表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
工場で働いていた僕がアイドルを作ったらハーレムができた  作者: KAZU
第三章 飛躍するアイドルたち 真凛編 ~真凛のファッションショー~
64/96

第28話-4.気になるファッションショーの中身

 次の日、宇音を伴って工場の隣にある公園へ向かった。真凛のファッションショーの打ち合わせをするためだ。


「真凛」

「おはようございます」


 そこには真凛がいた。最近の真凛は、一緒に買いに行ったスカートを履いていて嬉しい。


 早速、僕は真凛と内容の打ち合わせに入り、宇音はその辺に放流しておく。


「ファッションショーなんだけど、どういう内容にしようか?」

「私は今まで着たスカートを身につけたいです」

「それでいいんじゃないか」

「ありがとうございます。このスカートも気に入ってて、ぜひ履いて出たいです」

「それはよかった。ぜひ着て行こう」

「はい。今着ているスカートが三着ありますが、全部着てもいいですか」

「一回ごとに着替えて出てこないといけないな。三着だと少し長くなるかもだな」

「そうてすね。着替えられるのでしたらワインレッドと青の二着持って行きますね」

「うん、分かった」

「今までも少し練習もしてたから、出来ます。大丈夫ですよ」


 と言って、真凛は僕に笑顔を見せる。その笑顔があれば、本番も盛り上がるだろう。


「進行はこれで行こう。他に言い残したことはないかな」

「はい、私、今のままでは不安だからもっとライブの集客を上げて欲しいなって……」

「呼び込みしてるんだけどな。このままだとまずいから」

「私もあまりお客さんで知り合いがいないから、ライブの時にもっと親しくできたらいいかなと思いますが」

「真凛もライブでトークしてみるか」

「トークですか?」

「うん、まあ、ファッションショーの告知だな」

「告知、やります!」


 真凛はあっさり了解してくれた。


「お客さんの方は杏子に進捗を聞いとくよ。杏子たちもお客さんを集めてるみたいだからさ」

「わかりました」


 それにしてもこれだとあまり人が集まらないかもしれないな。僕も集めた方がいいだろうか?


「あと、真凛」

「なんですか?」

「僕もお客さん、集めてみるよ」

「本当ですか?」

「僕はあまり集められないかもしれないけどがんばってみるよ」


 真凛は少し真顔でこちらを見た後、笑顔を見せた。


「ありがとうございます!」


 そのあと僕はまずヒロイックに行って織田さんにヒロイックの中で宣伝してくれるように頼んだ。


「もちろんですよ。社員たちに話してみます」


 織田さんからはそういう返事がもらえた。


「紅藤さんと江坂さんにも手伝ってもらいます。出来れば浅田さんも」


 こんなに人を動員して宣伝するのか? 一人でいいだろ。


「あ、今度ファッションショーをするんだったら青海さんも直々に来てもらわなければ」

「あの、こんなに大勢引き連れる必要ありますかね?」

「一応実際のアイドルを見せた方が集まりやすいと思いますよ」

「はあ」


 織田さんのその意見はどこから来るのか。でもなぜか一理あるような気がする。


「吉田さん、任せて下さい」

「わ、分かりました」


 僕は織田さんに圧倒されて返事してしまった。とりあえず従業員分のパンフレットを用意しなければならなくなった。


********


 昼からは練習場所でアイドルの練習に付き添う。


 最近は午前中ヒロイックで用事をしていて午後から練習場所へ行くことが多い。でも、事務作業が多いので、小さな会議室を借りて作業をしている。そこに杏子を呼んで集客の事について話し合った。


「青海さんにそんな事言ったの?」


 僕は杏子にそう聞かれた。


「うん」

「どうするの?」


 杏子は真剣な顔で聞いてくる。怖い。


「い、一応みんなにも頼んでみようかと思ってるんだけど」


 僕はおそるおそる答えた。


「分かった。私からもみんなに声掛けするね」

「あ、ありがとう」


 何を言われるか怖かったが、杏子からは意外と優しい返事が返ってきた。


********


 その日の夕方、僕は従業員に配る用のパンフレットを作っていた。それともう一枚、若奈から以来のあった大和旅館へ貼る用のパンフレットも作った。


「パンフレットはこれだけでいいか」


「吉田さん、広告を一枚、頂けますか?」

「うん、今印刷し終えたところだよ」

「ありがとうございます」


 若奈はお辞儀をした。


「これで私も家で宣伝できます。ありがとうございます」


 といって、若奈は部屋から出て行った。残りのパンフレットは隣にいる真凛に直接渡そう。


「真凛」

「あ、吉田さん」

「パンフレットだよ」

「ありがとうございます」

「はい、がんばって」


 僕はこれ以上の事はしてやれないが、真凛たち頑張ってくれるかな?


