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第3幕ー7

是非読んでくださいね。


続いては、戦車の授業だ。銃撃訓練が終了するとクワイガンとクロスら新人軍隊訓練生達は、教室へと連れて来られた。その教室にいたのは、推定年齢25歳程度の女性教官であった。彼女の名前はロレイン・マックスウェル。何故彼女程の美人がこの軍隊で働いているのか、全く持って謎であった。


「はいでは、、訓練生の皆さん。席に着席してくださいね。これから講義を始めます。えー皆さんにも配られたかと思いますがこのテキストの10ページを開いてくださいね。学科教本という教科書です。まずこの学科教本を3時間連続で受講して頂きます。それが終わると今度は実際に戦車へ乗り、操縦して頂きます。皆さんには戦車の基礎を学んでいってもらいたいのです。まず皆さんが取れる資格ですが、普通戦車免許、準中型免許、、中型免許、大型免許、から選んで頂きます。戦車演習を受けて入れば必然的に、普通戦車免許と決まってきます。まあこれでも私は、長い経験があるので皆さんお出来次第にお任せしますがね。」


「なああの先生なら、毎日教習受けたくなるよな?」


デビット・ポーターはポロッと口にした。


「あんた何見てんのよ?それに鼻の下伸ばしてんのよ?」



ドリステン・リーズリはデビットへとツッコミを入れた。


「うるせえな。女の先生いないと萌えねえだろ!!」


「待ちに待った戦車道なのです。」


「アミャーダ、、あんたは相変わらず能天気で良いわね?」


ドリステンは呆れたようにアミャーダを見つめた。


「はーい、良いですか?私語は謹んで下さいね。皆さんとこれから戦車演習を担当していきます。では皆さんにお配りした教科書の12ページを開いて下さいね。今回皆さんに取って頂くのは普通戦車免許です。全30回の授業を受講した後に、免許を取得して頂きます。それから私は、この男ばかりの軍隊でも女性進出もありだと考えています。それから戦車もエンジンはトランスミッションが基本です。自動車でもオートマチック車などありますよね。まあ乗るのはイギリス式のメリット・ブラウン式を使った旧型戦車にも乗車してもらいますが。先日、皆さんもご存知だと思いますが、ブルエスターに核ミサイルが落とされましたね。私の妹もなくなったのです。今回の3時間の授業は初授業ですので、学科教習のみですがね。」


 ロレインの指示に従い、クワイガンら訓練生は、指定のページを開いた。そのページには、コックピットから基盤の名称がずらりと並んでいた。それだけではない。戦車の型式なども、特に並んでおり、アルファベットが並んでいる事から、クワイガンは自衛隊に入った時の事を思い出していた。


(また、、熱心に覚えている??公平って戦車マニアなの??)


 朱理にそう言われていた時の思い出が過ぎった。そんな朱理は今ここにいない。不安な気持ちが一層強くなった。


「それではこれで講義を終了します。次は実際に戦車に乗ってもらいます。では皆さんついてきてください。」


 ロレインはそう言うと、教室を後にした。そんな彼女の後ろ姿はどこか大人の雰囲気を感じるのであった。クワイガンは疲れたのか欠伸をした。これから戦車に乗る実務訓練と、実際にミサイルが投下されたミエスタの街に行き軍事演習が行われる。


「クワイガン先輩もクロス先輩も陸上から来たんですよね??陸上はどんな所なのですか?」


「それが記憶を失ってしまって覚えてないんだ。ただ、、夢の中で助けてくれ、、熱いよって呼んでいるんだ。俺にとって大事な人が、、、」


「俺もはっきり言って覚えてない。俺達は友人を殺されただけじゃない。俺も大事な恋人を失ったような、、、思い出せないんだ。」


突如としてクロスを猛烈な頭痛が襲った。その頭痛が襲った瞬間、クロスの頭に悪夢のような思い出が過った。1人の女性の遺体。焼け焦げて、原型も留めない程、酷い状態に晒された女性の遺体であった。その姿が頭に浮かんだ時、クロスを猛烈な頭痛が襲ったのであった。


「う、、、、、、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!やめろ!!!!!!やめろ!!!!!!!!!!痛い、、、、痛い、、、、、やめろ!!!!!!!!!!」


