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6 泥棒とピンチ

そろそろダンギラビットが持ちきれないというところで、遠目に町らしきものが見えてきた。

数時間歩き、戦い続け、クタクタになったところだったので、正直ホッとした。


町が存在するのかさえ、疑い始めたところだった。


さて、この世界の町ってのはどんなもんか。


身だしなみを整える。

スーツについた埃を落とし、両手にファングラビットをもつ。

ちなみに耳をそのへんのツルで束ねて持ちやすくした。


目的地が視界に入ると、気持ちが楽になる。



だが、何もない草原では、はるか遠くまで見通しがきく。

もしかして、あの町ってとんでもなく遠くにあるのか?

サバンナでは数キロ先まで見渡せるって聞いたことあるしなぁ。


悩んでも仕方がないので、とにかく前進あるのみだ。


楽しいことを考えよう。


えっと、

そうだ!町についたら何をしよう?

毛皮を売って、ご飯を食べよう。

お腹空いたからなぁ。腹一杯食べよう。

何があるかな。

今までに食べたことのないものばかりなのかなぁ。


俺、ピザ食いたいな。

寿司も食べたいし、味噌汁飲みたい。


あぁもう二度と食えないんだろうか。


だめだ、だめだ。

疲れているのか、思考がネガティブな方向へいってしまった。

がんばれ、俺!

ゴールは見えている。


鼻歌でも歌おうか?


フン・フンフフ・フンフンフン



フン・フンフフフン



フンフン・フンフフフンフンフン




いてえぇぇぇぇぇ


強烈な痛みが右膝を襲った。


見ると裾が破け、血が滲んでいる。



何があった⁉


ヤバイぞ!これはッ‼


辺りをみわたし、状況を確認する。


何もない⁉


いや、そんなはずは



いでぇっ!


今度は左足に衝撃をうける。



思わずその場に倒れこむが、チラリと右へ何かが走るのが見えた。


逃してはいけない。


必死に目で追うと、その姿を捉えることができた。



何じゃありゃ⁉

迷彩がらのファングラビットだ。

ファングラビットにも種類がいたのか‼



ファングラビットが正面から飛びかかってくる。



危ないッ!


なんとか横に転がり回避する。

頭部をやられたら、一溜まりもない。



だが、正体がわかればなんてことはない。

相手は所詮ファングラビット。


ファングラビットが飛んで行った方に目をやる




いないっ⁉


どこいった?


ヤバイぞ!

かなりヤバイぞ!

見失ったッ!



痛みを我慢して、立ち上がる。


辺りを見渡してもわからない。


イダイッ


またもや右足に痛みが走る。



片膝をつきながら、目を凝らすと、薄っすらファングラビットが見えた。


認識するとファングラビットの姿がハッキリと見えてきた。


そういうことね。

もはやお前は攻略したッ!



今度はさっと立ち上がる。



後ろに回り込んで


この野郎!

おもいっきり殴り飛ばす!



ファングラビットはキューと鳴いて倒れた。


足の先でツンツンつついていると、だんだん姿がはっきりしてきた。


コイツ、迷彩柄だ。



鑑定


カモフラージュラビット

やった!

新種のモンスターゲット!



しかし



スーツ破けたぁぁぁぁ

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