1、謎の異世界 コラボ話
さてと…この像をどうにかしなきゃいけない訳だけど…。
像の隣に怪しい出っ張った部分があった。
そこを思わず押してみた。
カチッ…
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!
遺跡全体が揺れた。
このスイッチを押したことで、
仲間が大変な目にあっていることは知らずに。
そして、俺の部屋にも変化が起こった。
四方の角に、台座が出てきた。
1つ目は、機械のようなものをモチーフにした手。
2つ目は、ヒレのような足。上を向いている。
3つ目は、小さな球体に目が描かれた物。
4つ目は、実に気味悪いが脳みそそのまま。
全て石で出来ている。
そのモチーフにしている4つの石の前に、それぞれをモチーフにした石の剣が刺さっていた。
「なんだこれ…なんか気持ち悪いな…」
『ふむ…』
「とりあえず…Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳって書かれてるどれかを選ぶとか??」
『その剣、抜けそうだな。』
「あ、やっぱり??それじゃどれにしようかな。Ⅳとか、脳みそまんまだし気持ち悪いし数字も良くないから却下。Ⅲも、本物を抉りとったようで気持ち悪いので却下。Ⅱは、ヒレ…人魚…美しいお姉さん…に出会えるとは限らない。そして、俺はコミュ障である。 Ⅰは、機械のような手…男としては錬金術とかに憧れがある。特にアニメでは鋼○錬金○師が大好きだった。義手を錬金で…やっぱりこれだよな!なんかよくわかんないけど!」
『何を言ってるんだ…?』
「はえ?」
ええぇぇええええ今、心の声全部喋ってた?!
は、恥ずかしぃいいい!!!ってライシンだけか。
ならいいや。
『おい、今失礼な事を考えていただろう?』
「さぁね。」
まぁライシン心の声読めるからなぁ…隠せない。
とりあえず、俺はその剣を抜いた。
ずっしりと重みがある。
「さてと…これを…門番の前まで…持って行って…。」
そうだなぁ…この剣で。
門番の持ってる武器、壊してやりますか…!!
「うぉらッ…!!」
ブンッ!!
風を切る音を出しながら、
思いっ切り叩きつけた。
ピキッ…ゴトッ…!!
武器の先が壊され、そして。
ガガガガガガガガガガ!!!
石像の手が動いた。
そして、道を開けるかのように凛としたたずまいで
2つの像は沈黙しており、
位置が安定した頃には扉が開いていた。
眩しい光を放ちながら。
その光はだんだんと目が開けれないほどに眩く光った。
俺は目を閉じた。
*****
コウside
あれから、部屋の中を更に注意深く観察していた時。
ガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
という音ともに、地面が揺れ始めた。
「きゃあああッ…!!」
ネロがあまりの振動に悲鳴をあげた。
無理もない。
ボクとヴォルフは無言だったけれど。
地面が揺れ始めて1分経ったか経っていない頃。
地面が光出した。
「な、なんだこれ?!」
「わ、分かりません!!」
ボク達がいる地面に、隙間なくひとつの丸い紋様が浮かび上がった。
そして、ボク達は、あまりの眩しさに目を閉じた。
コウside
眩しい…!!
そう思ったのは一瞬の出来事だった。
眩しさが収まり目を開けてみれば、
あたりは真っ白だった。
あれ…?石の部屋は…?
あ…!そうだ!
「ネロ!」
キョロキョロ見渡してみたらいた。
横になって倒れている。
「お、おい!ネロ?!どうしたんだよ!!」
声をかけてもビクともしない。どうすればいい…!!
そんな時、変な声が聞こえた。
「にゃにゃ?!何かあったのにゃ?!って君達誰にゃ?!」
「そんな事はどうでもいい!!なぁ!!頼む!猫!ネロが反応しないんだ!!」
「病人?!ちょっと待つにゃ!!ボクも医者の端くれなのにゃ!」
「なら診てくれよ!!」
「落ち着くのにゃ。患者の前で大声は御法度にゃ。」
猫は(にゃーにゃー言うので猫と勝手に名前をつけた。)
ネロの手首などに手を当てて何かを確認したり、ネロの顔に近づいて何かを確認した。
「大丈夫にゃ。ただ、気を失ってるだけにゃ。数時間も経てば、すぐに起きるにゃよ。安心するにゃ。その前に病室に運ぶにゃよ。」
「…悪いけど、頼む!!」
そんな会話が行われてすぐに、タタタッ!という
走る足音が聞こえた。
「ニャオ!何があったんだい?!眩い光が見えたから来てみれば……って患者かい?!」
「ドクター!!ボクが診察したのにゃ。ただ、気を失っているだけなのにゃ。」
「そうかい。なら良かった。流石ワタシの助手だね。こんなことも診察出来てなかったらゲンコツどころじゃ済ませれなかったよ。」
ニャオ…いや猫は、流石ワタシの助手だねと言われ、
すっごい嬉しそうになった瞬間、どん底に突き落とされたような顔になった。
ボクにはその表情の変化がよく分からないが。
「聞きたいことは山ほどあるが、先にその子をベットに移動させなきゃね。さ、ワタシが運ぶよ。」
「ボクが運ぶのにゃ!!」
「あんたは小さいだろう。伊達に体力つけてないよ!医者ってのは、忍耐力、体力が必要なんだよ。覚えておきな。ニャオ・ニャオ。それに、小娘1人ぐらいなんて事ないさ。」
カッコイイ感じのおばあさんは、
ネロを軽々持ち上げて、
颯爽とビョウシツ?と言われる部屋へと入って行った。
ボクも猫も後に続いて、ビョウシツ?に入った。