********


 これで一通り、声を掛けてもらえるかな。僕は練習場所へ宇音と合流して帰っている。


「真凛にお客さんを集めてみるって言ったから集めないといけない」

「うん、それで誰を誘うの?」

「両親を誘おうかと思って」

「直之さんの親は優しそうだから来てくれるよね」

「来てくれればいいんだけど」

「なんか自信なさそうだね」

「宇音も一緒に誘ってよ」

「分かった。直之さんと一緒だったら何でもするよ」

「よかった」


 こうして僕と宇音は、両親をライブに誘う事にした。


********


 というわけで、これから親にライブの事を伝えるところだ。


「いいように伝えられるかな?」

「ライブ来てよでいいんじゃない?」

「緊張するなあ」


 宇音には自信が無いように思われているが、実はは自分の作ったものを親に見せるのに緊張している。恥ずかしいと言うか……。


 だから、今まで積極的に誘わなかったのだが、どうしてもお客さんを増やさなければいけなくなった。真凛にも言ったから。


「緊張をほぐしてあげようか?」

「結構です」


 どうせ宇音の緊張のほぐし方と言えば抱きつくぐらいだろう。その証拠にさっきより体が密着している。今はちょっとあまりにも構ってられないので拒否した。


「じゃあ、行こうか」

「……」


 僕と宇音はリビングに入った。


「ちょっと話があるんだけど」


 と僕は親を呼びとめた。


「話って何?」


「えーっと、その」

「あの、ちょっと直之さんは緊張してるみたい」

「何を緊張しているの?」


 母にもそう言われる。もう話さないと。


「直之さん、そろそろ話せるかな?」

「ありがとう。あの、次回のライブにお父さんお母さんを招待しようと思って。十四日の二時からなんだけど行けるかなあ?」


 ライブは基本的に夕方が多いけど今回は昼間の開催となる。果たして親はどう返事をするのか。


「私は行けるけど、お父さんは?」

「ああ、僕は仕事があってダメだよ」


父と母はそう答えた。あまり気にしなくて良かったようだ。


「それにしても、何で今まで誘ってくれなかったの?」


 母にそう聞かれるが、どう答えればいいんだろう? 


「ちょっと忙しくてそれどころじゃなかったんだよ」


 本当は恥ずかしくて今まで呼べなかったんだけど。


「いつも直之のライブの話を聞いていたら楽しそうだから」


 母がそう言ってくれるならよかった。



********


 というわけでライブには母が来ることになった。


「今日はよかったね。お母さん、見に来てくれるって」

「『お母さん』って呼び方やめてって言ってるだろ?」


 宇音はいつも僕の母の事を『お母さん』って言ってくる。宇音の母親じゃないだろ。


「嫌よ、今直之さんと一緒に暮らしているんだから」


 暮らしているっていっても宇音の親ではない。でも、宇音があの場で言いやすくしてくれたから上手く言えた。


「それにしてもありがとう、宇音のおかげで緊張がほぐれたよ」

「どういたしまして。直之さん、ひどく緊張していたから」

「うーん、親にライブを見てもらうのは恥ずかしくて」

「別に、直之さんは出ないんだからいいんじゃない?」

「そうだけどさ」


 でも、来てくれるなら一生懸命やらないとな。


********


 後日、僕は声掛けがどうなったのか気になって再び杏子を呼んだ。


「杏子、今集客の方はどうだったの?」

「私や村原さんは全然ダメだった」


 杏子は落胆した。


「みんなに声を掛けたんだけど北原さんはお母さんと妹さんが来るって」

「やったんだな?」

「大和さんの方はポスターを貼ろうとしたらお母さんに止められたって」

「やっぱりお客さんを呼ぶのって難しいな」

「がんばった方だと思うよ。何人かは呼び込めたから」


 杏子の言う通り、頑張ったと思っていいかな? となれば、残りは真凛たちの会社での呼び込みだな。


 僕は続いて真凛を呼んで話を聞いた。


「真凛、結果はどうだった?」


 僕が忙しくて会社に行けなかった分、真凛たちはがんばってくれたのだろうか?


「まず、海音ちゃんと浅田さんがロボットの友達に声かけをしたんですが、ダメでした」


 ん? ダメだというより、あの会社、まだロボットがいたのか? 一体何体隠してあるんだよ。


「織田さんは、ヒロイックの社員に声を掛けて下さいました。ポスターも貼ってくれましたし、織田さんが精力的に動いて下さって、一応一通り声を掛けることに成功しました」


 真凛、頼もしい。あれだけ社員がいれば最低一人は来てくれるはず。一応会社専属アイドルなら基本的に全員で観に来てもいいんだが。


「あ、私は誰も勧誘していませんよ。織田さんにリーダーを任されたので指示しました」


 織田さん、リーダーの役を真凛に投げたな? 何やってるんだよ。


 とにかく、僕はライブで会場を満員にすることと真凛のファッションショーは成功させたいな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