人並み
2016/07/25
人並み、というのを君はどう思うだろう。少なくとも僕には君はほとんど人並みの女の子だ。人並みは、僕は好きだよ。どこにでもある景色を見よう。どこにでもある道を歩こう。どこにでもある言葉を交わそう。そして僕たちだけの気持ちを分かち合おう。人並みの中で、人並みでないものを抱きしめ合おう。
2016/08/02
この道をあなたが歩くのを知っているから、私は通りかかる度に甘い期待をしてしまう。この店にあなたが寄るのを知っているから、私は会いたいようなそうでないような葛藤に悩まされる。望みが無いのなら、いっそあなたの世界から完全に切り離されたい。何万分の一以下の望みが、私を苦しめ続けている。
2016/08/02
誰にも後ろ指をさされないように生きるようにしていた。ときどき外れたことをしては心の底から震え、嫌な汗をかいて周りの目を窺った。ある日、卒業アルバムを開く機会があった。皆が思い出を語る中、僕には語るべきものが何も無かった。当然だった。僕は誰の中にも残らないように生きてきたのだから。
2016/08/08
いつか忘れられる日が来る。そんな言葉を胸に、地獄のような日々を僕は過ごした。何年経っても君がくれた痛みは消えない。君が憎かった。同時にこの痛みすらも愛しく思えた。どんな感情も風化しない。触れればまた、それは激しい熱を取り戻す。きっと忘れる必要は無い。僕はこれを抱きしめて生きよう。
2016/08/13
キラキラした世界で生きたかった。みんな笑っていて、楽しいことがたくさんある、幸せな世界。しかし一度足を踏み入れれば、そこには煌々と輝く地獄の炎があった。見せかけの美しさにまみれ、その場しのぎの言葉が飛び交っていた。どちらにせよ、地獄なのだ。一人ぼっちのほら穴か、作りものの幸せか。




