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2人目② 高橋 希美:語り手→須ノ川 姫奈


私というのは、どうしようもない奴だ。

同級生が、大変なことになっているというのに、気にかかることは、”お腹に突き立ったナイフは、いったい誰のもので、果たして誰が 高橋 希美を刺したのか” ということだ。


同級生達を観察する。

暗闇が訪れる前と、後で、状態に大きく変化があるもの達が居る。

それは8名。


 高橋 希美、腹部にナイフが刺さっており、多量の出血。意識不明。志伊良 秋穂に体を支えられている。


 志伊良 秋穂…ぐったりとした高橋 希美を支えながら、泣き叫ぶ。半狂乱状態。血液が制服に多量に付着している。


 田島 野次吉…現在、舞台前。舞台に手を置いて、舞台上の高橋 希美を見つめている。暗くなる前は東壁際に居たのを確認している。


 斎藤 孝則…舞台袖から、慌てた様子で現れる。左腕を負傷している。暗闇でカーテンの操作スイッチを探す際に傷ついたものと考えられる。


徳井 伸一…放心した表情で、座り込む。何かをぶつぶつと話しているが、聞き取れない。手にくしゃくしゃの白い紙を持っている。


 矢倉 雄太郎…高橋 希美に駆け寄っている。この分だと吉ケ崎よりも早く、彼女の元に辿り着くだろう。


 高崎 正子、座り込んで口を両手で押さえている。暗くなる前と場所が違う。7歩ほど前に進んでいる。


 遠山 白雪…床に這いつくばって、動かない。暗くなる前と位置も移動している。高橋正子の背後。


暇な時間は、大抵 ”人” を観察している。

今日もそうだった。


カーテンが閉じ、暗くなる直前。

私が現在位置を把握していなかった同級生は7名。

このうち入院中の柚木 素直 と、楠 さゆりは除外する。

よって、部外者がこの体育館内に入り込んでいないとするならば、


この5名のうちの誰かが、遮光カーテンのスイッチを動かした可能性が高い。



容疑者

井上彩斗

竹井来久

滝沢 翔

橘 美月

牧野世界


今は、この5名全員を視認できる。

この5人から、事情聴取をするのが先決……。


……おっと、いけない。いつもの癖だ。

また、懲りずに”探偵ごっこ”をしようというのだから。



「なにを笑ってんだよ、気持ち悪いな。言わないでも分かると思うが、自重しろよ、須ノ川」


高橋くんが私の傍に寄ってきて、優しい言葉をかけてくれる。


「わかってるって。私はもう”探偵ごっこ”はしないよ」


そう言いながらも心は疼く。

だってこの短時間で2人の知り合いが、傷つけられたのだ。

こんな面白い事件の真相は、早く突き止めなければならない。



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