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童話  作者: まめ
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世界一の魔法使い

世界一の魔法使いと皆から呼ばれている、オスコばあさん。

だけどこのオスコ、魔法がたった一つしか使えません。

なのに、どうして世界一と言われているんでしょう?

だって、このオスコ、この世界を救った魔法使いなんですから。

えっ、どうやってですか?

それは、本当に世界を救ったから。

魔法、一つで、どのようにして?

簡単です。

では、その頃を覗いて見ましょう。

オスコがいつものように、のんびりとしていました。

何せ、オスコに、仕事を頼みに来る人は誰もいません。

でも、オスコは、笑って、「私に仕事を頼むなんて、見る目がないね」と、言っていました。

オスコの使える魔法って、何でしょう?

それは、ものを消すと言うもの。

だけど、いつ戻るかが分からない、不確かなものでした。

すぐ戻るときもあれば、1年間消えているときもありました。

ある時、オスコたちの暮らす星に、もうすぐ隕石がぶつかると、大魔法使いが予言しました。

王様が、この時に「隕石をどうにか、できたものに、世界一の称号を与える」と言ったからさぁ、大変。

皆、目の色を変えて、次々と隕石に魔法を架けます。

隕石をチマチマ壊そうとする者、はたまたドカーンとやろうとする者。

もしくは、隕石を小ちゃくしようとする者、綿に変えてしまおうとする者。

様々ですが、誰もどうすることも出来ません。

皆、途方に暮れます。

最後に、残ったのがオスコだったからです、皆、もうダメだと思います。

だけど、どうでしょう?

オスコが、魔法を使った瞬間、隕石が遙か前方に、いるではありませんか?

王が驚いたように、聞きます。

「どうやったんだ?」

ニッコリ笑って、オスコは答えます。

「みなさんも知っての通り、私は魔法が1個しか使えません。なので、考える方法は2つだけなんです」

「何を考えた?」

王が聞きます。

「隕石を消すか、私たちの星を消すかです? で、皆さんの素晴らしい魔法を見てて隕石に魔法が利かないことが分かりました。それなら、私の取るべき道は一つしかありません」

「どんな?」

「我々の星を消したんです」

「ほぅ~。それは、誰も考え付かなかったな」

「それは仕方ありません。皆さんはいろいろな魔法を使えます。でも、私には、使える魔法が一つしかありません。だから、使い方しか、私には考えることが出来ないんです。どの魔法を使えばいいかなんて、みなさんのように、私には考えても意味ないんです」

「そうか、確かに。では、これを以て、そなたに世界一の称号を与える」

王様のこの一言で、魔法は一個しか使えなくとも、世界一となったのでした。

ここだけの話。 実は、オスコが消した世界が、いつ戻るかは、オスコにも分からなかった。 いや~、上手く言って良かった。と、オスコが思ってたのは秘密です(笑)

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