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工場で働いていた僕がアイドルを作ったらハーレムができた  作者: KAZU
第三章 飛躍するアイドルたち 新アイドル編 ~『GOD BRIGHT』がやってきた~
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第41話ー2.ライブ後のトラブル

 こうして『カフェファクト』初のホール以外でのライブは終わった。今はアイドル達が舞台から退場して僕も舞台袖から出たところだ。


 その後、僕が舞台裏の廊下で見たのは、杏子と結香の元へ男性の観客が詰め寄っている様子だった。他のアイドル達は、その観客たちに押しのけられてしまった。杏子たちは他のアイドル達と分断される形になってしまったのだ。これはまずいな。



「結香さん……」

「あら、私たちより人気が出たね」


 真春は心配していて、由利乃は寂しそうにそう言った。二人はアイドル達から少し離れた場所にいた。


「桃瀬さん、大沢さん、お疲れ様っす。反省会しますよ」


 そこに黄桜さんが現れて真春と由利乃と一緒に控室へ行ってしまった。


 僕は杏子と結香を助けようとしたが、すでに多くの人に囲まれて入っていけそうにない。


「直之さん、あの二人どうするの?」


 僕の横では宇音が心配している。


「助けたいですけど、待つしかなさそうですね」


 真凛はそう結論付ける。前にいる人ごみを押しのけて二人を救出するっていうのはやっぱり無理なんだろうか?


「あー、やっぱりアンコールは作っておくべきだったわね」


 啓子はそういった後に続けてこういった。


「今からもう一回しましょう『GARDEN CALL』!」

「この人たちがそれで満足しますかね?」

「このまま終わるよりはいいんじゃない? その代わりアンコールが終わったら、ああいう奴らも追い出すわよ!」


 今の状況を打破するために啓子が急遽アンコールを企画した。それで満足させようとするが、しなくても強制的に解散させると言っている。上手くいくか分からないが、このまま何もしないわけにはいかないからな。


「啓子さん、やろう」


 僕は啓子の意見を取り入れてライブを続けることになった。


「じゃあ、ちょっと言ってくるわね」


 啓子は会場の方に向かった。


「みなさーん、これからアンコールをしまーす!」


 啓子が声をかけると観客の動きが止まった。


「おっ、じゃあ見ようぜ」

「杏子ちゃんや結香ちゃんも出るならアンコール見たいなあ」


 そういうファンの声も聞こえてくる。だが、まだ一部のファンは引き留めようとしている。


「今のうちよ!」


 杏子は結香の手を引っ張ってファンの中から脱出した。


「吉田さん、アイドルの事は私に任せて! あんたは杏子と結香を連れてきなさい!」

「わ、分かりました!」


 啓子にそう言われて僕は杏子たちの救出を手伝った。


「杏子! 結香! こっちへ!」

「直くん!」

「直之さん!」


 僕は二人を支えて他のアイドル達がいるところへ向かった。


 杏子と結香を開放することはできたが、急遽アンコールをすることになったのでアイドル達は舞台の方へ戻っていった。


「みなさーん! 急遽アンコールを開始しまーす!」


 舞台上で啓子はもう一回呼びかけた。

「あれ? みんなは?」


 杏子が見た先には誰もいなかった。


「確か、舞台はこっちだったはず」

「あ、来た!」

「吉田さん、杏子ちゃんと結香ちゃんも、大変だったね」


 舞台袖から舞台までは真凛が誘導してくれた。


「みなさん! ごめんねー! 急にアンコールをやるようになって!」


 会場から「ワー!」と言う声が聞こえた。それは今までにないほどの盛り上がりだった。


「それでは、アンコールはこの曲です! 『GARDEN CALL』!」


 杏子の奴、リハーサルでもやったのか? と言うほど即興のはずなのに上手な曲紹介だった。


 もう一回さっきと同じように『GARDEN CALL』を踊った。


 本当にさっきと同じ『GARDEN CALL』をもう一回やっただけなんだけど、熱狂具合が全く違った。観客が何を言っているかは分からなかったけれど、声を出して盛り上がっていた。



 曲が終わった後、啓子は会場に呼びかけた。


「ありがとうございました。この後すぐ閉店いたしますので速やかにお帰りください!」


 うわあ、本当に追い出したよこの人。でも、お客さんは全員揃って出口に吸い込まれるように出て行った。


 本当にそれだけでみんな満足したのか? だとしたらとんでもないことをしたな。


「村原さん、ありがとうございます。熱烈なファンからいろいろ言い寄られて怖かった」

「でも、本当に何かしないといけないわね。杏子ちゃんも結香ちゃんもかわいいんだから、注意しないとね」

「それはそうですけど、今日もすぐに囲まれたから」


 杏子は不安そうに指を唇に当てながらこう語った。


「次からアンコールは必ずしてね」

「分かりました。それで身が守れるなら」

「さっきやったでしょ?」

「そ、そうでした」


 杏子は慌てながら訂正したが、実際さっきアンコールをして強制的にお客さんを帰させた。こうやれば今日みたいに騒然としないんじゃないかな?


「あと私はサイン会みたいなファンサービスを考えたんですけど」

「それだと余計に人に囲まれるんじゃない?」

「あ、そうか」

「でも、それもいいかもしれないわね。お客さんを楽しませるのには」

「やらせてもらえるのですか?」

「やらせてもらえるって、杏子ちゃんがリーダーなんだから、あんたが決めるのよ」

「私はやりたいです」

「それにしても、あたしたちっていつの間にかこんなに見られるようになっていたのね」


 啓子と杏子の話の後に結香がそうつぶやいた。


「そうよ。いいのか悪いのか」

「いいよ。でも、今日は少し怖かったな」


 結香もさっきの出来事には少し怯えていたようだ。


「まあ、あたしってかわいいからね」

「調子に乗らないの!」


 啓子は僕が言おうとしたことを真っ先に言ってしまった。


「まあ、今日はもう片付けて帰りましょ」


 啓子がそう言ったので僕たちは帰る準備をして会場から出た。


 啓子と哲子、結香や海音は食事に行ったが、僕は宇音とともに早めに家に帰った。また黄桜さん達がゲームに来るので片付けなきゃならない。

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