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転生王女推しを推す  作者: 味醂味林檎


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同担拒否じゃなくても衝撃は受ける(事実未確認)

 セレス姉上が温厚だったからなのかそれともルベウスというドラゴンライダーに対する何かしらの忖度があったのかはわからんけれども、別にぶつかったルベウスを咎めるとかそういうことにはならなかった。何ならセレス姉上のお付きの護衛も何も言わんかった。よくあることなのか言い含められてるのかは知らんけれども、仕えるべき相手が許可していないのに勝手に文句を吠えたてるようなことをしないあたり、相応の教育は受けていると見た。ハンフリー家はそういう方針ね、理解のリ!

 というか、セレス姉上はルベウスに対して何かすごいとても好意的である。ここ数日間の滞在のうちに「彼は立派な人ね」「勇敢な騎士だわ」とか何とかやたら褒め言葉を聞いている気がする。私が。あの後ルベウスと直接話しているのかどうかはいまいちよくわからないけど、姉上の反応は妙に熱っぽい、ような?

「これは……もしや姉上はルベウスに惚れているのでは……?」

「私に聞かれましても……」

 ごめんてリンさん。だって一緒に現場見てたじゃんか……! あれは道端でぶつかって別れてまたどっかで再会するやつじゃんか……少女漫画的恋愛スタートダッシュじゃんか……!(恋愛偏差値が足りない王女のド偏見)

 というかそもそも冷静に考えて貴族社会的にはそこそこ良い感じの年頃であるルベウスに嫁がいないのがおかしい。あんなに顔が良いのになんで未だに結婚できていないんだあいつは。まあ顔は私の贔屓目が入った評価だとしても、ドラゴンライダーになるような優秀な騎士でパパ上やベルベル兄さまの覚えもいい文武両道の男が放置されてる理由が謎よ。いくらでも縁談とか来てるはずなんだが。私は配下の結婚推奨派だぞ、優秀な遺伝子は次に残していただきたいのだが???? まあその、ルベウスは……最推しだから……結婚したら一抹の寂しさは覚えるだろうけど……ウン。オタク心は複雑なのよ。

「その、セレス王女がルベウス卿を慕っているとして……アルミナ殿下は、ルベウス卿を結婚させたいのですか?」

 リンさんの質問に、私はちょっとだけ答えを迷った。

 本人が嫌がってるなら無理強いさせるもんではないけど、ルベウスが幸せに生きられる結婚だというのなら、ぜひしてもらいたい。好きな人ができて、お互いを想って結ばれるとか、そういうのがルベウスには似合っている。あいつ光属性だから。次点で政略結婚でも優しくて美人の癒し系なお嬢さんを嫁に貰って暮らすやつ。多少の陰謀が絡んでても喧嘩せずに済む感じならこの時代概ね平穏だよ。それで推しの子供の名付け親とかになりてえ。いやポチで我慢しとけと言われればそれはそうなんだけど。ポチは賢いドラゴン。基本的に温厚だし一緒に散歩するときは私の日除けになってくれるし健気でかわよい。じゃなくて。

 客観的に見て、セレス姉上とルベウスは隣に並んでいても違和感がないと思ったのだ。それだけのことだが、それだけのことで私は随分動揺しているらしい。ルベウスだって完璧超人騎士に見えても人間なんだから、そりゃあ色恋沙汰もある。そんなことはわかっていたはずなのに、ちゃんと想像していなかった。ルベウスが結婚するんだったら王族じゃない相手だと何故か思い込んでいた。いや結婚すると決まったわけじゃないけどその可能性がある相手として姉のことを何故私は考えていなかったんですか? カルブンクルス家は代々騎士の家系で格がそこまで高くないとはいえ貴族なんだから降嫁の可能性十分あるやんけ。

「……ルベウスが望むなら、きちんと祝福をするわ。というか、誰と誰が結ばれることになってもそうよ。めでたいことに水を差すようなことはしません。流石におまえが悪徳金貸しと結婚したいと言い出したら反対するけど」

「それは……そのような予定はありません」

 安心! いやほんと変な男には引っかからないでもろて。そのラインが大丈夫なら特に何も問題ないです。そのうち結婚したくなったらいつでも相手の人紹介してくれよな。リンさんもいつ縁談あってもおかしくないお年頃だもんね。そういやアルくんとは進展あるんだろうか。勝手にホの字認定してたけどアルくん何してるんや。奥手なのか。奥ゆかしいのか。

「私のことはともかく、ルベウス卿に関しては本人の意思を確認なさったのですか」

「……まだよ」

「では、先に本人に問いただすのがよいのではありませんか? お悩みになるのはその後でも間に合います」

「そう、ね。そのとおりだわ」

 話の流れがリンさんに向きつつあったのを軌道修正された。そしてすごい正論ぱんちされた。いや確かにそう、それはそう。なんで私そこすっ飛ばして議論しようとしてんの。本当にうろたえすぎやぞ、どうした私。

「アルミナ殿下でもお悩みになられることがあるのですね」

「……そんなにいつも無計画に見える?」

「まさか。むしろ、どんなことに対しても周りをよく見ながら、落ち着いて対応されている印象が強く……」

 マ? そう見られてたんか。え~照れる(笑)じゃねえんだわ。これ要するに今まで成功していたっぽい王女ガンバリ虚勢猫かぶりが剥げてきてるということでは? いくら最推しに関係する話だからってそんな調子で大丈夫なのか私。隙だらけか私。冷静さを取り戻せ。

 まあとにかくルベウスとは一度お話をしよう。事実確認大事。それで、彼の反応を見つつ今後の対応を考えないと。その気があるなら応援してあげたい。私の幸せは推しの笑顔でできているんじゃよ。

 しかしセレス姉上。セレス姉上か……ルチル派閥に引き込める相手なのかどうなのか。派閥に引き込んだとして問題がない相手なのか。政治的判断が問われるんです? ベルベル兄さまの意見聞かなきゃだよ。もし本当にルベウスと姉上が結婚するとなったら素直に祝福したいから相応の根回しが必要だな……あと私自身の心構えもいる。いざとなったらやること……多いなァ……。

「アルミナ殿下はそれだけルベウス卿のことをとても大切に想っておられるのですね」

 リンさんのフォローが居た堪れない。そりゃルベウスが大事なのは事実なんだけど、な、なんか……大人ぶってる子供が年相応に遊ぶのとかそういう微笑ましいものを見る目をされている気が……! もう十六歳にもなって幼女扱いは、なんというか、精神的にくるものががががが……!!!! 冷静に考えたら領民からはだいたいいつもそんな扱いされとるわ。今更すぎる。ベルゼア王国だと普通に早けりゃもう結婚とかある年齢のはずなのに私そんなに子供っぽいのか。前世で積んだ人生経験はどこへやってしまったんです? でも幼女だと思われてるとわりと何かうっかりやらかしてもしゃーないねで済む可能性が若干ある。お得。本当にそれお得かな……????

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