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親戚の再婚で増えた身内が推してるアイドルだった件  作者: 一之瀬葵翔
第2章:迫りくる時間
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思いがけないドライブ

自分の本来の書き方である前の話での書き方がやっぱり1番しっくりくるので第2章からこの書き方とさせていただきます。

「う~ん、これはどうしたもんかね」


 推しと親戚になったからって別に日常が変わることもなく、いつも通りの日々が始まって1週間。

魁人はいつもの“口出し”を終えて家に帰る。すると母から「あんた宛てに荷物届いてるわよ。部屋に置いといたから」と言われ、急いで部屋に入ると荷物を確認する。

 封を開け、中身を確認するとそこには大量のレトルト食品やカップ麺、缶詰などの日持ちする食料品が入っていた。食料品の上に二つ折りにして乗せられていた紙を取り出すと、そこにはこう書いてあった。


『災害用の備蓄の更新期限になりましたので今まで保管してあった備蓄品を交換することになりました。食品のうち大半は弊社社員が持ち帰りましたが、まだ余っていたのでどうしようか悩んでいたところ社長の清水君に送ればいいじゃないか、の一言で送ることになりました。すいませんが人助けと思ってもらってやってください。賞味期限はまだだいぶ余裕あるのでご安心ください。     総務課』


 ご安心ください、の前にこれほどの量を消費できると思っているのであろうか、とあきれ半分、悩み半分でつい呟いてしまう。

 ちなみに母に相談するも「そこまでの量はうちでもいらないからほとんどあんたの好きにすれば?」などと無責任な言葉が返ってきただけであった。


「これホントどうしよ…。この肉の缶詰はうまそうだから食べてもいいとして、他だよな~…」


 なんて頭を抱えて早30分。うんうんと唸っていると部屋のドアがノックされる。


「はい」


短く返事をすると、ノックの相手がドアノブに手を掛ける音が聞こえる。


「魁人、入るわよ」


 母の声と共に部屋のドアが開く。ドアに背を向けていたため振り向くと、そこには意外な人がいた。


「こんばんは、魁人君」


「あ…、どうも。先週ぶりです、愛依子さん」


 一之瀬のおじさんの再婚相手、愛依子。そして魁人の推しであるデイジー・ヴァルキリーこと一之瀬藍那の母でもある。魁人は勝手に脳内でお義母さん、と呼んでいる。


「急にごめんね?うちにいらない缶詰とかがあるからよかったらもらって、って連絡いただいてね。そしたら藍那が一人暮らししてる友達にあげたいからもらってきてって言うのよ。最近うちも引っ越して車で少し走れば着く距離だから早速来ちゃった」


 愛依子が引っ越したってことは俺の推しも引っ越したわけで。なんか最近自撮り写真の背景ちょっと違うな~、って思ってたらそういうことだったんだね!と1人納得すると魁人は少し安心して答える。


「あ、そうだったんですね。けっこうありますけど持てますか?」


 そうは言うが、少し小さめの段ボール箱が4つほど。中身もぎっしり詰まって女の人にはきっと重い。

 車まで運ぶくらいならしようと魁人が腰を上げた瞬間、母がとんでもないことを言い出した。


「あんた車まで運んだらそのまま乗って家まで運んであげなさいよ。それで近くの駅まで送ってもらって帰ってきなさい。たぶんその頃にはお父さんも出張から帰ってくるから駅まで来れば迎えに行くわよ」


「この量だと私じゃ持ちきれないし、玄関先にひとまず置いても藍那もきっと持てないからそうしてくださるとすごく助かります~」


「え?いいの?藍那さん嫌がらない?」


 いくら親戚とは言え、自分を推してるヲタクが家に来るのだ。

 流石に色んな意味で不味いし、そこは踏み込んではいけない聖域(サンクチュアリ)なのではないか?

 そう思って愛依子に尋ねたのだが、愛依子は笑顔でこう返す。


「大丈夫、今日は用事があって出かけてるから帰りが少し遅いの。ちょうど魁人君を送ったくらいで帰ってくると思うから心配しなくていいわ」


 ということで魁人は思わぬ形で、推しの家に行くことになったのだった。






「ふんふんふふ~ん、ふんふふ~ん♪」


 鼻歌交じりに車を運転する愛依子。その車の助手席に座って魁人は景色を眺めていた。


(推しの家を合法的に知ることになるとは…)


 頭の中でそう思う魁人。そうなるのも無理はない。

 好きなアイドルが自分の親戚になった。それだけでも望外の幸せだろ言うのに、その母に請われて推しが住まう家に荷物を運びに行く。ヲタクとしての(ラック)は全て使い果たしたのかもしれない。


 ヤバい、俺そろそろ死ぬかもしれん…。なんてところまで考え出した時。

 不意に愛依子から話しかけられる。


「魁人君…もしかして車酔い?大丈夫?さっきからずっと静かだけど」


「え?ああ、大丈夫ですよ。車酔いは全然しない体質なんで」


「そう、ならよかった~。静かだったから藍那みたいに車酔いしやすいのかと思ったわ」


「あ~、すいません。ちょっと考え事してて…って、藍那さん車酔いするんですか?」


 思いがけないタイミングで推しの思わぬ一面を知ってしまう魁人。

 推し初めてしばらく立つが車酔いする、しないなんて1回も話に出てこなかったし車移動して1度出番ギリギリに会場入りした際も辛そうな顔なんてしていなかった。


「ええ、するわよ。酔い止め飲んでもダメな時もあるから、この前の法事の時は何回も休憩して行ったんだから」


「へぇ~、そうだったんですね。お疲れ様です」


「私は運転してないわ。瑛二郎さんがずっと運転してくれたの。でもそうね、瑛二郎さんはたぶん普段よりもずっと疲れたと思うわ。だって知ってる?あの人高速道路に入るとびゅんびゅんスピード出すのよ?それがあの子から車酔いする、って聞いた瞬間に一気に慎重になってね?ブレーキ踏む時も揺れないように神経使ってるのがわかるのよ」


 くすくすと笑いながらそう話す愛依子。それを見た魁人は何故か少し嬉しくなる。

 自分の推しを自分以上に大切に扱おうとする瑛二郎おじさん。初めてできた娘、と仲良くなろうと四苦八苦している様子が目に浮かぶ。


「へぇ~、あのおじさんがねぇ」


「他にもあるのよ?例えば…」


 そうして愛依子が瑛二郎と藍那のやり取りを話し始め、それを時に呆れ、時に笑いながら聞く。

 するとあっという間に目的地である一之瀬家へと着いたのであった。


ということでご無沙汰しております。

1か月ぶりの更新になっちゃいました…(汗

繁忙期半端ないです。ちょっと仕事量が落ち着く時期に資格取って来い、って業務命令出て結局バタバタ確定でございます。

書く時間がございません(涙


別の作品なんて繁忙期終わるまで夢のまた夢…。

それ書く暇あったらこっち書かないとですね。


ということで、続きは?

ってもし思ってくださった方いらっしゃいましたらブックマークだけでもしてくださるとめっちゃ嬉しいです。

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