第2幕ー1
デルヴィスとジェレミアは教室棟へ向かった。その教室は、4階建ての教室でそこに、数多くの士官候補生達が、歩いている。皆、軍人として鍛えられた一流の軍人ばかりであった。そしてデルヴィスが所属するのは士官候補生の1年生が集まる教室である。そこに士官候補生の1年生が数多く集まる。ここで2年間の士官候補生として、士官学校を出れば、アクアポリス湖底軍隊へと入隊して軍人となる。そしてそこで修行した一流の軍人が軍本部の上層部へと配属される事でどんどん昇格を重ねていき少尉や中尉、大尉などの司令官へと昇進していく。
教室棟の1階の103室に教官が居るとの事で、デルヴィスとジェレミアはその指定された教室へと渡った。
「これ、ノックすればいいのか?」
デルヴィスは静まり返っている教室に恐怖を覚えて、ジェレミアに質問した。ジェレミアは、不安がっていたその時、1人の女生徒が声をかけてきた。
「誰、、あんた達???もしかして新入生??」
声をする方を振り向くとそこに居たのは、茶髪で腰まで髪が長い女性であった。絵に書いたような美少女であったが、年齢は、デルヴィスより年下に見えた。デルヴィスはここに女子が居るという事実事態が受け入れられなかった。やはり男社会の軍隊と比べて女性の軍人がいるという事実は陸上でも海底でも変わらないのだと感じた。強気なその女性は今まで出会ったことがないようなタイプであった。しかし彼女の様子を見ると、デルヴィスは、思わず強気に押しつぶされそうになった。
「俺らは士官候補生の新入生達だよ。なあ教えてくれないか、この教室に先生が来るっていうから待っているんだけどさ。誰もいなくてよ。」
「へえ、、、もしかして新入り、、偶然だねえ。あたしも入ったばっかなのよ、良かったわ。仲間がいて。でも人も全然いないわ。あたし達、3人だけで仲良く、先生を待つのも辛いわよね。あたしはドリステン・リーズリ、、よろしくね。新入生。」
「よろしく、、っていうかお前も新入生なんだろ。俺はデルヴィス、こいつはジェレミア、、俺たち陸上から来たんだ。」
「ジェレミアだ。よろしく。」
「陸上人???嘘??まじで。まさか、、湖底の遺跡調査団か何か???まあそんなわけないか。よろしくデルヴィス、、それにジェレミア。とりあえず教室で座って待っていれば誰か来るんじゃない??」
ドリステン・リーズリとジェレミアとデルヴィスは、104の教室へと入り、椅子に座って待っていた。緊張が走る。いきなりこんなことをしては失礼なのではないかと思われると虫唾が走る。そんな中、緊張を強いながら。ドリステンと2人は椅子へ腰掛けた。その椅子は、まるで固くお尻が痛くなるのを3人は感じた。
「陸上人なんてすごいね。どうしてこの世界に来たの??不思議だね。」
「いやまあ話せば長くなるんだけど、、色々あってな。」
確かに話したい事は沢山あった。それでも、今この段階で一体何を話せばいいのか。
「それって火傷??
まさか事故かなにかに巻き込まれたの??」
ドリステンはデルヴィスの身体に残る火傷の後に驚愕した。彼女は、デルヴィスが事故に巻き込まれた以外考えられなかった。その一言でデルヴィスの心は落ち着いた。
「俺は事故に巻き込まれた。大事な人を失った。だけど、、事故なんかじゃなかったんだ。あれは奴らが起こした、、、、、」
「まさかミサイルの被害者だったのね。それでこの世界に、、、、」
その時、、凄まじい音がした。そして104の教室に軍服を着た鬼のような形相の男が入ってきた。どうやら男が、士官候補生の指導教官のようだ。40代後半くらいの男は、腰から剣を下げていた。アレイティ帝国軍の軍隊直属の男。
男が入ってくると3人の表情が固まった。男は、デルヴィスを睨みつけると、怒鳴り散らした。
「おい!!!!!!!!!!!てめえら、、、、、、、、この野郎!!!!!!!
どうして勝手に教室へと入ったんだ!!!!!この野郎!!!!!!!!
おい、、、てめえ、、、、陸上人がよ!!!!!!
軍隊においてはな!!!上の立場の人間に従うってもんが礼儀じゃねえのかよっつってんだ。馬鹿野郎!!!!!!」
そういうと男は、恐ろしい表情で近づいてくると、デルヴィスの胸倉を掴み投げ飛ばした。
「ちょっといきなり何するんですか???」
ドリステンは、殴り付けられたデルヴィスを心配して駆け寄った。火傷で傷ついている上に殴られたデルヴィスを心配した。ジェレミアは、男に対して怒鳴り散らした。
「なんなんだよ!!!あんたは、、、俺達に対してそんな酷い仕打ちすんだよ!!!俺たちは士官候補生として待っていただけなんだぞ!!!」
「士官候補生???そうかお前達が???
指導教官のベレドゥール・ローデンベルグだ。
お前達3人の士官候補生達は、アレイティ湖底軍隊への入隊を目的として、これから2年の間当士官学校に通って貰う。ただし、軍隊は戦場だ。和を乱すような行動、調和が取れぬ勝手な行動は謹んで貰いたい。それからこの世界を甘く見るな。戦争は、全てを壊す。甘い考えを持つようなら今すぐこの場から去れ。いいな。それでは点呼をやれ!!!!
返事は????返事しろっつてんだろうが!!!!!!!!!!!!!!!!ぶっ殺されてえのか!!!!!!!この野郎!!!!!!!!!!!」
ベレドゥール・ローデンベルグと名乗る男は恐ろしい表情でブチギレると、教壇を蹴飛ばして、怒鳴り散らした。そして鞭を持つとデルヴィスを鞭で引っぱたき殴りつけた。
あまりの激痛にデルヴィスは耐えていた。そしてこれから地獄のような扱きが3人を待っているであった。




