E1:ズレ
襲撃があった後、俺達はガリアさんの指示で一度王都へ戻る事になった。俺はダンジョンへ行くべきだと反対したが、刺客が送られて来たのにそのまま行くのは危険過ぎると念押しされた。俺は一刻も早く力を付けたいというのに。
ただガイアさんは俺達がきた時にすぐダンジョンへ潜れるように先に現地で準備をしてくれるそうだ。
手際よく王城へ引き返した俺達は王様に報告のため謁見の間を訪れた。
「よくぞ無事へ戻った勇者達よ災難だったな。」
「騎士のことは残念だが其方等が無事で何よりだ。英気を養い次の旅までしばし休息をすると良い」
次の旅まで休め?王様は今回のダンジョン攻略は中止にするつもりなのか?
だけどそれじゃぁ死んだ騎士や現地で準備をしているガイアさんに申し訳ない。それに俺は強くならなくちゃ行けないんだ。
「王様俺をダンジョンに行かせてくれ!」
「な!無礼な!王の命に逆らうというのか!」
大臣みたいな奴が俺に文句を言う。けれどもそんなの無視だ。
「俺は強くならなくちゃいけない。仲間が目の前で死ぬのをただ見ているだけの勇者には成りたくないんだ!頼む!」
俺の言葉に当てられたのか王様は悩みこんでいる。きっといい返事をくれるはずだ。
「…分かった。ダンジョンへ向かうことを許そう。但し、護衛の人数を大幅に増やして向わせる。それで良いな。」
「ありがとうございます!」
俺はすぐ様準備を整え馬車へ乗る。馬車は以前のものより装飾が少なく、装甲が厚いものに変わっていた。これは軍用の物だろう。
警備は厳重という訳か。これなら襲撃が来ても大丈夫なのだろう。落ち着けるとわかったらなんだか眠くなってきたな。現地へ着くまで一眠りするとしよう。
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「おい!起きろ竜!そろそろだぞ。」
太一に起こされ俺は目を覚ました。辺りをみると森の中を進んでいて外壁のようなものが遠くに見えていた。あれが目的地の街だろう。
「あれか…意外と大きいな。もうちょっと町感を予想していたけど…これじゃ街だな。」
「たしかにな。俺もここまで大きな街とは思わなかったぜ。」
ここがダンジョンのある街か。俺を強化するダンジョンが待っている!そう考えるとワクワクしてきた。
「そういや竜。お前が昼寝なんて珍しいな。疲れてんのか?」
言われてみればそうかもしれない。俺は毎日規則正しい生活をしてきた。昼寝なんて滅多にしない。ただ別にそんな疲れている訳ではないし、たまたまだろう。
門を潜ると俺達は始めに冒険者ギルドへ向かった。ダンジョンに入る為には冒険者になる必要があるらしい。
「ようこそ!冒険者ギルドヘ!」
ギルドヘ入るとエルフの受付が出迎えてくれた。
「竜様御一行ですね。お話しは伺っております。冒険者登録を済ませましょう。」
俺達は受付の案内で冒険者登録を始めた。
「冒険者登録を行いますね。こちらにある水晶に触れてください。冒険者登録が完了すると共に冒険者の証明になる冒険者カードが配られます。」
「それと本来冒険者はFランクから始まるのですが竜様方は特例によりDランクからスタートとなります。......」
「おい!んなガキが何でDランクなんだ!おかしいだろ!」
説明を受けている俺達に一つの声がかかった。声がした方へ向くと大柄な大男が立っている。顔は赤くフラフラとたっているので酔っ払っているのだろう。
こんな奴に絡まれては時間の無駄だ。いっそ痛めつけて…
「そいつらは俺が認めたんだ。だからDランクだ」
乱入者を如何したものか考えていると俺等の間に入ってきた者がいた。ガイアさんだ。
「ガイアの兄貴!?こんなガキ共を推薦したんですか?こいつらより俺の方が強いっすよ?」
「そうか?竜たちの方が強いと思うが。まぁそんな事より俺は国の依頼で動いてるんだ。とっとと下がって貰うぜ?」
酔っ払いは納得したのか苛立ちながらも店を出ていった。揉め事にならなくて良かったな。
「さて竜、ダンジョンに行く前に一つ大事な話が出来たんだ。冒険者登録が終わったら上の階にある会議室まで来てくれ。」
大事な話とは何だろうか?物凄い真剣な顔だったしとても大切な話なのだろう。
その後冒険者登録を無事に済まし会議室へと向かった俺達はとんでもない話を耳にする事となった。
「「ダンジョンが攻略されただって!?」」
「あぁつい先日ダンジョンが攻略された。攻略者はまだ確認されていないがダンジョンを確認する魔導具でこのダンジョンが攻略済みダンジョンという記載に変わっていた。間違いないだろう。」
そんな…俺はダンジョンに行って力を付けなきゃいけないというのに....許せない。
俺の中で何かが変わった気がした。自分でも気づかない内に。
最近滅茶苦茶忙しくて小説書いてる暇が無いです…投稿頻度落ちますが週1は必ず上げるのでよろしくお願いします!




