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第1幕ー5


 ヴァルデンスは、ミルフォードの前に立ち塞がるとアビリティソードを構えた。次の瞬間青い閃光がヴァルデンスの身体を包み始めたのであった。その様子を見たミルフォードは、機関銃を撃ち尽くしながらヴァルデンスへと怒鳴り始めた。


「ほぉ、、部下を守る為に命を差し出すって言うのかよ!!!!さあどれ程俺を楽しませてくれんのかなぁぁぁぁ!!!!!!」


「大事な部下を死なせる訳にはいかんのでな!!!!!」


ヴァルデンスの能力であるオルフェウス・ゴッドノウズによって強力な装甲が形成されるとヴァルデンスは戦闘に特化したフォルムへと進化したのであった。


そんな中、ドーム外で救護活動を行なっていたアルバトス・リーの前に下半身を喰われた遺体が多数並べられたのであった。そこには、変わり果てた航空部隊のリネット、シャルル、シャーリーの遺体があったのであった。

4人の遺体は原型を留めない程バラバラにされた。3つ頭の鮫魚人であるヨハネス・リーは、殺されたリネット、シャルル、シャーリーの遺体を食い尽くすと粉砕した。


「በእርግጠኝነት ፣ ከምንበላው ህዝብ እጅግ የላቀ ነው ፡፡ እሱ በጣም ጣፋጭ ከመሆኑ የተነሳ ተወዳዳሪ የለውም።

(確かに今まで、僕たちが喰ってきた人間達に比べて格段的に美味しいね。比べ物にならないくらいに、最高に美味いよ。)」


ヨハネス・リーの2つ目の頭はゲップをした。

するとそれを見たアルバトス・リーは、アビリティソードを構えた。


「おい、、待てよ!!何故、リネット、シャルル、、シャーリーを殺したんだよ!!答えろ!!!!」


アルバトス・リーは、ソードを開放させると、ヨハネス・リーへと斬りかかったのであった。同僚を殺された激しい憎しみと恨みから、アルバトスの目は燃えていたのであった。ヨハネスは大剣を垂直に振りかざすと、アルバトスに向けて垂直に振り下ろした。


「መልስ የለም ፡፡ በተመሳሳይ መንገድ ትሞታለህ ፡፡ ደህና ሁን ፡፡


《答える義理はないね。君も同じように死ぬんだからね。さようなら。》」


ヨハネス・リーの姿は変化した。姿を変化させる際には、大剣を歯車のように回転させるのであった。その結果ヨハネスの身体は、人間態に近いような姿へと変化した。その余りの変わりようにアルバトスは、口が開きっぱなしであったのであった。3つあった頭は一個に集中した。


「こっちの姿の方が、、お前にとっちゃあ好都合か??アルバトス??」


その姿は紛れもなく戦死した筈の兄、ヨハネス・リーであった。3年前にブルエスター帝国からの魚人の襲撃により、ヨハネスは死亡した。アルバトスは、ヨハネスに疑問をぶつけたのであった。


「兄さん、どうして、、死んだんじゃ無かったのかよ????」


「俺が生きている事が、そんなに悪いかよ!!!なあアルバトス、こっちに来いよ。俺が、、お前の事助けてやっからさあ。なあ、、こっちへ来いよ!!!!」


ヨハネスは、アルバトスの方を見つめると側に寄って来た。逆上するように、ヨハネスは、大剣を構えたのであった。


「ふざけんな!!お前なんかが兄さんの訳がねえ!!!兄さんの姿を使って嘘を付くな!!!

