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冬の夜

題名が思いつかない。かなり適当になったかな

更新遅れすみません。これからは少し間が空くと思います。

 宴会が終わった後の3か月は、割合にのんびりとした日々を過ごしている。

暗黒魔道王朝側の目立った攻撃もないし、変な貴族に絡まれることもなく、悠々自適の毎日を過ごしている。もちろん学校だってしっかりと行っている。

がそれでも、わりかしにこういうゆっくりとした時間は心が休まる。特にここ最近なんかはずっと緊張の連続だったせいでさらにありがたみが増す。少し疲れた体をやさしくいたわり、そしてゆっくりと解きほぐしていく。

そしてそういう時間を大切にしながら、目をつむりのんびりと様々な思索にふける。







 そして途中で何かを思い出したかのように、閉じていた眼を開けて、家に常駐しているメイドのうちの1人を呼んで『とある物』を買ってくるように頼む。

とある事情で必要なものなのだ。それを特に感情を表に出さないように言う。

もちろん呼ばれたメイドに拒否をされるようなことはなく、少しいぶかしげな顔をされたもののすぐにうなづいてそれを買いに行ってくれる。


「レオン、何を頼んだの?」


メイドと話しているときに、最後の方に部屋にやってきたセーネが不思議そうに聞いてくる。

どうやら話の内容が気になったようだが、セーネに話すといろいろと話がややこしくなりそうなので、少しあいまいに微笑んでごまかしておく。

どうやら相当に気になったようでしつこく聞いてくるが、途中で無駄だと気づいたのだろう、詮索することをあきらめてくれる。

そして、その代わりにたわいもない普通の会話をしてくる。例えば、学校でのこと、セーネの故郷のこと、町を歩いていて気付いたことなどだ。

普段通りということのありがたみを実感しながら話すうちに時間は矢のように飛び去って行く。

天中にあった日は徐々に傾いていき、冬のピンと張り詰めた空は次第に赤く…… 物悲し気に染まっていく。






 そうこうしているうちにもあっという間に闇をはらんだ夜はやってくる。

それなりに豪華ではあるものの、量は少ない軽い食事を終え、こまごまとしたこともすべて終わらせると後は寝るということだけが残される。

こちらの世界では文明の利器というものがないせいで、人々が寝る時間も相当に早い。げーむだってないしパソコン、テレビだってない。

今だって、まだ8時になるかどうかというくらいの時間なのだが、町の人はすでに寝入ってしまっているのか、本当に物音ひとつしない静かな時間だ。もちろんこの都市は学園都市なので、酒場もなく、娼館もなく人口の大半は未成年だというのもあるだろう。

風呂から上がって、頬を少し赤くほてらせたセーネが椅子を引き寄せ俺の隣に座ってくる。

そして横から抱き着き、少し甘えたような態度をとってくる。


「ねぇ、今日は一緒に寝ない?」


「へぇ~、ずいぶんと今日のセーネは甘えん坊さんね」


 するとセーネは顔だけでなく、長くすらりとした耳まで真っ赤に染める。


「うん、それで今夜は時間が空いている?」


 自分で言うのも変だが、セーネが何を期待しているのかもわかる。


「ごめんね、今夜は少し用事があるの。また今度にしてくれない?」


 そういうと、セーネは少しがっくりとしたかのようになる。

頬の赤身も失せ、透き通った白い肌に戻る。


「何か用事があるの?」


セーネがその用事を少し知りたそうにしている。


「少々野暮用があってね。三日後にしてくれない?」


「うー、いつもなんもないくせになんで今夜だけあるの?」


 少し拗ねて、口がとんがっている。


「用事があるのが、たまたま今日だったということだよ」


「もう今日だって残り短いのにね。いったい何があるのかしら? まぁいいわ。明後日は忘れないでね?」


 そういうとセーネは、寝間着を手に取ってこちらの方を名残惜しそうに振り向いてくる。


「もちろん、それじゃお休み。セーネ」


 今にも堕ちそうな甘い誘惑を振り切る。


「お休み、レオン」


 そういうと、セーネは部屋へと戻る。そして軽やかな足音の響きが次第に遠ざかって行く。

そしてバタンと部屋の扉が閉まる音が聞こえるのを確認してから、昼間のメイドを呼ぶ。




 


「はい、レオン様。用事は?」


 やってきたメイドは開口一番にそういう。


「昼間頼んだのはやっておいてくれたの?」


「もちろんです。こちらになります」


 そう言いメイドは紙袋をどこから取り出したのかわからないが差し出してくる。


「もらうよ」


 そういいながら、質素な中身袋を開けると中には毒々しい色の液体が入った小瓶が入っている。

けばけばしい色をした黄色の液体だ。

ろうそくの明かりに透かして見ても、一切光を通さず、傾けるとゆっくりと中の液体が揺れ動くのがわかる。


「これでいいのでしょうか?」


「十分だよ」


「それでは失礼いたします」


 そうするとメイドは軽く頭を下げて、部屋を出ていく。






 そして少し待って、家全体が寝静まるのを確認する。

そっと足音を立てないようにして、部屋の扉の目まで行き誰もいないのを確認してまた椅子に座る。

そして大きな声を出さないように言う。


「もういいよ」


 もしこの部屋にほかの人がいたら、いったいこの人は何を言っているのだろうかと疑問に思うだろう。

だが、その疑問もすぐに解消することとなるだろう。

すぐにろうそくの光しかない薄暗い部屋にもやっとした影ができるかと思うと、すぐにそれは人の形を作り始める。

輪郭から見ると大の大人…… いや、その男の横にも小さな影が、男の胸あたりまでしか背丈はなく、やわらかな形をしていることから女の人だとわかる。


「待ったよ」


 そういうと、影は次第に明瞭さを帯びていき、はっきりとした人の形に変化をしていく。





 












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