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穴を掘ってみたら、ダンジョンに着いた  作者: コネ:ケミ
第三章 ダンジョンに着いた
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今回から「第三章 ダンジョンに着いた」になります

 お昼は稲荷寿司だった。たしかにお寿司だ。


 期待していたのとは違っていたのか、二宮さんはちょっとだけ不機嫌そうだ。けれど俺がおいしそうに食べているのを見て、安堵の表情を浮かべる。


 食事中の話題は、午前中の出来事だ。じいさんもばあさんも興味深そうに聞いている。



 はまぐりのお吸い物を飲みながら、白メダルを拾ったことをじいさんに言うと、


「それは良いものを拾った」

 そう言ってうなずく。


 じいさんの話によると、メダルはこれから必要になるだろうから、必ず持っていろとのことだった。

 なんの役に立つのやら。



 午後はもう一本の脇道を攻略した。突然湧いて現れたのはやはり親分スライムだった。青い点がモンスターの位置ということがわかっているので、驚かないよ。


 二宮さんが俺の後ろから爪を伸ばしやっつけた。盾の俺としては、スライムがいずれも大人しく寝ているようなので助かる。


「白メダル発見」

 二宮さんはそう言うが、拾う様子を見せない。白メダルを拾う役も俺のようだ。


 その先にあったものは、直径二メートル以上ありそうな円陣だった。円の中にはペイズリーのような模様が描かれている。入ってみろと言わんばかりの大きさだ。


 周りをいろいろ調べたが、なにもわからない。


 なんだろうね、試しに円陣に入ってみる? なんて言いながら二人で入ってみた。




 突然、暗闇を垂直自由落下するような感覚に襲われた。


 遊園地のアトラクションで体験したことのあるような落ち方だが、俺も二宮さんも、絶叫はしなかった。


 むしろ驚きと恐怖と不安で、声が出ず、息を飲み込んだ。


 落下の感覚がなくなると、視界は急に明るく感じられた。


 大きく息をはき、周りを見回すと、俺たちは霧のかかる広場の中央にいた。広場を囲むように何本も石塔が立っている。

 明るいが、うっすらと霧がかかっているので広場の向こうはよく見えない。


 周りを見まわしながら、

「ここ、どこ? 洞窟にさっきまでいたよね?」

 と二宮さんがポツリと言う。


「うん、そのはずだけど。真っ暗な空から落ちたような気がしなかった?」

「した。ここって地下の世界? でも明るい……、ここがミケの言う……ダンジョン?……」

「ダンジョン……」

 俺は二宮さんの最後のことばを繰り返す。


 一歩、二歩足を前に出す。


 耳をすましても、音らしい音も聞こえない。頭のマップも道を示さず、真っ暗だ。

 広場から放射線状に道はあるが、先は白い霧で遮られている。

 もう二、三歩、前に出てみる。なんの変化もない。


 振り返ると、さっき洞窟で見た、模様の入った円陣が広場の中心地にもある。


 もしかして、転移した? 円陣は転移陣だったのか? だとすれば、ここは地下ではないのかもしれない。

 俺が考えを巡らせていると、


「円陣のせいで違う場所に飛んだんじゃない? もう一回円陣に乗ってみない?」


 二宮さんも同じことを考えていたようだ。


 俺はうなずきながらも、思わず二宮さんと手を繋いでしまった。


 二宮さんからもしっかり握り返された。そして二人で再び円陣に乗った。









第十四話をお読みいただき、ありがとうございます


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