ええんやで?
なんかいきなり寒くなりましたね。
仕事中は暑いんで、まだまだ半袖ですが笑
父と一緒に家に戻った魁人は家族で夕食を摂ると一度部屋に戻る。
財布をカバンから取り出すと、再びリビングへと降りていく。
「ちょっとコンビニ行ってくる~」
「暗いんだから気を付けていきなさい」
「わかってる。って言ってもすぐそこなんだから大丈夫だって」
なんてやり取りを経て、家からコンビニへ。
店内に入るとカゴを取り、向かったのはおにぎりやサンドウィッチのあるコーナー。
「藍那はローストビーフサンドが好きって言ってたからそれ買うとして、他の人はなんか適当に買っていきゃいっか」
ひとり呟いた魁人は目についたサンドウィッチやおにぎりをカゴに入れると、再び入口横からカゴを取って次はドリンクコーナーに。
「運動した後だし、とりあえずスポドリ買って、あとはまた適当でいっか」
2つ目のカゴにまた色々な飲み物を入れていくとレジで会計をすまし、足早に家へ帰る。
そのままスタジオに向かうと扉を開けて、様子を伺う。
その瞬間、アイリスの声が響いた。
「はい、じゃあここで一旦終わりね。お疲れ様」
「お疲れさま~」
「おつかれ~」
「おつ」
「おつおつ~」
メリッサ、エリス、ルナ、デイジーが思い思いに返事をすると、それに続いて息の荒い芽依も返事をする。
「お、おつかれさまでしたぁ…」
ちょうどいい時に戻ってきたなぁ、なんて思いながら魁人もスタジオに入って全員に声をかける。
「みんな、お疲れさま」
「ちょっと魁人、どこ行ってたのよ。立ち合いなんだから近くにいなきゃダメじゃない」
「いや、今親いるからなんかあればそっちに言ってくれた方が早いんだって。あ、これ今コンビニで買ってきたんで6人で分けてください」
いなかったことを咎めるデイジーをあしらいながら、魁人はそう言ってアイリスに買ってきたばかりのものを手渡す。
「えっ、ちょっと重っ…!ねぇ、こんなにたくさんいいの?」
「あ、いいですよ。練習終わって、そこからごはん買って食べる~、だと遅くなり過ぎちゃうし。すぐ食べれるようにって買ってきたんで」
袋の重さと、中身を見て驚くと同時に申し訳なさそうに言うアイリスだが、魁人はなんでもないようにあっさりと答える。
それに真っ先に飛びついたのはデイジーだった。
「魁人~、ありがと~。あっ、私の好きなローストビーフサンドある~!これ高くて自分じゃあんまり買えないんだよね。わっ、しかも2つあるじゃん!最っ高!ねぇ、いっぱいあるからみんなも好きなの取って!」
袋の中を物色し、自分の好きなものをしっかり確保するとみんなにも持っていくよう促すデイジー。
その飛びつき方に戸惑うアイリスから飲み物の入った袋を受け取ると、今度は飲み物を物色し始めた。
それを見た他のメンバーもここでようやく袋に集まり出す。
「ねぇ、おにぎりあるかな?パンでもいいけどお腹にたまらなくて…」
「わかる、すげぇわかる。やっぱ米だよな。…流石魁人、おにぎりめっちゃあるじゃん!」
「いくらのおにぎり?!ちょっとそれ私にちょうだい!」
「お、スパム入ったやつあんじゃん。これもらお」
と、米派のメリッサとエリスが言えば
「フルーツサンドと…、ハムタマサンド。持ってっていい?」
と、ルナがアイリスに確認する。
「ええ、私は余ったやつでいいから好きなの持っていって。ほら、芽依ちゃんも!」
そうアイリスが芽依を呼ぶと、汗を拭いていた芽依もやってきて選び出す。
「あ、はい。すいません、お先にいただきます。魁人くんこれ買いに行ってたんだね。ありがとう、ごちそうさま!でも、これちょっと多すぎない?」
芽依やアイリスが自分の分を持っていっても、袋の中身はまだたくさんある。
それもそのはず。魁人が買ったのはおにぎり20個、サンドウィッチ等のパン類15個、ドリンク13本。
目についたものはとりあえずカゴに入れた結果がこれだった。
「え?いや、別に余ったら持って帰って明日の朝ごはんとかにすればよくね?」
魁人のその言葉に、親元で暮らしているデイジーと芽依以外はパッと目を輝かせ、魁人を見つめる。
その視線に気付いた魁人は、右手の親指を立ててこう言った。
「そのために買ってきたんや…。好きなだけ持ってったら、…ええんやで?」
その瞬間、アイリスの元に再び集まったエリス、メリッサ、ルナ。
きゃあきゃあと歓声をあげながら再び物色を始めるのであった。




