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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
アグムルーベ街道戦
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初陣

 彼の自国であるブラナテラは、隣国リーベルタと戦争状態にあり、一人でも多くの戦力を欲している状況に置かれていた。

 そのため彼は兵士としての訓練校を卒業後、間もなく戦場へ駆り出されることとなった。

 その時分の集団戦における戦術は、国によるいくらかの差こそあれ、おおむね次の要素から成り立っていた。

 すなわち剣術、長槍、魔術、弓術の四種の兵士による隊列の編成。そしてその隊列をどのように運用するか、である。

 ここで端的に補足をしよう。

 詳細は後々に述べるとして、結論から言えば、剣は槍を苦手とし、槍は魔術を苦手とし、魔術は剣を苦手とする、いわば三すくみの関係にあった。

 弓についてはそういった関係の外にあり、遠距離から相手の戦力を削減する役割を担っていた。

 さて、パウルスの初陣についてだが、戦場の地形は岩場だった。

 ブラナテラ軍から見て、右手にはそびえ立つ断崖、左手には大小転がる岩の数々。そして正面は人が岩場を整備して作った道。

 そうした地形に、双方の軍隊が相当の距離を置き、隊列を組み上げてにらみ合い、空気を張りつめさせていた。

 時刻は正午に差し掛かろうというときだった。

 リーベルタの陣営からときの声が轟くと、それに応えてブラナテラ軍も声をあげ、両陣営は一斉に進軍を開始した。

 だがしかし、そこにパウルスの姿は無かった。

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