目覚め
主人公のキャラが決まらない。
ウゥッ、息ができない!!
息を吸い込もうとするものの、胸で何かが呼吸の邪魔をしている感じだ。
さすがに転生して即死は嫌だぞ。
目の前が鮮やかになり星が舞い、脳が脈動をしているのがわかる。
破裂しそうだ。
もう無理っ!!!
っ痛い!!
背中にいきなり衝撃が走った。
誰かにたたかれたようだ。
「オッギャ~おぎゃ~」
胸のつっかえが取れ、思わずせき込むかのように誕生の声を上げる。
ふう。窒息しそうだった。生まれるときに肺を始めるときの苦しみがこんななのか。
まだ頭がガンガンとしていて息もヒューヒューとしている。
こんな風だったんだな。意識があると逆につらく感じるな。
「swdfc ghtrszxb」
そこで上からふと声が聞こえてきた。
何を言っているのかはわからない。だがニュアンスはわかるような気もする。
声を出した人は17歳ほどの女の人。
プラチナヘアにアーモンド形の憂いをおびた目、小ぶりな鼻、水水しくふっくらとした唇、日本ではまず見かけることのできない美しい顔立ちをした女の人だった。
この人が母親か? いや違う母親だったら立ってるはずがない。たぶん乳母みたいなものだろう。
こんなきれいな人も雇えるぐらいだし、着ているおしめも上品質なもの、まだぼやけてる目でも見る限り部屋もきれいで調度品も最高品質っぽいのだから、おそらく身分の高い家にうまれたのだろう。
これは勝ち組として見てもいいだろう。
意識が揺らいでいく。
だれかの声が聞こえる。
だがこの体は体力がないようだ。
今日はもう寝よう。
限界だ!!
朝起きると見慣れない天井が見える
「ああう あうああ ああうあ(今日も学校か・・・)」
そうじゃない転生したのか。
「sdmvclpkjszxwqpkj」
生まれるときにチラッと見た綺麗なお姉さんが話しかけてくるが、なにを言っているかわからない。
たぶん元気な赤ちゃんね。とかその類だろう。
何回か繰り返される似たような音声、状況から予測を立てる。
どうもそれから判断予測すると文法構造としては日本語より英語圏よりだろう。
これからの行動指針を決めるうえでも早めに理解した方がいいだろう。
これだけのことをするのにも体力を使い、瞼が重くなる。
おやすみなさい。zzz