表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/69

第2幕ー3


7年前、、陸上人時代。

室田公平は、当時はまだ都内の海洋大学に通う大学2年生だった。当時、、とあるゼミに所属していた。そのゼミは滝澤ゼミ。教師の滝沢が、開講していたゼミで、人数は4学年合わせて40人ほど。その中でも公平の代は、男子が7人。女子が4人の計11人であった。そんな中でも、女子4人は、特に、美人が集まっていた。仲が良く、いつも一緒にいることから、男子達に人気があった。その4人の名は、結城綾、結城栞、三反園朱里、村尾由佳。

そして後に婚約者となる、三反園朱里とはこのゼミで出会った。しかし、2年からゼミを履修することになった公平は、全く女子と喋ったことがなく、当然最初は、この軍団に入ることができなかった。昼休みに、公平は、ゼミの男子達7人と食事をしていた。


「公平、、あの4人の中で誰が、いいのよ。お前、、あの4人狙ってんだろ。正直に言えよ。」


「教えろよ!!!」

如月良一は、大学の昼食中に公平に質問してきた。


「俺は、、三反園さんかな。あの子だってすごい可愛いし、、まあ普通にいい子だし、、まあでも皆レベルたけえよな。うちのゼミはさ。そこで、、」


「今度の5月に新歓があるんだよ。お前含めて1年生もいるな。いいかチャンスは1回だぞ。そこで、お前の運命の人をゲットするんだ。俺は結城綾。」


「俺でも、、結城栞もいいかなって思うけどな。でも村尾由佳と2人すごい迷うな。ってか俺らそんな軽い理由なんかの為に、合コンみたいになるやん。違うって言うのにさ。でも今回がチャンスだ。上手く行けば、ゲットできるかもしれないしな。」


そして大学2年生の5月の新入生歓迎会。

場所はトワイスアップというお洒落なBARでやった。そこは青山にあるいかにも、大学生が新歓をやりそうな、BARである。


「それでは、、今年度のゼミ履修生の新入生歓迎会を祝して、、1年間頑張りましょう!!!!!乾杯!!!!!!」


ゼミ長が乾杯の音頭を取ると、皆お酒を注ぎ、次々とお酒を飲んでいく。ワイワイ楽しい呑み会へとなっていく。公平は、そこで偶然なのか同学年の4人と席が近くなった。


「ねえねえ、、、室田君だよね、初めて喋ったかも。あたし結構色んな授業で室田君と被ってんだけど、、喋ったことなかったから。あたし結城綾。」


「私は結城栞!!!あたし達双子なんだよ。そあたし達超仲良しだから。高校も一緒だし。室田君って、、兄弟とかいるの??どこに住んでいるの??。高校はどこだったの??」


「ええと、、日出学園。巣鴨にあるさ。俺の家、、あそこの近くだから。俺葛飾出身なんだよね。中学とあそこら辺だし。2人はどこよ??」


「あたし達??あたし達ね、桜鎌丘女子学園っていうとこよ。あたし達と朱里は、同じ高校からの付き合いなの。でも私の元カレが確か、日出かなんかの先輩だったかなって。」


栞は、そう言った。結城栞、黒髪のボブの清楚系の王道の可愛さを持ちながらも、話を振るコミニュケーション能力の高さを兼ね備えている。彼女もまた滝沢ゼミの2年生の中でも人気の女の子であった。


「元カレ、、、それもしかして俺の知っている人かな。」

公平は、思いたる節がないか、、探してみた。

日出学園ならもしかしたら自分の知っている先輩かもしれない。


「えっとね、名前は、高野陽太っていう名前だった。でも、大学入って遠距離で別れちゃってさ。私辛かったな。あんなに好きだったのに。」


「栞!!そいつのことなんか忘れなよ!!!出会いはあるからさ!!!」


そう言って励ましたのは村尾由佳であった。宮城県出身で、長い茶髪のロングヘアに透き通った瞳。いつもの大学生の女子らしいファッションで、海洋大学が向かない。どう見ても、文化系の女子だったがこれがまた、面白いキャラクターをしていて公平と何故か馬があった。


「公平君!!!朱里はどう???

