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穴を掘ってみたら、ダンジョンに着いた  作者: コネ:ケミ
第一章 穴を掘ってみる
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 土曜日。お昼に学校が終わって、家でご飯を食べたあとジャージに着替えて、じいさんの家に行く。


 この家に通う三日目になって表札を確認する。


『二宮』


 二宮さんか。今まで誰だかわからずに訪問してカステラやらケーキやらおやつを食べていたよ。


 こんにちはと挨拶をしてから畑に向かう。返事はない。じいさんもばあさんも見かけないがいいだろう。昨日許可はもらったし。


 ブルーシートを捲り上げる。昨日は穴の中央にクッキー缶を置いただけで帰ってしまったが、今日は最初にクッキー缶を置くための神棚を作る。どこに作ろうかと思ったが、横穴から見て左に決めた。


 理由は最近古文で学んだ紫宸殿をたまたま思い出したからだ。短刀が出てきた南側の横穴は偉い人(天皇)がいると考えて、左近のサクラ右近のタチバナに倣ってサクラの位置。サクラと短刀はなんの繋がりもないけど。


 思いつきは大切だ。直感といったほうがカッコいいかもしれない。


 壁をクッキー缶が収まる広さに掘って、そこに置く。これで一時間ほどかかってしまった。今日は腕時計をしてきたので時間がすぐにわかる。今までは散歩の延長で自宅の鍵のみで来てたからなあ。


 持ってきた水筒の水を一口呑んで横穴をさらに掘り進める。脇や天井を確認したが、やはり落盤の心配はなさそうだ。土はやわらかくて掘りやすいのに、思ったよりも地盤がしっかりしているのだろうか。


 二メートルほど掘り進んで行くと腰の辺りに差し込んだスコップがガツンとなにかに当たった。手から伝わる感触は石のような感じだ。


 周りを丁寧に掘っていくと、でかい石だと言うことがわかった。剥き出しになった石の表面は、不自然なほど平らだ。しかも穴を塞ぐような大きさ。


 なんだ、こりゃ。


 こんな畑の地下に巨石があるとも思えないし、平らな表面から考えると人工的なものだろう。


 まるで扉みたいだ。中は防空壕か?











第六話をお読みいただき、ありがとうございます


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