ブーツの白い箱
なし
「12時には帰るわ」
と言っての
今や12時50分。
お昼ご飯を用意し
表参道の
フレンチシェフも真っ青の
抜群のタイミングで
12時ジャストで出せるようにしたのに
もはや13時。
かたくなったカルボナーラ。
その白い塊に
復活はあるのだろうか
そして、
サイドメニューの
ソーセージを入れた野菜いため。
それらを
ぼんやりと眺めるも
そこへ
突然の黒船来航。
「なんで、玄関が片付いていないの」
とのいきなりのタイフーン。
寝起きの未明の暴風雨。
そっと台風の動きを確認するも
自分で買い物しすぎて、
ここまで持ってくるのが大変だったようで。
両肩にぶらさがる神バックに反比例している
私のおこづかいの減額。
まあ予想するに
カード払いだろう。
どうせ
みえをみって、リボ払いでなく
1回払いだろうな。
予想しつつ
大きな紙バッグのロゴが目に痛い。
なぜクリスマスまで待てない。
なぜ正月の初売りまで待てない。
歳末商戦に飲まれすぎだろ。
と強く言いたいが
何も言えないので
心の中で地味につっこむ。
荷物持ちがなかったことが
玄関にならんだ靴たちに
向かったのだろう
もちろん、私の靴など
一足もなく
すべて
「ならんだならんだ
赤白黄色」
とはいかないまでも
彼女のブーツ。
長いブーツ。
「そのブーツの箱はとっておいてよ」
せまい収納。
何も箱までとっておくこともなかろうに。
とっておけと
毎年命令される白い箱ら
「この家には収納がないんですよ。」
どこかのテレビ局の番組のよう。
そして忘れていた
言いそこなった
パチンコ大負け。
この週末こそは。
機嫌のいい時にと
思っていたが
すわ
かなわず
昼食代はとっくになく
また、朝ご飯を多めに炊いての
おにぎり作戦か。
12月も来週から中盤戦。
忘年会接待がないことを祈る
なし