前途多難ですっとこどっこい
「ああ、もう!どうしようか!……どうしようもないじゃないか!どうするのさルイとか言う勇者と名乗 るばかりの中二めええ!!」
「いや、本当にごめんなさい。本当に、本当にゴメンナサイ。」
脚が折れて使えなくなってしまった屋台。高さがなくなったそれは、ただ虚しさを誘うばかり。
「本当さあ、どうしてくれるの?一文無しの筋肉バカ!何で抱えてもっていったんだよ!スマホはぶち壊 されるし、おでんはなくなるし、挙句の果てに!もう!!帰れ!はよ元の世界に帰れ!」
自分でも分かるくらい眉が引きつる。額には青筋が浮かんでいるだろう。ビキィっ!!
「まあまあ、それくらいにしてやりんさいよ、お兄さん。かわいそうじゃないか」
……散歩中のおじいさんになだめられてしまった。
まだ怒り足りないんだけどなあ?こいつには百万円分の貸しができた。まだ1万円分の怨念もはらせてないんだけど、なあ??
ビキビキビキビキ!!!
「ひいい!おじいさん助けてエ!あそこに阿修羅そのものみたいな人が!」
「ほほほ、若いのお……」
感傷に浸るおじいさん。
ふふ、残念、これ以上は助けないみたいだな、じいさん!……ナイスだぜっ!!
「ウガアアア!!!」
勇者に襲い掛かる!
「ひいいいい!!」
俺はしばらく勇者とリアル鬼ごっこを続けた。
「ほへんなはい、ひゃんとまひょうでなほしまふからひゅるひて」
「……直せるんかいいい!!」
怒って損した気分だった。ってかそれなら最初からスマホどうにかしてよ。
おじいさん、おじいさん、あなたの影が薄いのではないか?
次回に期待ってことで!
人物のお名前
主人公・晴信
おでん屋の店主。晴れの日にしか営業しないのだとか。
勇者から呼ばれた名前はハレルヤ。おいおい。
勇者・ルイ
召喚されたらしい勇者様。召喚された現場には、
・ちゃぶ台
・スマホ
・天気予報のついたテレビ
・カップラーメン
しかなかった。何で来たの?