第1幕ー4
ドーム内から多頭系鮫魚人の集団が押し寄せていたのであった。ミエスタにやってきた第1機動隊は、多頭系鮫魚人の軍団の存在を認知したのか銃を構えたのであった。
多頭系の鮫魚人に共通しているのは、それぞれが独立した意識を持っているという事だ。
「撃てぇぇぇ!!!!!」
銃が構えられた。幾つもの銃弾が次々と、鮫魚人軍団に直撃した。彼らの身体はとても硬く銃弾を次々と跳ね返してしまうのであった。
その状態の中、単頭系鮫魚人のゲルディ・ジャックとミルフォードが現れた。
「おいおい、、俺達に喧嘩とか売ってんじゃねえだろうなぁ。馬鹿な人間の野郎共がよぉぉ、、、」
ゲルディ・ジャックとミルフォードの2匹は機動隊に襲いかかっていった。ゲルディ・ジャックは大剣を構えた。その大剣は刃渡り3mを超えており、見るからに凶暴な武器であった。それに対してミルフォードは機関銃を構えていたのであった。ミルフォードは、機関銃の使い手である。
「緊急連絡致します。只今、多頭系の鮫魚人の軍団が、ドーム周辺に現れました。」
ドーム内に、サイレンが鳴り響いたのであった。その事に気が付いたのは、ベレドゥール・ローデンベルグだった。シールドを貼っていたドームが突破された事実をベレドゥールは驚愕した。
やがて次の瞬間ドームが一斉に崩落した。多頭系の鮫魚人の軍団が一斉にドーム内に侵入した。
「Kənarda olan gülünc çevik qüvvət polisləri demək olar ki, tamamilə bizə hücum etdilər. Gülməli xəsislik
(外にいた馬鹿な機動隊共の連中は俺達がほとんど襲い尽くしてしまったぜ。ったく馬鹿な野郎どもだぜ。)」
ヨハネス・リーの1個目の頭は、そう言った。
すると2つ目の頭が、それに便乗するように言った。
「Dit is goed. Baie mense dwaal rond. Hulle het die reg om te eet. Ek wil al die A-bom-oorlewendes verstrooi. Ek is opgewonde.
(ここは、いいな。沢山、人間共がウロウロしてやがる。こいつら食う権利ある。こいつら被爆者達全員食い散らしたい。ワクワクする。食わせろ。)」
「Ní gá duit ach iad a mharú. Níl sé sobhlasta. Tá an méid a ithimid go maith do shaoránaigh. Tá an ceann sin níos blasta. Ní thugaim do thuairim. Sháraigh Alois Zan, Uachtarán Bluestar.
(いいやこいつらぶっ殺すだけでいい。美味しくないの丸見え。僕達が食うのは、市民共でいい。そっちの方が美味い。お前らの意見採用しない。ブルエスター総統アロイスザン様の命令違反。)」
鮫魚人達は一斉に被爆者達を襲い始めた。生き残っている被爆者達を喰い殺してゆくか、大剣などの武器を使い斬り刻んでゆくのであった。
「皆さん、、落ち着いて、落ち着いて下さい!!!!」
限りある中で大声を出してベレドゥールは被爆者達が落ち着くように必死に呼びかけた。そんな中ゲルディ・ジャックは、持っている大剣を振り回しながら、クワイガンら訓練生の方へと襲いかかってきたのであった。
ヨハネス・リーはクワイガンに向けて突然襲いかかって来た。その事実に気が付いたデビット・ポーターは、アビリティソードを解放すると、ヨハネス・リーが振り下ろした大剣を避け、後方に回り斬撃を加えた。
「Ah, səni yeyib öldürmək istəmədim. Bu cür ucuz qılınc işə yaramazdı. Sonra da ixtisaslaşmış bir rəqəmə keçdiyimizi düşünürəm! !! !! !! !! !!