2人とも中々、、、可愛いでしょ。でも朱里はどうかな??ほら朱里!!!」


そこで初めて後に婚約者となる三反園朱里と出会った。


「喋るの初めてだよね。室田君。私、三反園朱里。海洋生物学を選考しているの。室田君は??」


三反園朱里は、一浪で海洋大学へと入学した。茶色の髪のショートヘアとなんとも、今どきの女子大生らしい格好の女子大生だった。だがその顔は、完全に公平の好みの顔であったのだ。


「三反園さん。何回か、大学で見かけた事あったよ。それにあの海洋生物学の実験でも一緒だったよね。あのクソつまらない授業。」


「ダメだよ。そんなこと言っちゃ。私あれでも結構真面目に受けてるし先生結構好きなんだよ。私はねあの授業好きなのは、私本当に海洋生物好きだもん。高校時代から生物履修しているから」

すると隣にいた結城栞は、自慢げそうに朱里の高校時代の話をし始めた。


「朱里ね、凄いんだよ。高校時代にダイビングライセンスの資格取ったんだよ。ねえ、室田君見て!!!これこの写真私と、栞と朱里の3人で言ったんだよ。高校の卒業旅行に時の写真。朱里ね、、ほらダイビングして、、アワビに

サザエとか、素潜りで取ったんだよ。すごいよね。しかも朱里ったら高校時代にね、水泳の大会で全国優勝した事もあるんだよ。朱里、、ほら見て!!!あたしと栞と高校の時の友達で、朱里の全国大会を応援しに行った時の写真!!!!朱里は、メドレーリレーのアンカーだったんだよ。すごくない??」


結城栞は、朱里の自慢話をする中、呑み会の盛り上がりは、朱里の話でいっぱいだった。


「初めは3人で固まっていたの。もちろん他にも友達出来たけど、1年からゼミで履修していたのは、この4人。そこに私も加わって最初は東京タラレバ娘みたいに、、上京ガールに憧れていて、いつの間にか4人になって。はははは!!!!気づいたらこんなに大勢になって私は、嬉しいよ。ほら公平君!!!ねえ、、公平って呼んでいいでしょ!!!もう1年からの付き合いなんだし!!!」


「そうだ!!!私も呼びたい!!!なんかあだ名!!!面白いないの??室井さんは??室田ってなんか、、踊る大捜査線みたいじゃない??珍しい苗字って言われない??室田くん???」


結城琹は、酔っ払い完全に上機嫌になり、いい感じに出来上がっている。琹は、公平の肩を叩き始めた。公平は、少し、照れていた。

実はこっそり公平に思いを寄せていたのは結城綾であったのだ。この日の帰り道、、綾と琹と公平と由佳の4人は、二次会を行った。


「ってなわけで、、朱理は明日早いらしいからこの4人で、二次会やるかしらってなったけど。さあ、でも室田!!よかったね!!!

朱理と喋れてね。朱理はね、、室田と喋りたい、喋りたいって言っててさ。」


「ごめんね!!公平!!!私が、新歓呼んじゃってさ、気まずくなっちゃって。私たち別れてばかりだったのにね。」


「えっ、、2人は付き合ってたの??知らなかった。」


村尾由佳と公平は、大学1年から付き合っていて8ヶ月。しかし、別れたきっかけは、公平と由佳の喧嘩だった。


「別に気にしてないよ。俺はもうお前とは終わったし。でもここで本当にきっちり話したかったんだ。でも友達には戻れたし、、平和に解決したしな。まさか喧嘩が原因で、、酷かったもんな。散々俺の事浮気だって疑って。俺は浮気なんかしてないからな。」


「嘘、、他に好きな人がいるって言ってたじゃん。それって誰なのかも教えてくれなかったじゃん。私、一緒にカスピ海へ旅行行きたいなって行ってたのに。公平の方から裏切ったんだからね。」


