底軍隊、そして湖底航空軍隊の駐在基地が存在する。そして、デンスは、会議が行われているという会議室へとやってきた。会議室で湖底軍隊の大尉のヴァルデンス・ユーグベルト、ベレドゥール・ローデンベルグはコーヒーを飲みデンスの到着を待っていた。デンスが入るのを確認するとヴァルデンスは、立ち上がった。


「来たな、、デンス。」


「ヴァルデンス大尉。やはりこの状況で集まったのには訳があるのですね。ベテルギウス総合司令官が緊急に会議を開くと申しておりましたので、、それでいかかがなのですか??魚人は、、ミエスタに実際に来たのですか??」


デンスは上司であり湖底軍隊の大尉でもあるヴァルデンスに質問した。ヴァルデンスは答えた。


「その事実は間違いない。既にあの被害状況にも関わらず、、ブルエスター帝国が送り込んだと思われる魚人軍団が、この街に、ミエスタに集まった。被害状況は相当なものだ。市民のほとんどは放射性物質により瀕死の重症を負ったとの事だ。ブルエスター帝国がcodeを実施したとすればこの度の世界が危ないだろうな。」


そこへベテルギゥス・クロゥリーが到着すると、軍隊会議がスタートする。総合司令官のベテルギウスは、机へと座ると、厳かな雰囲気で話を始めた。


「それではこれより軍隊会議を開始する。皆の物、席に着け。ミエスタに落とされた物は、原子核ミサイルで間違いないだろう。それも今までのミサイルとは違う。明らかに威力が桁違いにな。これは恐らく帝国軍が我々に対して降伏を要求したということだ。周知の者がいるならば、帝国軍は我が国を植民地として、ディセプションへと反撃するつもりであろう。」


「異議あり、、降伏は認められません。」


ヤンコフスキーは異論を唱えた。


「黙れ、、、意見を慎め。」


「核ミサイルの存在を周知していたならば事態を周知していたはず。こうなることもわかっていたのではないですか??何故ここまで放置したのですか??」


「このままcodeが発動されればこの世界は、、壊滅の時を迎えてしまうのですぞ。ベテルギウス総合司令官、、あなたにこの国の帝国の未来が託されているのです。」


「それはそうと、、陸上から来た艦隊一機はどうした??連合艦隊ミズーリ。乗っていた陸上人は無事なのか??」


「それが、、私の元で保護した3人の陸上人がおりまして、1人は現在病院にて治療中です。しかし残りの2人は未だに意識不明の昏睡状態です。」


デンスは、公平の容態を正確にベテルギウスに伝えた。


「なるほど、、我々の存在が陸上人に知らされたわけか。いかんせん事だ。我々の祖先がかつて大西洋に滅亡したアトランティスの民だと分かればどのような事態へと陥るか、いいか陸上人は工場排水を垂れ流し、、魚を食い尽くす。まさにどうしようもないような連中だ。そんな奴らなど生かしておく価値もないのだ。」


「異議あり、、それは陸上人に対する人種差別なのでは無いのですか??人類は増えすぎたとはいえど、、我々も湖底人だからと、、陸上人を責めるのはどうかと私は思いますが、、、そのような発言をするならば今すぐあなたはその座を降りるべき、、、退任すべきですぞ。」



「そうだ、もうあんたの知っている国じゃねえ、、このままでは、この世界は終わるんだ。」


するとベテルギウスは、デンスに命令を下した。


「デンス、レゲス、ミエスタに隊を向かわせてくれ。すぐに市民の救護を頼む。今も尚苦しんでいる人々を見過ごしたくはないだろう。」


そしてベテルギウスの一言で軍隊会議は終了した。デンスとレゲスは会議を終えるとそのままミエスタへと向かった。会議室から出て車を走らせた。レゲス率いる第二隊の隊員達も集まる中軍用車内にはデンスと乗車していた。そして、アクアポリスから車で30分ほど向かうと、ミエスタの街へ到着する。そして街が近付くほど、、焼け野原が姿を現していく。焼け野原と化した街には、折り重なる死体の数々、廃墟と化した街が近付く。

そしてミエスタには、超進化生命体である魚人がその姿を現していた。

魚のような頭と、常人離れをした2足歩行の生命体が魚人だ。そして街で暴れていたのは太刀を所持する1個頭の鮫の魚人ゲルディ・ジャックとイワシのクールな魚人エディ・ローズ、デブな魚人クライム、、アオザメの機関銃を持つ魚人のミルフォードらが暗躍していた。


「さあこっちに並べ!!!いいぜ、、、俺たちが食い散らかしてやらあ!!!」


生き残ったミエスタの市民達は、、そこに並ばされた。全員縛り付けられ、生贄と化していた。そしてゲルディ・ジャックは、背中に所持している太刀を思いっきり市民の生き残りを切りつけ殺した。市民らは首や手足を両断され、バラバラにされた。それだけではない、、中には腸を抉り取られ惨たらしい最後を遂げた市民もいた。目の前で父親を殺害された9歳くらいの1人の少女は、ゲルディ・ジャックに対して必死に叫んだ。


