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工場で働いていた僕がアイドルを作ったらハーレムができた  作者: KAZU
第三章 飛躍するアイドルたち 恋の飛躍編 ~私を旅館に連れてってー!~
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第31話-2.GARDEN CALL だらけのアイドルライブ

 ついに曲が完成した。思えばここ数週間、ずっと作曲していた。だけどもうその日も終わりだ。


「やった! 完成した!」

「出来たの!?」


 宇音はそう言って、僕が見ているパソコンを上から覗き込んだ。


 GARDEN CALLのアレンジ曲がやっと完成した。アレンジと言うようにオリジナルの曲を少し変えただけなんだが、作るのに時間がかかった。


「まずは、ちゃんと出来てるかどうか聞いてみるか」


 その曲を一回聴いてみたら宇音が感想をくれた。


「すごい! 出来たね!」

「痛い痛い!」


 宇音は僕を叩きながらそう言う。痛いんだけどひとまずは出来たな。まだ多々おかしいところはあるが、そこは直してから提出しなければいけない。


 ということで、作曲が終わっても出来た曲をCDに入れなければならないのだった。


 手直しして違和感が無くなってからCDに入れて杏子に提出した。


 だが、このGARDEN CALLのアレンジ曲が使われるのは次回以降になる。今回のライブまでには残念ながら、間に合わなかった。


********


 七月五日、今日はその一周年を記念してのライブだ。もう一年経ったと思うと早かった。


 今日のライブでの曲目は『GARDEN CALL』だけだ。ライブで一曲だけをやるってことは今までなかったからどうなるか楽しみだ。なあ杏子と聞こうとしたら、彼女は近くにいた。


「今日のライブ、楽しみだね」

「『GARDEN CALL』だけって言うのは今までなかったからな」

「今回のライブも成功して見せるよ。じゃあ練習してくるね」


 杏子はそう言ってアイドル達の元へ向かった。でも今回のライブについてどう思ってるのかまでは聞けなかった。


********


 今、本番までみんな待機している状態だ。


「『GARDEN CALL』だけって言うのは今までなかったけど、みんなどう思ってるの?」


 僕は改めてみんなに聞いてみた。


「今回のライブも成功して見せるよって言ったけど」


 杏子は相変わらず答えようとしない。


「いつもと違う、ただそれだけじゃない?」


 結香はこう答える。みんなそれだけなのか?


「私も、特には、ありません」

「吉田さんは何か答えて欲しいわけ?」

「え、それは……」

「考えた私も特に何も無いんだから。でも今回はスペシャルなライブだから、何か特別な要素が出したいなと思って……」


 やっと杏子は答えてくれたのだが、ちょっと詰め寄りすぎたかな?


「もう、ちょっと緊張しちゃうじゃない」

「直くん、緊張させたらダメよ」


 啓子はこう言ってこっちを睨みつける。余計な事を聞くなみたいな感じで。結香にも諭されてしまった。


********


 こうしていよいよライブが始まった。今回のライブはどうなるのか。


 今回披露される『GARDEN CALL』はたぶん僕が作った中では、渾身の一作になってると思う。アイドルや観客がどう思っているかは知らないが。


「こんばんは! カフェファクトの杏子です! 今回もよろしくお願いします」


 これで何度目のライブだろうか? さすがにこんなに同じところでライブしていてみんな飽きないのか? だからこそみんなが飽きないように趣向を変えてるのかもしれない。


「今日は今バックで流れている『GARDEN CALL』だけでライブをやりたいと思っています。のちほど、参加したい方がいれば参加できるようしていますので、一緒に盛り上げて行きましょう!」


 会場からは声援が舞った。さあ、どれくらいの人が前に来てくれるかな?


 まずは通常のアイドル達だけの『GARDEN CALL』が始まった。アイドル達はいつものように歌って踊って行って、曲が一回終わったところで音源が最初に戻った。


 そう言えば今回は『GARDEN CALL』が五回流れる。二回目は一回目と違う配列で彼女達は曲に臨んだ。いや、こんなことをするとは聞いていない。さらに振付も違う。こんなのいつ練習したんだ? いつって言うか最近あまり練習場所に入れてもらえなかったのでその時に作ったのだろう。


 振付についてどう違うかっていうと、一部が違うだけだ。並び方も違うがこれって良く見ると……。


 結香の隣が海音と啓子、啓子の隣が哲子、後は真ん中が宇音で両サイドが緑と真凛、緑の隣が若奈で、真凛の隣には杏子がいるが、少し前に出ている。


 ってこれ仲いい人同士で並んでるだけじゃないか! どういう事かと思ったけど、僕が物事を戦略的に考えすぎてるのかな? って戦略的に考えなきゃ成功する気がしないが、今の彼女達を見てるといつもより楽しそうだった。


 そして曲は三回目に突入。今回もさっきとは少し振付が違う。が、並びは完全に違っていた。


 まず、一番左のグループが杏子、緑、宇音、で華やかに踊っている。中央のグループが結香、哲子、海音でなんかこの踊りは目立つなあ。右のグループが啓子、真凛、若奈の三人。なんか質素なダンスに見える。


 歌っているのは真ん中のグループの三人のようだ。結香は歌が上手になったのか? そこまでここからは聞こえないが、まあ海音が特訓してくれてるみたいだから上手くなってるんだろう。


 曲は四回目に入る。ここで杏子が前に出た。


 「さあ、ここからは皆さんにも参加できるようにします。誰か前に出たい方!」


 ここからお客様参加型になるんだな。杏子の呼びかけにちらほら手が上がるが、杏子は出たい人全員を舞台に上げてしまった。


 全員が全員誰かは分からなかったが、十人以上は上がってきてるな。由菜ちゃんや前に街で会ったアイドルも来ている。その子はやっぱりアイドルだからだろうか、踊りをすぐ覚えて踊りだした。


「何でもいいから踊りましょう!」


 そう杏子は声掛けをすると上がってきた観客も戸惑いながらではあるが踊り始めた。


 だが、もう一回、最後の繰り返しに入った時にはみんないい感じに踊れるようになっていた。みんな独自の振付ではあるが、と、その時、舞台から声がかかった。


「直之さんも一緒に踊ろうよ!」


 そう言って来たのは宇音だ。確かに僕も少し踊ったことがあるから……。でも踊れるかな?


 僕宇音に手をひかれて舞台に入った。


「あ、直之さん!」


 杏子も声を掛けてきた。


「まあ、直之さんなら踊れるよね。がんばって!」


 と言って、杏子は去って行った。って僕は一人で踊らなくてはいけないようだ。


 仕方がないので僕は覚えてる範囲で踊ってみた。


 さっきから杏子の視線が気になるが僕は踊って行く。


「違う!」


 後ろから杏子がやってきた。


「仕方ないなあ、一緒に踊ろうか」

「私も!」


 宇音が横からやってきた。僕は杏子と宇音と一緒に踊ることになった。そして、曲は最後になり、一際盛り上がったなと思いきや、杏子は僕の元から離れて挨拶をしに前に出た。


「みなさん今日はありがとうございました。次にお会いできることを楽しみにしています。それでは!」


 僕が会場を見てみるとそこには大盛況の観客たちが。もうこれでいいんじゃないか。これでもホールは満員にはならないのだな。


 僕達とアイドルもライブが終わり舞台を後にした。

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