登場人物紹介 9 (双つの都 編)
【 エトワ 】
テロンとルシカたちが魔の海域の孤島(番外編2)で出逢った、幻精界の友人。
実体をもたぬが質量のある存在。現生界に憧れて次元を渡るが、魔力の薄い状況下では生きることができず同胞の大半を失ってしまい、本来の世界へと還っていった。
ひとにはあり得ぬほどに典雅な仕草、彫り浅いが端整な面差しの青年の姿をしている。
【 ナルニエ 】
リューナとトルテがヴァンドリア遺跡で出逢った幼女。
白銀色の髪と水宝玉色の瞳。蒲公英色をしたワンピースと、若緑色の糸で織られたフードつきのケープを着ている。
おとなぶった物言いをしているが、時々言い間違えてしまうことも。
はじめは実体をもたぬからだをしていたが、変化の兆しが現れていく。
実は、生い立ちにその理由があるのだが――。
【 ピュイ 】
始原の存在のひとつであった『古代龍』の、唯一の生き残り。
魔導による魔法を行使し、人語を操るほどに知能の高い種族なのだが、卵から孵って僅か一年足らずという幼児であるため、行動や考え方は見掛け相応。
リューナとはトルテを巡って事あるごとに衝突している。
大陸共通語を解しているらしく、発音は不明瞭だが喋ることができるようだ。
【 スマイリー 】
幻獣であり、『月狼』の眷属を束ねる獣王。発音はできないが人語を解し、一夜で大陸を渡るほどの移動能力をもつ。
古代魔法王国末期の魔導士たちによって捕らえられていたが、時間を越えてきたリューナとトルテに出逢い、トルテの護衛かつ友人となった(第4部・歴史の宝珠編)。
リューナとはライバル的な関係にあるらしく遣り取りは激しいが、トルテに言わせれば「仲良し」とのこと。
【 ファリエトーラ 】
光の領域の統治者。『光の都』トゥーリエと常にともにある存在。
金のごとく輝く豊かな髪と水宝玉色の瞳、実体をもつ、超然とした容姿の女性。
抱えている過去への想いにより、ルシカたちに救いの手を差し伸べる。
【 ラウミエール 】
闇の領域の統治者。『影の都』ランティエと常にともにある存在。
青みがかった黒髪と、静かに燃える焔のような赤い瞳をもつ、超然とした容姿の男性。
【 ラムダ 】
『影の都』を守る『陰なる軍勢』をまとめ上げている、実体をもつ謎多き人物。
漆黒の髪と激しく燃え盛る火のごとき瞳、重厚な黒鎧に身を包んだ巨漢の男。