1-3クラスkill
「殺す気か!」
三十分立ってようやく気絶状態から解放された竜、その竜に畳み掛けるように先生が、
「うるさいですよー、席に座るか、静かに気絶するかどっちかにしてくださいねー。」
このいかにも、真面目です。という見た目の先生は松田 高次だ。眼鏡に七三分けの真面目で優しい先生を体現したような人だが、先生もスキルを使えるようになっている。先生のスキルはトルチャー、またの名を拷問だ。
俺はそんな先生に立ち向かうように真っ直ぐ向き合って大声でこう言った…
「すいませんでしたー!!!」
そう言って俺は颯爽と席に着いた。
席の右隣が須々木 烈、左側が華木 六花、後ろがよくしゃべらない人だ(笑)。
俺らの席は窓側の一番奥で喋っていながら授業を受けている。
ちなみに佐野 甚作は一番前の真ん中で真面目に授業を受けている、流石!学級委員長!
「さっきはごめんねー、火力強すぎちゃった、てへっ、」
六花が、ぶりっ子ぶって話しかけてきた、
「てへっキラツ、じゃあねーよ!今日だけで疑似死亡二つくらってんだぞ!」
「ナハハハハハ、やっぱり朝も擬死くらってんのかよ(笑)流石だな」
「うっせ!俺はまだ本気じゃないもーん」
「本気以前の問題だと思うけどねー、」
俺らの会話に先生が割り込んできて
「そこ!うるさいですよ、ぶっ飛ばしますよー、特に海崎はちゃんと聞いてないとだめじゃないですか、スキルゼロなんですから。」
スキルゼロとは、今はだいたい入学から四ヶ月ぐらいたった、普通の人は二ヶ月でスキル覚醒、遅くとも三ヶ月で覚醒するらしい、しかし!俺海崎 竜はまだスキル覚醒していないのです!スキルとは、自分の性格や行動などで自分の相性のいいスキルで決まる。俺にはこの、高校向いていなかったかなー…そんな俺の思考を遮るように先生が、
「そうそう海崎、授業終わったら校長が校長室に来いって…お前なにしたんだ?」
「何もしてないですよ!?」
キーンコーンカーンコーン今日はやけに授業が早く終わるなー…あー気絶してたからか…。
のんきに俺は校長室まで歩いていた、なんか俺したっけ?なんてことを考えていると校長室に着いたようだ。
「ガラッ」「失礼しまーす」
「おお、よう来たの。ガキ、」
見た目の四十代の元気なおばさんみたいなイメージの人が偉そうなイスに座っていた。