「やめて!!!!!お父さんを殺さないで!!!!お願い!!!!」


「ぎゃあぎゃあうるせえっつってんだよ。このクソガキはよぉぉ!!!!」


そういうとゲルディジャックは、少女に向かって巨大な太刀を振りかざした。すると少女の頭が両断され脳みそと眼球が飛び散った。そして、さらに怒り狂ったようにゲルディ・ジャックは少女の肉体をバラバラに斬り刻むと巨大な口を開けて食いちぎった。そして巨大な舌をえぐりだすと少女の死体を、、飲み込み、、はっと唾を吐いた。


「やっぱりガキはまずいじゃねえかよ。おい、、レディ・ローズ、、もっと旨い人間はいねえのかよ。」


「ったくいねえっってんだろうよ。そんなガキなんか食ったってしょうがねえっつうのによ。」


クールなイワシの女魚人のエディ・ローズは、歩き回っている全身に皮膚が垂れ下がり大火傷を負っている市民らを切り刻んでいく。痩せ型の魚人で、ゲルディ・ジャックとは相反していた。


「まあいいさ、、ミルフォード食人の儀式(レプラヴァリマ)の時間だ。やってやれ。そこに並ばせた馬鹿な人間共に哀れな最後を味合わせてやれ。いいな。」


「いひひひひ、、、、さあ人間ども、、最後に言い残す事はねえか。。」


そういうと、ミルフォードは機関銃を用意すると一斉に人間目掛けて撃ち始めた。機関銃の弾丸は激しく凄まじい勢いで人間達の身体を撃ち尽くしていく。ミルフォードの弾丸は死体と化した肉体を斬り裂き、首を撃ち尽くしていく。そんな状況下で、ミルフォードは舌を這いずり回す。イルカの魚人のマリリン・リアが参戦する。ミルフォードが殺した魚人を次々と食い尽くしていく。


「味はどう。。焼け死んだ人間の味はどうよ。あんたが求めていた人間共の味はどうなのよ。美味しいでしょうね。完璧に美味しいでしょうね。私も、、あら美味しい肉だこと。」


マリリン・リアは、剣を振り回し肉体を次々とバラバラに切り裂いていった。そのせいで風が起きた。砂埃が舞う中、マリリンがストームサンドリアという技を起こすと、死体は風を舞い舞い上がった。そしてそんな中クライムは巨体を使い、その死体を一気に食い荒らしていく。まるで掃除機のようにお腹のにある巨大な口を開けて、、死体を吸い込んでいく。クライムというフグの魚人は、おネエのような性格をしていた。


「うふふ、、、あらああいい男、、、いい男、いただきます。頂きます!!!」


クライムは次々と丸呑みしていく中、、ミドゥルスは棍棒を振り回して辺りを破壊していた。その時、、突然凄まじい音が聞こえていた。そこにはデンスの部下のケルヴィト、アルブレヒト、ジュラスが現れた。アルブレヒトはソードを構えると、クライムの方へ忍び寄った。


「魚人共、そこを動くなよ。覚悟しろよ。」


アルブレヒトは、強い言い方をしてクライムを睨み付けた。クライムは、アルブレヒトへと視線を見つめると、大きな口を開けながら忍び寄ってきた。


「あら、、あら、、、現れたわね。イケメン。。イケメン。。イケメン!!!!いい男!!!!」


クライムは凄まじい勢いでアルブレヒトを吸い込もうと口を開けた。すると辺りの瓦礫が中を舞い、猛烈な勢いでクライムの体内に吸い込まれていく。クライムはゲップをすると、再び体内から凄まじい衝撃波を発生させた。予期せぬ出来事にアルブレヒトは苦しんだ。そしてアルブレヒトはソードを構え、思いっきりクライムの身体を斬り裂いた。するとクライムは苦し紛れに暴れ回った。


「残念だが、おデブのおかまに惚れられるのは俺は好みではないんでね。」


アルブレヒトはクライムの心臓にソードを突き刺した。しかしクライムはソードを握り戻すと再び大きく息を吹き出した。風は竜巻のように舞うと、アルブレヒトの身体に直撃した。そして凄まじい雷がアルブレヒトの身体を包みこんだ。アルブレヒトの様子を見ていたジュラスは弾丸を構えると撃ち尽くした。するとクライムのお腹に弾丸が貫通した。ジュラスは照準を合わせると、クライムの身体目掛けて連射した。


「いやよ。いやよ。私、弾丸嫌いなのよ。言ったでしょ!私は弾丸が嫌いなのよって!!!!」


ジュラスの方へクライムは破壊砲を放った。それをジュラスは避けることしか出来なかった。


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