「おい、、、クロス、、大丈夫かよ???」


「やめろ!!!!!!!、、、、違う!!!!!違う!!!!!違う!!!!!!俺のせいじゃないんだ。畜生、、、、、、、、、!!!!!やめろ!!!!!!!誰だ。お前は、、、、」


クロスの頭の中に焼け焦げた変わり果てた女性の遺体が、浮かぶとクロスは苦しんだ。猛烈な頭痛に苦しんだ時ふと我に帰った。そしてそのまま気絶をしてしまった。


「クロス先輩、、、しっかりしてください!!!!保健室に連れていきましょう。」


「そうだ、、取り敢えず落ち着くまではなあ。。」


クワイガンらはクロスを医務室に運ぶのであった。何とかクロスを医務室に連れて行くと、クロスを寝かせた。


「なぁ、、それよりお前、、名前なんだっけ?」


「アミャーダ・ローウェンです。クワイガン先輩でしたよね、、改めて宜しくお願いします。」


「どうして俺の名前を?」


「有名ですよ。陸上人だって、、クワイガン先輩、、戦車道です。極めるんです。私は戦車に全てを掛けてきたんです。私の人生、戦車一筋なのです。パンツァーですよ。興奮しませんか?」


「熱いな、、お前も熱血系か。いや興奮すんのは、お前だけだよ。ってかパンツァーって戦車って意味か?」


「クワイガン先輩!英語ですよ。今度私がみっちりと教えてあげますからね。」


「アミャーダ、、次の準備遅れるよ!!!この後は実際にミエスタに向かうんだから。クワイガン、、あんたも、、あれそういえばあんたデルヴィスじゃないんだ。そうか士官生だから名前変わったんだ。」


次の時間はミエスタにて実地演習であるのだが、そしてミサイルが投下された街、ミエスタに行われるのだ。これが湖底軍隊としての運命なのかもしれない。救助など、実際に目で、見て体感しなければならないのだ。


「なぁミエスタってどんな感じなんだよ?」


「気をつけろ!あそこは地獄だ。アレイティの中でも栄えている街だったんだが、今はミサイルで街の中は跡形もねえ。ミサイルによりその面影もないんだよ。ったく、、ブルエスター帝国の奴らは全て奪っていきやがった。俺たちの故郷を!!!!絶対許せねえ!!!!!!」


デビット・ポーターは悔しさと無念のあまり叫んだ。戦車に乗って30分程経つとミエスタの街が見えてきた。ミサイルによる爆撃でミエスタの街は、荒廃しており、かつての面影は微塵もなかった。


「あれが、、、、あれがミエスタの街かよ!!!!何もねえじゃねえか、、、建物もない!!!人もいない、、、、皆んな死んだのか??」


クワイガンは言葉にならない程の苦しみを感じた。その様子を見て、ドリステンはクワイガンに言うのであった。


「そうよ。これが戦争よ。分かったでしょ。これが戦争なの。あなたが今までいた陸上とは、全然違うのよ。常に死と隣り合わせなのよ。

争って生まれた結果がこれ。これから向かうのは、シールドで守られた避難所よ。ここで死亡した人の遺体とかを回収するのよ。」


「なぁ、、魚人ってどれほど恐ろしいんだ??」


「下等魚人なら私達でも倒せるけど、それ以上だと、私でも倒すのは無理よ。奴らは能力者なの。武器で平然と人も殺すし、強い奴らは魔術を使う。恐ろしいわよ。」


「それは心が痛むな。」


「それで、クワイガン先輩、陸上はどんな所なのですか?」


「それが思い出せないんだ。薄らと船に乗っていたような記憶はあるんだが、、、」


「それってバイキング号の事ですか?」


アミャーダの口から、その言葉が出た時に、クワイガンの表情が変わった。


「アミャーダ、、それは500年以上前の話だろ。なぁドリステンそれって難破船か?なんか噂が、、、」


「バイキング号、、500年以上前に、ブルエスター帝国のミサイルの実験に巻き込まれて爆発で沈んでしまった船らしいのよ。ただ金塊を積んでいるってだけで、トレージャーハンターが探しているんだけど、中々船が見つからなくてね。私もねいつか見つけてやりたいわよ。」


ドリステンはそう言った。

誤字とかありましたらご連絡を。

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