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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
プロローグ
1/152

無敗の剣帝

■はじめに


 本作に興味を持っていただきありがとうございます。


 流行りの作品に比べると、文体や雰囲気などの違いから取っ付きづらさがあるかも知れませんが、なるべく密度の濃い、面白い作品を目指して努めますので、ぜひ少しでも読み進めていただければ幸いです。


 また本作がお好みに感じていただけましたら、評価にて応援くださると大変嬉しく思います。

 気が変わったら、星の数を変えたり、剥がしたりしても問題ありません。どうぞ遠慮なくご対応ください。


 なお本作は1話あたり1分ほどで読めるように構成しています。お気軽にお楽しみください。


 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

 彼、パウルスは生涯、一兵卒だった。

 要するに何の階級も持たない、大勢の兵士のうちの一人である。

 だが彼は自国、ブラナテラ国内では無敗の剣帝と呼ばれ、近隣諸国ではブラナテラにパウルスありと畏れられた。

 では彼が天才的な能力を持ち得ていたかというと、そうであるとも言えるし、そうでないとも言える。

 彼の剣術は特別に秀でていたわけではない。格付けをすれば、せいぜい中の上か、上の下くらいのものだった。

 しかし実際、彼は数々の実績をあげ、一騎当千の活躍を幾度も見せた。

 紐解いてみるとその要因は、彼の思考の癖、それに伴う行動、そして時の運。これがすべてだった。

 彼は大変な臆病者だった。とかく過ぎたほどに慎重で、狡猾で、また実に用意周到だった。

 考えるのは常に最悪の事態。あらゆる局面を想定し、その上で自身の安全、生存を第一とするおおよその計画を幾重にも立てていた。

 また想定外が起きれば潔く死ぬよりないという、一種の諦観も持ち合わせており、これが如何なるときも彼を冷静たらしめた。

 このように、精神面では超人的な性質をしていたと言えなくもないが、しかしその真実を知る者はついぞないまま、彼は伝説的存在となった。

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