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穴を掘ってみたら、ダンジョンに着いた  作者: コネ:ケミ
第六章 初めての街
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 二宮さんの登録が終わった。


 幽霊について真っ先に確認したいが、まずは、満面の笑顔で組合証を見せびらかす二宮さんに合わせなければ。

「組合証が作れてよかったね。これでこのダンジョン世界で他者と付き合いやすくなるよ」

 と声をかける。

「ことばができれば、カンタンね」そう言って、袋の中に組合証を大事そうにしまう。


 よし、このタイミングだ。


「そういえば、さっき、俺に手を振る前、俺の近くにローブを着た人っていなかった?」


「え? 気がつかなかったな」と答えるだけで、先をズンズン歩いていく。あとは帰るだけだが、楽しそうな足どりだ。


 俺はさっきの女性が、やはり気になる。いきなり透明になって消えたので、かなり気になる。俺のことをお母さん呼ばわりしていたので、とっても気になる。美人だったのでめちゃくちゃ気のなる。が、それは、棚の上に置こう。ポロッとっと漏らしたら、タイヘンだ。


 受付のマトトさんのところに戻って、リーゼというひとを知ってますか、と聞いてみたが、やはり知らないと言われてしまった。


 さっきの幽霊はなんだったんだろう? 俺ってお母さん似だったのかなぁ。


 考えてもらちがあかない。ここはダンジョン、異世界だ、そんな変わったこともある、と思うことにした。


 そんなことより。いや、そんなことも気になるのだが。


 ベス村から広場までの帰り道、二宮さんに、俺以外の三人目について聞いてみることにする。


「今日買った複製品なんだけど……もう一つは、だれに使うの?」


 二宮さんはニヤッと笑った。

「それは内緒です。明日もダンジョン、くるでしょ? 明日その人も来るからお楽しみということで。ちゃんとその人に挨拶してね。そしたら、土曜日午後から日曜にかけて一泊でダンジョン行きたいなぁ」

 めちゃくちゃ楽しそうな表情で言う。


 え、三人目を入れていきなり一泊? いきなりどうしたんだ? 


 一泊…………理由は二つ考えられそうだ。


 一つは三人目のニンゲンと長い時間過ごしたい……この場合だと三人目は彼氏の可能性が高いかもしれない…… そうなったら、俺、お邪魔虫みたいで居にくくなりそうだ……


 二つめは三人目のニンゲンにダンジョンを慣れさせるため、かな。この場合は男女どちらかはまったくわからない。


 ちゃんと挨拶か…………できるかな?



 楽しみにしていたダンジョン泊。

 こっちでの一泊二日だったら、ダンジョン内は五泊ぐらいできそうなのに……楽しみというより、不安だ……


 そういえば……ベス村に行く途中で『二人より三人だったらもっと楽しいかな』って言っていたな。


 三人目は、もうこのときに実は決まっていたんじゃないのか?


 …………いったい三人目ってだれなんだろう?








お読みいただき、ありがとうございます


ブックマーク、高評価、いいね、感想等くださると、とてもうれしいですし、めちゃくちゃ励みになります


よろしくお願いします


あと、もしよければ、


【悲報】楽しみにしていたジョブは【愚者】でした


も読んで下さいね

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