「お前、最低だね。男なら最後まで突き通せよ。まあ2人の間に色々と会ったのは仕方ないけど。」


栞は、ふと公平の方を睨みつけた。


「でももういいのよ!!!私は、、そんなに弱くないし、やっぱり1年のうちに公平の事を色々と知ることが出来て、、私は本当に幸せだった。だから、、これからは朱里も入れて他の皆とも仲良くやろう。」


「で好きな人って誰なのよ。教えてよ。誰にも言わないから。お願い!!ねえ、、私たちだけの秘密にしてあげるからさ。」


「それは、、、結城さん。君だよ。俺は、、君に一目惚れしてしまったんだ。だから、、由佳とはもう。」


「私???えっ、、、、私だったの。それは知らなかった。でもこんな後に、、、この状況で、、じゃあ私と付き合ってくれる??本当に私でいいの??」


「綾!!!チャンスだよ!!!!初めての彼氏じゃん!!!」


「でも、、、それじゃぁ、、、、私なんかよりきっと良い人がいるって私はそう感じている。でも、、私は、、そう簡単に付き合えないねど、、でも私で良いんなら。でも大学内ではあまりに付き合わないようにしよう。」


公平と綾は、その日から付き合いを始めた。大学生になって2人目の彼女。その時に綾の実家に行き、現職刑事の結城貞治にも面識があった。綾と公平の2人はよく遊園地に出かけたし、ディズニーデートもしたことがあった。

スプラッシュマウンテンでビショビショになった2人は、近くの、ご飯屋に入った。


「公平!!!楽しい??」


「うん!!!とっても楽しい!!でもびしょ濡れなのは嫌だな。」

公平のズボンは濡れてしまっていた。やはりあの位置から跳ねる水しぶきは中々、体力的にきついものだ。それに今年は夏だから良かったのだなんて言い聞かせれば、いいのだが。


「なあ、、最後は、、あのショーを見ていこうぜ!!!」


公平と綾は、半年付き合った。巷にもよく知られているカップル。だが栞と公平の仲もその一方で深まる一方であった。こうして事が裏目にではじめて、栞は公平の事を意識し始めた。栞は綾に言った。


「ねえ、、もう公平と別れて!!!私は公平が好きなの!!!お願い!!!わかってよ。」


「栞、、私はそう簡単にはわかれないよ。あんたが、どんなにあいつを好きになろうと、、」


「だって、、半年だけ付き合おうって話だったじゃん。私は、、もう我慢できない!!あいつが欲しいの!!!あいつが、、公平が欲しいの!!!」


「そんなに言うんだったら、、私が教えてあげる。私だって、公平が好きなの。あんたと好きな人が被るんだったら、私は別れようとは思わないよ。」


しかし、その願いは叶わなかった。公平は、綾と別れた。そして栞と付き合い始めた。姉妹の絆はここで壊れた。栞と公平はよく釣りに行った。2人は趣味が共通していて、何かとよくあったのだ。


「梨沙ちゃんってあの1年生の子だよね。あの子確か、公平の幼なじみだっけ。でも、、新歓の時にいたかもしれないんだけど、気づかなかったなぁ!!でも気まづく無い??私、梨沙ちゃんと喋った事ないからさ。」


「大丈夫だって、、普通に3人でご飯行くだけなんだから。向こうは俺の事なんか忘れてるから。だからさ、俺ら普通に振る舞えばいいんだよ。なぁ。」


「私、、あれから綾と1度も喋ってない。あれだけ大喧嘩しちゃって、、私、だから今度ね、仲直りしようと思って、だからさ、来年のゼミの研修旅行行くか迷うんだよね。せっかくトルコに行けるんだし。でも朱里も由佳も行きたいって言ってたし、、私は行くけどね。」


「それ、、ごめんな、、俺のせいでさ、、、だから許してよ!!なっ!!!!」


そしてこの研修旅行こそ、全ての始まりだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