お前なんかがなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


アルバトスはアビリティソードを横に構えると、ヨハネス・リーへと斬りかかっていたのであった。ヨハネス・リーは大剣でその攻撃を防いだのであった。しかし余りの威力にアルバトスは身を引きそうになった。するとヨハネスは、大剣を引くと、アルバトスを蹴り飛ばした。


「どうしたんだよ。アルバトス、実の兄貴に向かって、そんな剣を向けるなんてよぉぉ、、その剣術も武術も元々は俺が教えてやったんだよ。忘れたかよ!!!この弱虫がよぉ、、てめえのその術も誰が教えたと思ってんだよ!!!!」


ヨハネス・リーは、アルバトスを蹴り付けて足で押さえつけるとアルバトスを挑発したのであった。押さえつけられたアルバトスは激しく吐血したのであった。アルバトスは、吐血しながらも何とか立ち上がると、叫んだのであった。


「黙れ黙れ黙れ。2度と兄さんの名前を口にするな。お前は兄さんなんかじゃない。俺の知っている兄さんはいつも優しかった兄さんは、俺に剣を向けたり、攻撃を食らえたりしない。兄さんを返せよ!!!!」


叫び尽くすアルバトスは必死に願ったのであった。悪魔の光景が浮かんだ。目の前で兄を魚人に食い殺された上に全身をバラバラにされた兄を思うと涙が込み上げてきたのであった。

するとヨハネス・リーはアルバトスの顔掴むと腹を蹴り付けたのであった。


「ごちゃごちゃうるせえんだよ。てめえ。そんなにそんなに兄さん、兄さんって、そういう死んだやつの仇とるみてえな復讐野郎はよ、うぜえっつてんだろこら。そうだよ。俺が喰ったのさ。3年前てめえの兄貴が瓦礫の下で埋まって死んだ時によ。美味かったぜ。とっくに死んでやがったからな。そして俺はその記憶と能力を手に入れた。完璧な力だよ。てめえの事も、てめえの兄貴の過去の事も俺は全部手に入れたんだからな。そうだろ。アルバトス。俺のアビリティは喰った人間の力を手にし、その力を使う事。どういう事かわかるよなぁ。アルバトス。てめえの実の兄貴に殺される瞬間を楽しみな。」


ヨハネス・リーは力を解放すると大剣は一気に増殖したのであった。4つの刃が一斉に集まると、ヨハネス・リーは笑みを浮かべて一気に走り寄っていった。次の瞬間、アルバトスの全身に4つの大剣が刺さるのであった。彼の全身に、刺さった剣はアルバトスの臓器の奥まで貫通していたのであった。


「あんた、、傷だらけになっている奴、殺して何が楽しいのよ。」


 そんな中ドリステンは、傷だらけでやられるアルバトスの様子を観るとソードを抜き構えるのであった。ドリステン・リーズリは腰に掛かっているアビリティソードを抜くと、構えたのだ。アビリティソードから電流が流れた。電流は湖底の砂を巻き込むと砂鉄が一斉に集約して鋭利な形状へと変化した。ドリステンは片手にソードをもう片方に砂鉄剣を構えた。

電流が流れる中、ドリステンは叫んだ。


「あたしはね、苦しんでいる人をこれ以上見たくない。あんたら魚人も他の軍隊のやつらもみんなそうじゃない。苦しんでいる人、焼けてる被爆者の人達見て何も感じないの。あんたらは自分が腹を空かせているだけとかそんな小さい理由の為に被爆から助かって必死に生きようと頑張って、絶望から這い上がろうとしている人達を殺しているだけじゃない?あんた達魚人でしょ。本来は人類と助け合って共同して生きるべきなんじゃないの?そんな奴らが人間の姿で綺麗事抜かすなぁ!!!

サンダー・ストライザー!!!!!」


ドリステンがそう叫ぶと、電撃は一気にアビリティソード全体を巻き込んでゆくと、強力な斬撃へと変化したのであった。ドリステンはアビリティソードを図上から振り下ろすと斬撃はヨハネス・リーに向けて放たれた。一気に斬撃から発生した高圧電流は、周辺の砂を巻き込むと火花が散った。その散った火花はヨハネス・リーの身体に直撃してゆく。そしてヨハネスの持つ大剣に高圧電流が流れ込んだ時、ヨハネスは3つ頭の鮫魚人の姿に戻るのであった。


「しまったぁぁ、、、くそ!!」


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