《あー、、俺が喰い殺したかったのは、お前じゃねえんだがなぁぁ。全くそんな安っぽい剣じゃあ、ダメだろうな。じゃあ俺達も特化した姿に変化したのかなぁぁぁぁ!!!!!!》」
「気持ち悪いんだよ。お前、さっきから訳分かんない事気持ち悪い言葉を言いやがって!!!!」
デビットが言うとヨハネス・リーは突然姿を変化した。3つ頭の鮫魚人に近かった姿から、3つある頭は一つに集まり、体型も痩せ型で人型に近い姿へと変化したのであった。かなり人間に近い姿へと進化した姿を見て、デビットは驚愕した。よりスリムになった事で、ヨハネス・リーは目をギラギラ光らせて言い放った。
「俺は、ヨハネス・リーだ。改めて言うが、鮫魚人の幹部魚人だ。宜しくな。そんなにさっきの姿が気に入らねえならこいつで相手してやるよ!!!但し、てめえを喰い殺してからだけどなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
そう言うとヨハネス・リーは大剣を構えたのであった。するとデビットは対するように言い放った。
「ふん、、、おととい来やがれ!!!この鮫野郎がよぉぉぉ!!!!!」
デビットはアビリティソードを構えると能力を解放した。すると磁力の力から一気に砂鉄が集まり、デビットのアビリティソードの周りに集まると巨大な竜巻を作り出したのであった。
ドリステン・リーズリもアビリティソードを解放した。アビリティソードとは、軍隊の隊員全員に持たされている能力を宿した剣の事である。個人の持つアビリティによって能力は変化する。ドリステン・リーズリが能力を解放すると一斉に火花が散った。火花は電撃のように集まると剣の周辺に集まった。剣から砂鉄が一気に集まると、鋭く鋭利な形状へと変化した。
「おいおい、電撃使いかよ、、、この野郎!!!!!よくもまあ、、俺に楯突こうと思ったんじゃねえかよ!!!!なあ、女、、てめえなんて名だ???」
ゲルディ・ジャックはドリステンへと訪ねた。そして、大剣を振り回すと、ゲルディは、飛び上がりドリステンへ大剣を向けたのであった。
だがドリステンは一切耳を貸そうとしなかった。
「うるさい!!!!お前なんかに名乗る資格はない!!!!サンダー・ストライザー!!!!!!!!」
一気に電撃を溜め込むと、ドリステンの砂鉄剣とゲルディ・ジャックの大剣は、激しくぶつかり合った。
「おいおい、、てめえ、、そんだけか。こら。
死にてえのかよ。勢いだけかよ。どんなに威張ってもこの俺に叶う筈がねえよなぁぁ!!!!
じゃあ行くぜ。ゴッド・オブ・ヘヴィーボンバー!!!!!」
大剣を地面に振り下ろすや否や、地面が一気に揺れ始めた。瓦礫の破片が、一斉に集まると、大剣に纏わり付いたのであった。するとドリステンの周辺に黒い竜巻が起こると、ゲルディ・ジャックの瓦礫砲を跳ね返したのであった。
ドリステンは、鋭い雷撃を浴びせると、ゲルディに言い放った。
「あんたの力は全て見越したわ。良いから、、、あたしの勝ちよ!!!!雷電竜巻斬鬼流!!!!!」
竜巻は猛烈な火花を舞うと、ゲルディ・ジャックを巻き込んだのであった。しかしゲルディ・ジャックは、その竜巻を避けると大剣を振りかざして、斬撃を放っていった。それを見たクワイガンは、ドリステンを守ろうとしたのであった。
「辞めろ!!!彼女に手を出すな!!!」
クワイガンは、ゲルディ・ジャックの前に現れるとドリステンを助けるべくソードを抜いた。すると赤い閃光が出ると、アビリティソードの剣先から斬撃が放たれた。その斬撃はゲルディの大剣に衝突した。
「なんだ!!!てめえは邪魔だ。」
ゲルディは、その攻撃を避け瞬間移動をすると、その場にいたクワイガンを殴り付けた。
殴り付けられたクワイガンは地面に倒れ伏せた。地面に倒れ伏せたクワイガンを見つめるとゲルディは大剣を振り下ろしたのであった。
その時、ヴァルデンス・ユーグベルトが現れた。
「クワイガン、、逃げろ!!!こいつは俺が相手する!!俺の部下に手は出させん!!!!」
ヴァルデンスは、アビリティソードを構えると高速で移動した。するとゲルディは、大剣を構えて、ヴァルデンスのアビリティソードに斬りかかっていった。
「なるほどなぁ、、、、ならしょうがねえな!!!おい、、、ミルフォード!!
てめえに譲るぜ、、このクソ餓鬼をぶっ殺せ!!!」
そんな中ミルフォードと呼ばれた鮫魚人の男は、手に所持していた機関銃を装填すると、周辺にいた被爆者達に乱射し始めたのであった。
生き残った被爆者達は、次々と撃たれてゆくと、死体の山は次次と増えてゆくのであった。
「ぎゃあ!!!!助けてくれ!!!!」
「やめてくれーーー!!!!」
人々は、ミルフォードの凄まじい乱射を喰らい、大きな叫び声をあげたのであった。その叫び声を聴くと同時にまだ生きている被爆者の頭に機関銃を向けると一斉に撃ち尽くすのであった。脳味噌と激しい血液がが飛び散ると、ミルフォードは興奮した。
「沢山撃てば撃つほど死体の山が、、堪んねえなあ!!!!おいおい、見つけたぜ。陸上よ!!てめえを待っていたんだよ!!!!」
「クワイガン!!!アビリティを解放するんだ!!!早くするんだ。死ぬぞ!!!!」
ヴァルデンスは、大声で叫び尽くした。




